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意見が食い違ったまま平行線になりかけたとき、「じゃあ、お互い少しずつ譲ろう」と持ちかける場面があります。
そんな申し出にぴったりの「meet someone halfway」を、『モダンファミリー』シーズン10第7話の後半、ジェイがジョーにビーツを食べるよう取引を持ちかけるシーンから、一緒に見ていきましょう。
「meet someone halfway」の意味とニュアンス
meet someone halfway
意味:(対立する相手と)歩み寄る、妥協する
meet someone halfwayは、意見や条件が食い違う相手に対して、互いに少しずつ譲って折り合いをつけることを表します。meetは「会う」、halfwayは「道のりの半分で」という意味で、別々の場所から歩き出した二人が、ちょうど半分の地点で顔を合わせる、という絵が文字どおりの意味と比喩のつながりです。「自分も譲るから、そちらも譲ってほしい」という申し出に使います。「妥協する」と訳せますが、結果として双方が少しずつ動くという、双方向の動きがこの表現の中心です。
作中のジェイの言葉は、I’ll meet you halfway.でした。someoneの部分がyouに置き換わり、I’llと組み合わさった形です。I’llは「〜するよ」という、その場で決めた意志を表すので、自分から先に歩み寄ると宣言する言い方になります。
後ろにon 〜を足すと、何について譲るのかが加わります。meet you halfway on the price(値段のところで歩み寄る)のように使います。「歩み寄る」と言ったあとに具体的な条件を続けるのが自然な流れで、作中のジェイも、すぐあとに食べる条件を並べています。
【ここがポイント!】
- 「meet someone halfway」の核は、別々の場所から出発した二人が、道の半分で出会うイメージ
- someoneの位置には相手を入れ、on 〜を添えると譲る中身まで示せる
- I’llで先に歩み寄ると宣言でき、具体的な条件を続けると取引として成り立つ
『モダンファミリー』S10E07のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ジェイ、グロリア、ジョーの三人がビーツをめぐって言葉を交わす場面です。ジェイは、グロリアが見ていないときに自分もビーツを食べるから、ジョーも食べるようにと持ちかけます。続いてグロリアが、ジョーにも似た形の提案をし、ジョーは一つ条件を出して応じます。
Jay: Listen, I’ll meet you halfway. When your mother’s not looking, you eat a beet, I eat a beet. Deal?
(いいか、俺の方から歩み寄るよ。母さんが見てないときに、お前がビーツを食べたら、俺も食べる。どうだ?)Gloria: Mi amor, can I get some wine? That was Estefan’s father. The Green Goblins are trying to recruit him. I need to stop by the ATM and then go to his house. When your daddy’s not looking, let’s split the beets, okay?
(ねえ、ワインをもらえる? さっきのはエステファンのお父さんからだったの。グリーン・ゴブリンズが彼をスカウトしようとしてるのよ。ATMに寄ってから、彼の家に行かなきゃ。パパが見てないときに、ビーツを半分こしましょうね、いい?)Joe: Fine. I’m ready to eat these, but can we turn off the lights so I don’t have to see how gross they are?
(いいよ。これを食べる準備はできてるけど、どれだけ気持ち悪いか見なくて済むように、電気を消してもらえない?)Modern Family Season10 Episode7 (Did the Chicken Cross the Road?)
シーン解説と心理考察
ジェイの提案は、「歩み寄るよ」という宣言から始まります。ジョーにビーツを食べさせたいなら、自分も同じように食べる、という形で、先に譲る側に回っています。「お前が食べたら、俺も食べる」と、お互いが同じ行動をする形にそろえている点が、meet halfwayの絵とよく重なります。最後のDeal?は、取引が成り立つかどうかを相手に確かめる一言です。提案、条件、確認の3つが短い発言の中にそろっていて、歩み寄りの申し出が具体的な取引の形で差し出されています。
グロリアはワインを頼んだあと、パパが見ていないときにビーツを半分こしましょう、とジョーに話しかけます。ジェイの「母さんが見てないとき」に対して、グロリアの「パパが見てないとき」と、二人が同じ型の提案を、それぞれ別の側から出していることが分かります。
ジョーは「いいよ」と受け入れながら、電気を消してほしいと条件を一つ添えます。食べる準備はできているけれど、気持ち悪さが目に入らないようにしたい、という頼みです。ジェイとグロリアがそれぞれ相手の目を盗んでジョーに歩み寄り、ジョーは条件を一つ添えて応じます。meet you halfwayは、その取引の口火を切る一言として響きます。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
地図の上に、二つの家を結ぶ一本の道を引いてみましょう。片方の家からだけ全部歩いて会いにいくのではなく、両方の家から同時に歩き出して、ちょうど真ん中の地点で顔を合わせます。その真ん中がhalfway、顔を合わせる動作がmeetです。
ジェイの一言は、自分の家から道の半分まで歩いていくという意思表示でした。ビーツを食べる、という一歩を自分から踏み出して、ジョーが歩いてくるのを待つ形です。halfwayは、自分も半分歩くから、相手にも半分歩いてほしい、という割合の言葉だと考えておくと、意味がずれません。二人が同じ歩幅で、同じ距離だけ進むと考えれば、片方だけが折れる意味ではないことも思い出せます。
例文で覚える「meet someone halfway」
相手に歩み寄る形で使うmeet someone halfwayを、譲る中身と一緒に、次の3例で並べます。
I’ll meet you halfway: you cook, and I’ll do the dishes.
(折り合いをつけよう。料理は君、皿洗いは僕だ。)
家事の分担で妥協案を出す場面です。コロンのあとに具体的な分け方を続けると、取引の中身が伝わります。
If you can finish by Friday, I’ll meet you halfway on the budget.
(金曜までに終えられるなら、予算の面では私も歩み寄りますよ。)
交渉で条件を示すビジネスの場面です。on the budgetを添えると、何について譲るのかがはっきりします。
A: I want to go to the beach.
B: I want to stay home.
A: Let’s meet halfway and take a short walk.
(A:ビーチに行きたい。)
(B:家にいたい。)
(A:間をとって、短く散歩しようよ。)
意見が割れたときに折り合う往復会話です。meet halfwayのように目的語を置かない形にすると、二人で一緒に折り合う提案になります。
あわせて覚えたい関連表現
compromise
(妥協する)
動詞でも名詞でも使える一般的な語です。meet someone halfwayは、半分ずつ譲るという絵があり、相手に向けて申し出る口語表現である点が違います。
split the difference
(差を半分ずつ分ける)
金額や条件の差を文字どおり半分にするときに使います。meet someone halfwayは、譲り合う姿勢全般に使える点が違います。
give and take
(互いに譲り合うこと)
互いに譲り合う関係や状態を表す名詞表現です。meet someone halfwayは、相手に歩み寄る具体的な動作を言う点が違います。
Note|目的語を置く形と置かない形、meet someone halfway on 〜まで
作中のジェイはI’ll meet you halfway.と言いました。この一文の形を、ほかの形と並べて整理しておくと、場面ごとの使い分けが見えてきます。
形は大きく3つあります。1つ目は、作中のmeet you halfwayです。meetの後ろに相手を置き、「相手のほうへ自分が歩み寄る」と伝えます。2つ目は、目的語を置かないmeet halfwayです。We’ll meet halfway.やLet’s meet halfway.のように、主語が複数のとき、「お互いに歩み寄る」という意味になります。3つ目は、on 〜を足すmeet you halfway on 〜です。譲る内容をonの後ろに置き、「〜については歩み寄る」と範囲を限ります。
I’llとLet’sの違いも、整理の目安になります。I’ll meet you halfway.は自分が先に譲ると宣言する言い方で、Let’s meet halfway.は二人で一緒に折り合いをつけようという提案です。作中のジェイは前者を使い、先に譲る側に回っています。先に自分が動くことを示す形なので、相手にも動いてもらうための前置きとして働きます。
見るポイントは、目的語、on 〜、主語の3つです。そこから歩み寄る方向と範囲が読み取れます。
まとめ|「半分ずつ」を、取引の形にする一言
meet someone halfwayは、意見や条件が食い違う相手と、互いに少しずつ譲って折り合いをつけるときの表現です。I’llで先に譲ると宣言する形、Let’sで一緒に折り合う形、on 〜で範囲を限る形と、場面に応じて形を選べます。
譲る中身を具体的に続けると、「歩み寄る」が曖昧な気持ちではなく、成り立つ取引に変わります。家庭でも職場でも、折り合いの申し出を口にするときの型として使えます。先に自分が一歩動くことを示す言い方なので、相手との距離を縮める一言にもなります。
ジェイの「歩み寄るよ」から始まったビーツの取引は、ジョーが電気を消してほしいという条件を添えて応じる形へとつながっていきます。


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