「call dibs on」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S01E14で学ぶ英会話

「call dibs on」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

みんなで分ける前のお菓子や、空いた助手席に、誰よりも早く「それ、私の!」と手を挙げた瞬間が、ドラマには時々あります。

今回の「call dibs on」は、まさにそんな「早い者勝ち宣言」の表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン1第14話の後半、レナードが手放すコレクションを、ラージとハワードが我先にと取り合うシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「call dibs on」の意味とニュアンス

call dibs on
意味:〜の先約を主張する、〜に唾をつける、〜を先取りする

何かを「自分が先に取る権利がある」と、口に出して主張するときの口語表現です。早い者勝ちの場面で「それ、俺の!」と真っ先に宣言する、あの感覚を表します。

子どもから若者を中心に、日常のあらゆる場面で使われるカジュアルな言い回しです。残り物、空いた席、順番——「自分が先取りした」と声を上げることで、その権利を確保しようとします。call dibs on(〜に先約を宣言する)のほか、have dibs on(〜の先約を持っている)、got dibs on といった形でも使われます。大人が使うと、あえて子どもっぽさを出したお茶目な響きになるのも面白いところ。正式な予約や契約とは違い、あくまで仲間内の「口約束のルール」として機能する表現です。

【ここがポイント!】

  • 「それ、俺の!」と早い者勝ちを声に出して主張する口語
  • call dibs / have dibs / got dibs など、いくつかの形で使える
  • 子ども〜若者中心の言葉、大人が使うとお茶目な響きになる一言

『ビッグバン★セオリー』S01E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

レナードがコレクションを手放すと知り、ラージとハワードが欲しいアイテムを我先にと「dibs(先約)」を主張して取り合います。ラージが真っ先に手を挙げ、ハワードが抗議しても譲らない——子どもの陣取りのような掛け合いが、この場面です。

Raj: Oh, I call dibs on the Golden Age Flash.
(あ、ゴールデンエイジのフラッシュは俺が先約な。)

Howard: Hang on, I need that to complete my Justice Society of America collection.
(待てよ、それは俺のコレクションを完成させるのに必要なんだ。)

Raj: Too bad, I called dibs.
(残念だったな、もう先約済みだ。)

The Big Bang Theory Season1 Episode14(The Nerdvana Annihilation)

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シーン解説と心理考察

ラージが「dibs」を盾に、欲しいフィギュアの権利を勝ち誇って主張する場面です。ハワードがどれだけ正当な理由(コレクション完成)を並べても、「もう先約と言った」の一点張りで譲らないところに、子どもっぽい意地の張り合いがにじみます。

call dibs on は、ここで「早い者勝ちのルールを口にした者勝ち」という、彼ららしい理屈っぽさを引き出しています。このあとラージが「ウィキペディアで dibs を調べてみろ」とまで言い出すあたり、dibs をあたかも正式なルールのように扱うおかしみが、会話の温度を変えています。大の大人が、子どもの遊びのルールを大真面目に持ち出す——そのギャップこそ、このシーンの笑いどころと言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

みんなで分ける前のお菓子に、いち早く手を伸ばして指をちょこんと置く——「これ、俺のね!」と確保する、あの瞬間を思い浮かべてください。dibs は、まさにその「指を置いて先取りする」宣言そのものです。

call(声に出す)+ dibs(先取りの権利)で、「声に出して先取りを宣言する」。劇中では、ラージがコミックのフィギュアに真っ先に手を挙げて「I call dibs」と宣言し、しかも本気で権利を主張していました。あの子どもっぽい陣取り合戦の場面と結びつけると、「早い者勝ちを口に出す」という使いどころが、すっと頭に残ります。お菓子に伸びる指のイメージごと、覚えてしまいましょう。

例文で覚える「call dibs on」

早い者勝ちで何かを「自分のもの」と主張したいときに活躍する表現です。3つの場面で感覚をつかんでみましょう。

I call dibs on the front seat!
(助手席は私が先!)
車に乗り込む前に席を取る場面です。dibs の最も定番のシチュエーションで、勢いよく宣言するのがコツです。

I’ve got dibs on the bigger room.
(大きいほうの部屋は私がもらうね。)
ルームシェアで部屋を決める場面です。have got dibs on という形で、「すでに先約済み」という権利の主張を表しています。

A: Who finished the leftover pizza?
B: That was me — I called dibs on it last night, remember?
(A:残ってたピザ、誰が食べたの?)
(B:私だよ。昨日の夜「これ私の」って言っといたでしょ?)
ルームメイトや家族の何気ないやり取りです。過去形の called dibs で、「ちゃんと先に宣言しておいた」という既成事実を主張する、軽い言い合いになります。

あわせて覚えたい関連表現

bagsy
(〜は私の! ※イギリス英語)
dibs のイギリス版にあたる子ども言葉です。意味はほぼ同じで「先取り宣言」ですが、使われる地域が異なります。同じ感覚の言葉が、大西洋をはさんで別の形で育った好例です。

first come, first served
(早い者勝ち)
こちらは「早い者勝ち」という仕組み・ルールそのものを表す慣用句です。call dibs on が「個人が権利を主張する行為」を指すのに対し、こちらは制度的な原則を述べる点が違います。

claim
(〜の権利を主張する)
より一般的でフォーマルな動詞です。意味は近いものの、dibs のような子どもっぽくカジュアルな響きはなく、書き言葉や硬い場面でも使えます。

Note|「それ、私の!」は海を越えると形が変わる

call dibs on は、アメリカ英語の子ども〜若者文化に深く根付いた「早い者勝ち宣言」です。面白いのは、海を渡ったイギリスには、まったく同じ役割を果たす別の言葉が育っていること。その代表が bagsy(または bags)です。

たとえばアメリカの子どもが車の助手席を取るとき「I call dibs on the front seat!」と叫ぶ場面で、イギリスの子どもは「Bagsy the front seat!」と言います。意味も使われ方もほぼ同じなのに、単語だけがすっかり別物——これは英語が地域ごとに独自の口語を育ててきた証です。dibs の語源は子どもの石遊び(dibstones)にあるとされ、bagsy は「袋に入れて確保する(bag)」イメージから来たと言われます。出発点となったイメージは違うのに、たどり着いた意味は「自分のものだと先取りする」で見事に重なっているのが興味深いところです。ほかにも、アメリカの sidewalk がイギリスでは pavement になるように、日常語ほど大西洋をはさんで姿を変える傾向があります。

ラージとハワードの取り合いはアメリカ英語の dibs ですが、もし彼らがロンドンの子どもだったら「bagsy」で同じ喧嘩をしていたはずです。同じ気持ちを表す言葉が、土地ごとに違う形で根づいている——そう知ると、英語の世界がぐっと広く見えてきます。

地域が変われば、同じ「それ、私の!」も別の響きになるのですね。

まとめ|ラージの陣取り合戦から学ぶ一言

call dibs on は、「それ、私が先!」と早い者勝ちを声に出して主張する、カジュアルな口語表現です。

この一言を覚えておくと、席や残り物、順番などをめぐる仲間内のやり取りで、軽やかに「自分の取り分」を確保できるようになります。call dibs / have dibs / got dibs と形を変えながら、日常のいろんな場面で活躍してくれます。

大の大人が子どもの遊びのルールを大真面目に持ち出す——ラージとハワードの微笑ましい攻防の裏には、こんな歴史ある言葉が隠れていたのですね。

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