「start a new chapter」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E09で学ぶ英会話

「start a new chapter」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

家族がそろった席で、ひとりが改まって話し始める。そんな瞬間が、ドラマには時々あります。

そんな場面で口にされた「start a new chapter」を、『モダンファミリー』シーズン7第9話の中盤、ジェイが家族の前で引退を決めたと切り出す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「start a new chapter」の意味とニュアンス

start a new chapter
意味:新しい章を始める、新しい段階(人生)に入る

start a new chapter は、人生や仕事を一冊の本にたとえて、これまでとは別の段階に入ることを「新しい章を始める」と表す比喩です。chapter は本の「章」で、章が替わると、話の流れが一区切りして、次の展開が始まります。その感覚を、暮らしの節目に当てはめた言い方です。

引退、転職、引っ越し、結婚、卒業など、生活や気持ちが大きく切り替わる場面で使われます。前向きな再出発の響きがあり、「過去を区切って先へ進む」というニュアンスを含みます。

形としては、start a new chapter in my life や start a new chapter of his career のように、何の章なのかを in や of で添えることもできます。何も添えずに start a new chapter とだけ言えば、文脈から「何の節目か」が伝わる場面で使えます。動詞は start のほかに begin でも言い換えられ、過去の出来事を語るときは started a new chapter の形になります。

日本語にするときは、「新しい章を始める」と直訳できるほか、「新しい段階に入る」「次の人生に進む」と、場面に合わせて言葉を選びます。

【ここがポイント!】

  • 「start a new chapter」の核は、人生を一冊の本に見立て、章が替わるように次の段階へ進むイメージ
  • 引退や転職、卒業など、生活が大きく切り替わる節目で使える前向きな表現
  • in my life や of his career で、何の章なのかを添えられるのがコツ

『モダンファミリー』S07E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

家族の前で、ジェイが大事な発表を始める場面です。グロリアと前から話してきたことだと切り出し、引退を決めたと告げます。ミッチェルとキャメロンが驚きの声を上げると、ジェイは自分の言葉を見直す一言を口にします。今回のフレーズは、ジェイの一言目に出てきます。

Jay: Gloria and I have been talking about this for a while. What with Joe getting older, I feel it’s just the right time to start a new chapter, which is why I’ve decided To retire.
(グロリアと俺は、しばらく前からこの話をしてきたんだ。ジョーも大きくなってきたことだし、新しい章を始めるのにちょうどいい時期だと思ってな。だから、引退することに決めた。)

Mitchell: Oh, my.
(うわ、驚いた。)

Cameron: What?!
(えっ?!)

Jay: Maybe “retired” is the wrong word
(「引退」っていう言い方は、違うのかもしれないな)

Modern Family Season7 Episode9 (White Christmas)

シーン解説と心理考察

ジェイの話は、話の順序に特徴があります。まず Gloria and I have been talking about this for a while で、これが前から話し合ってきたことだと伝えます。主語が Gloria and I なので、自分ひとりで決めた話ではなく、グロリアと一緒に話してきたことだという点も読み取れます。次に What with Joe getting older で、理由を述べます。What with は「〜ということもあって」と、背景をいくつか並べるときの言い方です。

そのあとに、I feel it’s just the right time to start a new chapter が来ます。引退という中身は、まだ出てきません。比喩の言い方が先に置かれ、which is why I’ve decided to retire で、具体的な中身があとから明かされる順序です。which は直前の内容全体を受けていて、「それが、引退を決めた理由だ」という意味になります。

ミッチェルの Oh, my とキャメロンの What?! は、発表を聞いた反応として、短く続きます。どちらも一言だけの短い反応で、発表を聞いた直後の驚きがそのまま声になっています。

最後に、ジェイは Maybe “retired” is the wrong word と口にします。自分が使った retire という言葉を、retired という形で取り上げ、その言い方が合っていないかもしれない、と見直しています。比喩で語り始めた発表の途中で、言葉の選び方を見直す一言が挟まります。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

人生を一冊の本にたとえて、ページをめくる動作を思い浮かべてみましょう。これまでの章の最後のページを閉じて、次の章の扉に手をかける。その動きが start a new chapter です。

章が替わっても、本は同じ一冊のままで、物語は続いていきます。すべてを捨てて出直すのではなく、前の章を土台にして、別の展開へ進む。この感覚を持っておくと、引退や転職のような節目に、この表現がよくなじむ理由がつかめます。

ジェイの言葉も、この絵に重なります。仕事という長い章に区切りをつけ、次の章に進むと、家族の前で言葉にしました。ページを開く前に、まず宣言する。そんな場面です。

例文で覚える「start a new chapter」

節目を語るときに使える start a new chapter を、3つの例文で確認していきましょう。

After graduation, I’m ready to start a new chapter in a new city.
(卒業したら、新しい街で新しい生活を始める準備はできているよ。)
進学や就職で引っ越す、日常の場面です。in a new city と添えると、何の章が始まるのかが具体的に伝わります。

After thirty years at the company, she decided to start a new chapter.
(会社で30年働いたあと、彼女は新しい人生の段階に進むことにしました。)
退職のあいさつを紹介する、ビジネスの場面です。decided to のあとに置くことで、自分で選んだ節目だと分かります。

A: Why did you sell the house?
B: We wanted to start a new chapter.
(A:どうして家を売ったの?)
(B:新しい暮らしを始めたかったんだ。)
引っ越しの理由を聞かれる、会話の場面です。理由を聞かれて、to 不定詞でそのまま答える形です。

あわせて覚えたい関連表現

turn over a new leaf
(心を入れ替える、新しい気持ちでやり直す)
turn over a new leaf は、悪い習慣や過去の行いを改めるニュアンスが強い表現です。start a new chapter は、良し悪しに関係なく、人生の段階が変わることを指します。

begin a new phase
(新しい局面に入る)
begin a new phase は、物事の段階や時期の切り替えを説明的に言う表現です。start a new chapter は、本の比喩がある分、語りかけるような響きがあります。

move on
(前に進む、次へ移る)
move on は、過去を区切って先へ進む動作そのものを指します。start a new chapter が、先に始まる新しい段階に重点を置くのに対し、こちらは区切りをつけて動き出すことに重点があります。

Note|「新しい章」という直訳と、場面ごとの訳し分け

start a new chapter を日本語にするとき、「新しい章を始める」と直訳するだけでは、少し硬く聞こえる場面があります。ここでは、場面に合わせた訳し分けを整理します。

chapter は、文字どおりには本の「章」です。この表現は、人生や仕事を一冊の本にたとえ、区切りが付いて次の展開が始まることを、章が替わる動きで言い表しています。構成語の文字どおりの意味と、比喩の意味を分けて考えると、訳し分けの方針が立ちます。ジェイの発言のように、引退という大きな節目の宣言であれば、「新しい章を始める」の直訳でも、物語めいた響きがそのまま生きます。一方、卒業のあとに新しい街へ移る場面なら、「新しい生活を始める」のほうが自然です。仕事を退く場面には「新しい人生の段階に進む」、家を手放す場面には「新しい暮らしを始める」のように、章の比喩を日本語の生活語に置き換えると、会話らしい響きになります。

in my life や of his career のように、何の章なのかを添えた形は、訳すときの手がかりにもなります。「人生の新しい章」なのか「キャリアの新しい章」なのかで、日本語の選び方が変わるからです。

ジェイの start a new chapter も、直訳が生きる場面にあたります。改まった報告や節目の宣言でこそ、「新しい章」という直訳の響きが生きます。

まとめ|節目を一冊の本にたとえて

start a new chapter は、人生や仕事の節目を、本の新しい章にたとえて語る表現です。前向きな響きを持ち、引退や卒業のような大きな切り替わりに合います。

訳すときは、「新しい章」の直訳が生きる場面と、「新しい生活」「新しい段階」と言い換えたほうが自然な場面があります。in や of を添えると、何の章なのかも示せます。

卒業、転職、引っ越しと、暮らしの中にも章の区切りはいくつもあります。次の節目を英語で語るときの、最初の一言の候補になる表現です。

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