周りと比べて焦りを感じたときの英語|『ビッグバン★セオリー』S10E15で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 周りと比べて焦りを感じたときの英語|『ビッグバン★セオリー』S10E15で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン10 第15話から、周りと比べて焦りを感じたときの英語を取り上げます。女子会の夜、車の中でペニーが、出産したバーナデットと自分を比べて揺れる気持ちを、少しずつ言葉にしていきます。

比べている相手を責めずに焦りの中身を伝える言い方と、それを受け止める友人たちの返し方を、三つの段階に分けて順に見ていきます。

目次

「Pressure.」と一言で名指しする

出かけた車中で、エイミーがプリスクールの返事について尋ね、バーナデットは選択肢を残すために他にも申し込むと答えます。ペニーはここで No more preschool talk.(プリスクールの話はもうおしまい)と話を止めます。

別の場面で、行きたかったクラブが本屋に変わっていたと分かった後、ペニーは call it a night(今夜はお開きにする)を提案します。理由を尋ねられると、ペニーは若さを取り戻そうとする悲しい試みに思えてきたと答え、二人に悲しくないと返されて、悲しいのは自分のほうかもしれないと言い直します。その理由を、バーナデットが赤ちゃんを産んだことだと打ち明けた後のやり取りです。

Penny: No, of course not. I just, I didn’t think it would make me have all these feelings.
(ううん、もちろん違う。ただ、それでこんなにいろんな気持ちになるなんて思ってなかったの。)

Amy: What feelings?
(どんな気持ちなの?)

Penny: Pressure. I mean, she’s looking at preschools, she has a minivan, she has a 401K. Before she talked about it, I just thought that was a race.
(プレッシャー。だって、彼女はプリスクールを探してて、ミニバンもあって、401Kまであるんだよ。その話を聞くまで、それって競走のことだと思ってた。)

TBBT Season10 Episode15

Pressure. と一語で名指しし、I mean で中身を並べる順番です。相手が持っているものを列挙するだけで、比べている対象が伝わります。401Kは退職後に向けた積立の制度として知られる言葉で、最後の一文は、その名前を距離で呼ぶ競走のようだと受け取っていたという冗談と読み取れます。

「no further along than」で進んでいないと言う

バーナデットが、親であることは怖くて大変だと返すと、ペニーはこう続けます。

Penny: I get that, okay? It’s just, Leonard and I have been married for two years, and we’re no further along than when we were dating.
(それは分かってる、ね? ただ、レナードと私は結婚して2年なのに、付き合ってた頃から全然先に進んでないの。)

TBBT Season10 Episode15

further along は「(物事が)先に進んでいる」という意味で、no further along than ~ で「〜の頃から少しも進んでいない」となります。比較級に no を付けると、差がまったくないことを強く言えます。I’m no further along than I was last year.(去年から少しも前に進んでいない)のように、仕事や勉強の進み具合にも応用できる形です。

前半の I get that は、相手の大変さを認める一言です。バーナデットの言い分を否定せずに受け止めてから、It’s just で自分の焦りに話を戻しています。

have been married for two years は現在完了で、結婚してから今まで2年が続いていることを表します。期間を先に示してから no further along than と続けるため、時間が経っても変わっていないという焦りが際立つ構成です。

「not yet, but」で受け止める

ペニーの焦りを聞いたエイミーは、You’ve got so much to feel good about.(誇れることがたくさんある)と、いい仕事に就いたことを挙げます。so much to feel good about は、相手の良い点を数え上げて示す言い方で、落ち込んでいる相手に良い面を数え上げる入り口になる言い方です。ペニーが収入はまあまあだと認めると、二人は次のように続けます。

Amy: You make more than I do.
(あなたは私より稼いでいるわ。)

Bernadette: You may not have a house yet, but your apartment’s great.
(まだ家はないかもしれないけど、あなたの部屋は素敵よ。)

Amy: It’s bigger than mine.
(私の部屋より広いわ。)

TBBT Season10 Episode15

バーナデットの may not ~ yet, but ~ は、足りない点を認めたうえで、良い点へ話を移す形です。yet が入ることで、家はいずれ持てるかもしれないという含みも残ります。エイミーは more than I do や bigger than mine と、自分を引き合いに出してペニーを持ち上げています。比較で落ち込んでいる相手に、比較の向きを変えて返す二人の言葉選びが見どころです。

バーナデットは最後に、レナードはペニーを二度結婚するほど愛していると付け加えます。この流れの中で、エイミーも自分はまだ婚約もしていないと不安を口にします。

まとめ|比べる言葉と、言い直す言葉

Pressure と一語で名指しして I mean で中身を続ける、no further along than で進んでいないと言う。受け止める側は may not ~ yet, but や more than I do で、比較を良い方向に言い直す。焦りを言葉にする側と受け止める側の両方に、比較の表現が使われています。

『ビッグバン★セオリー』の車中の会話を観ながら、気持ちの伝え方を確かめてみるのも一つの楽しみ方です。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも、この話の別の場面を英語で読み解いています。

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