「stuck between」の意味と使い方|『モダンファミリー』S06E05で学ぶ英会話

「stuck between」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

仕事の都合と家庭の都合、どちらの顔も立てたいのに、両方から引っ張られて動けなくなった経験はありませんか。

そんな状況にぴったりの「stuck between」を、『モダンファミリー』シーズン6第5話の序盤、隣の家の売却を手がける不動産業者のフィルが、妻のクレアとやり取りしながら自分の立場を打ち明けるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「stuck between」の意味とニュアンス

stuck between
意味:(AとBの)板挟みになる、2つの間で身動きが取れなくなる

stuck betweenは、2つの立場や選択肢のあいだに挟まれて、どちらにも動きにくくなっている状態を表す表現です。stuckは「動けなくなった」という状態を表す形容詞で、betweenは「2つのものの間に」を表す前置詞です。この2語が組み合わさって、左右から挟まれて身動きが取れないイメージができあがります。

使うときは、stuck between A and Bの形で、挟まれている相手や選択肢をAとBに並べます。人物(my boss and my client)、選択肢(the red one and the blue one)、事柄(work and family)など、2つに分かれるものならどれでも入ります。betweenは2つのものを結ぶ前置詞なので、AとBの間に置くandを忘れないのがコツです。

stuckは単独でもI’m stuck.のように「行き詰まった、動けない」という意味で使えます。そこにbetween A and Bを続けると、何と何のあいだで動けないのかまで具体的に示せます。動けない理由を後ろで説明する形と考えると、整理しやすくなります。

日本語の「板挟み」は、人と人の間に挟まれる場面で使う言葉というイメージが強いかもしれません。stuck betweenは人間関係の板挟みだけでなく、2つの選択肢のどちらにするか決めきれない場面にも使えます。日本語の「板挟み」より、守備範囲が少し広い表現と捉えると、使える場面がぐっと増えます。

【ここがポイント!】

  • 「stuck between」の核は、2つのものに挟まれて動けない状態
  • 人間関係の板挟みにも、2つの選択肢での迷いにも使える幅の広さ
  • stuck between A and Bの形で、挟まれている2つを並べるのがコツ

『モダンファミリー』S06E05のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

隣人のジェリーは離婚して家を売り、引っ越そうとしています。その売却に関わるフィルが、クレアと言葉を交わしながら、自分の立場を打ち明けます。クレアの「新しいお隣さんを選べる」という言葉を受けたフィルの最後の一言に注目です。

Phil: Well, I don’t know about “great.” I mean, you can come and go as you please, I suppose, and maybe see what’s up with the U.P.S. girl who’s always asking if you work out, or
(いや、「最高」かどうかはどうかな。好きなときに出入りできるだろうし、たぶん、いつも「運動してます?」って聞いてくるUPSの女の子の様子を探ってみてもいいだろうし、それとも──)

Claire: it’s great because we have the rare opportunity to choose our new neighbors.
(最高なのは、新しいお隣さんを私たちが選べる、めったにない機会があるからよ。)

Phil: While still looking out for my client’s best interests, of course.
(もちろん、依頼主の最善の利益をちゃんと守った上でな。)

Claire: Wink wink.
(ウィンク、ウィンク。)

Phil: I’m in kind of in a delicate spot — stuck between my wife and the guy next door, but I’m pretty sure I can satisfy them both simultaneously.
(ちょっと微妙な立場でさ。妻と隣のやつとの板挟みなんだ。でも、2人の要望の両方に応えられると思ってるよ。)

Modern Family Season6 Episode5 (Won’t You Be Our Neighbor)

シーン解説と心理考察

フィルは不動産業者として、売り手側の利益を守る立場にいます。一方で妻のクレアは、新しい隣人を自分たちで選べる機会を前向きに受け止めています。この2つの方向がフィルの中で並んでいることが、最後の一言に表れています。

フィルは、まず「最高かどうかはどうかな」と留保をつけ、クレアの「新しいお隣さんを選べる」という言葉を聞いたあとで「依頼主の最善の利益をちゃんと守った上で」と条件を足します。クレアが「ウィンク、ウィンク」と含みを持たせて応じると、フィルはそこで自分の状況を「微妙な立場」と言い表し、stuck betweenで妻と隣の男性に挟まれていると続けます。

フィルの発言は、留保、条件、板挟みの表明という順で進み、話が少しずつ核心に近づいていきます。クレアの相づちが挟まることで、やり取りには小気味よいリズムも生まれています。

注目したいのは、フィルが「板挟みなんだ」と言い切ったすぐあとに、両方の要望に応えられるとも続けている点です。stuck betweenという言葉を使いながらも、口調は重くなりすぎず、軽やかな響きがこの一言にはにじんでいます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

壁と壁のあいだ(between)にぴったりはまり(stuck)、前にも後ろにも進めない様子を頭に描いてください。左右から2つの力に押されて動けない感覚が、「板挟み」の意味につながります。

フィルの「妻と隣のやつとの板挟みなんだ」という一言も、自分の左右に妻と隣人が立っていて、どちらにも背を向けられない状態を思い浮かべると、stuck between my wife and the guy next doorの意味が絵として残ります。stuck betweenのあとに2人の名前を並べるだけで、板挟みの構図が完成します。あとは、AとBに入れたい相手や選択肢を自分の場面に置き換えてみると、使い方の感覚がつかめます。

例文で覚える「stuck between」

挟まれる相手や選択肢を自由に入れ替えられるstuck betweenを、3つの例文で確認していきましょう。

I’m stuck between my boss and my client, and both want different things.
(上司と取引先の板挟みで、2人が求めるものが違うんだ。)
仕事で立場の違う相手の間に入ってしまった場面です。and以下で「求めるものが違う」と理由を添えると、板挟みの中身が伝わります。

She felt stuck between her two best friends after the argument.
(口論のあと、彼女は親友2人の板挟みになっていた。)
友人同士の対立に巻き込まれた場面を、第三者の目線で語る例です。felt stuckと感情の動詞に添えると、心情まで描けます。

A: Why do you look so stressed?
B: I’m stuck between the red one and the blue one, and the sale ends today.
(A:どうしてそんなに悩んでるの?)
(B:赤いのと青いので迷ってて、セールは今日までなんだ。)
買い物での迷いを友人に打ち明ける会話です。人間関係ではなく2つの選択肢の間で決めきれない場面にも使える点が、この例で確認できます。

あわせて覚えたい関連表現

caught between
(AとBの間に挟まれる)
stuck betweenが「動けなくなっている状態」に焦点を当てるのに対し、caught betweenは「巻き込まれてしまった」という受け身の感覚が強くなります。日常会話では入れ替えて使える場面も多い表現です。

torn between
(AとBの間で気持ちが引き裂かれる)
torn betweenは「どちらを選ぶか気持ちが揺れる」という内面の迷いを表します。stuck betweenが外側の状況で動けない印象なのに対し、こちらは心の中の葛藤が中心です。

between a rock and a hard place
(進退きわまって、どうにもならない状態)
stuck betweenがAとBを具体的に続けられるのに対し、こちらは決まった形の慣用句です。どちらを選んでも苦しい状況を表します。

Note|stuck between と caught between と torn between の使い分け

betweenを使った「挟まれる」系の表現には、stuck between、caught between、torn betweenの3つがあり、どれも日本語では「板挟み」と訳せますが、焦点が少しずつ違います。

stuck betweenは、挟まれて動けなくなっている状態そのものを描く表現です。今回のフィルの一言のように、自分の立場が2つの間に固定されていて、そこから抜け出せない感覚を表します。caught betweenは、意図せず2つの間に入り込んでしまった、巻き込まれたという受け身の感覚が前に出ます。友人同士のけんかに巻き込まれたときに、I was caught between two friends.のように使います。torn betweenは、外側の状況ではなく内面に焦点があり、どちらの選択肢も捨てがたくて気持ちが割れている状態を表します。I’m torn between the two job offers.は、2つの仕事の話のどちらにするか気持ちが揺れている場面の言い方です。

今回の場面のstuck betweenは、フィルが自分の置かれた立場を外側から説明する形でした。心の迷いを語るならtorn between、巻き込まれたことを強調するならcaught betweenと、言いたい焦点で選び分けられます。

同じ「板挟み」でも、動けない、巻き込まれた、心が割れた、と切り口が違うのが面白いところです。

まとめ|妻と隣人のあいだで語るフィルの一言

stuck betweenは、2つの立場や選択肢に挟まれて身動きが取れない状態を表す表現です。stuck between A and Bの形で、AとBに具体的な相手や選択肢を並べます。

人間関係の板挟みにも、2つの選択肢での迷いにも使えるので、仕事の場面でも日常の買い物の場面でも会話に取り入れやすい一言です。

妻の望みと依頼主の事情のあいだで「微妙な立場」を語るフィルの様子には、板挟みを重たくしすぎずに切り出す軽やかさがありました。自分が板挟みになった場面を一文にして、この一句で言ってみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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