「that’s not your problem, that’s mine」に見る、相手に負担をかけずに引き下がる英語|『ビッグバン★セオリー』S09E18で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「that's not your problem, that's mine」に見る、相手に負担をかけずに引き下がる英語|『ビッグバン★セオリー』S09E18で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン9 第18話から、相手に負担をかけずに引き下がる英語を取り上げます。ラージのもとに、別れた恋人のエミリーから電話がかかってくる場面が舞台です。友人たちが見守る中、スピーカー越しの通話が始まります。

会いたい気持ちを控えめに差し出す言い方から、断られたあとの引き際の一言まで、気づかいの英語が短い通話に詰まっています。順番に見ていきましょう。

目次

「Is this a good time?」電話の切り出しを整える

場所はペニーのアパートです。ラージの電話が鳴り、相手はエミリーでした。あわてるラージに、ペニーが出る前の心構えを並べます。

Penny: Okay, answer it. Just be strong. And if she starts to cry, don’t make any promises. And most importantly, put it on speaker so we can hear.
(よし、出て。とにかく気を強く持つのよ。それで、彼女が泣き出しても、約束はしないこと。で、いちばん大事なのは、こっちにも聞こえるようにスピーカーにすることね。)

Raj: Hello?
(もしもし?)

Emily: Hey, it’s Emily. Is this a good time?
(もしもし、エミリーよ。今、話しても大丈夫?)

TBBT Season9 Episode18

Just be strong. は「気を強く持って」という励ましの命令形です。してほしくないことは don’t make any promises と don’t で示します。

Is this a good time? は、用件に入る前に相手の都合を確かめる一言です。直訳すれば「今はよい時間ですか」で、話し始めの入り口に置かれます。

「Is there any chance you’d want to come over?」控えめな頼みの組み立て

本題に入ったエミリーは、願いを小さく整えて差し出します。

Emily: Was it okay I left that gift? I’m really hoping we can be friends.
(あの贈り物、置いていってもよかった?私、友達でいられたらって心から願ってるの。)

TBBT Season9 Episode18

hope を進行形にした I’m really hoping we can be ~ は、言い切るより一歩控えめな願い方です。

エミリーはコーヒーの誘いも重ね、そのうえで本題の頼みを口にします。

Emily: I just, I miss hanging out with you. It’s not like I lost a friend, it’s like I lost my best friend. Is there any chance you’d want to come over?
(ただ、あなたと過ごせないのが寂しくて。友達を失ったというより、親友を失ったみたいなの。うちに来てもらえたりしない?)

Raj: I’m sorry, I don’t think that’s a good idea.
(ごめん、それはよくない考えだと思うんだ。)

TBBT Season9 Episode18

友達ではなく親友を失ったようだ、という言い直しは it’s not like A, it’s like B の対比の形です。頼みでは Is there any chance you’d want to ~? の any chance が可能性を低く見積もり、断られる余地を先に用意しています。

対するラージの I don’t think that’s a good idea. は、否定を I don’t think 側に置くやわらげの定番です。

「that’s not your problem, that’s mine」相手に負担をかけない引き際

断られたエミリーは、食い下がる代わりに、自分から通話を締めにいきます。

Emily: Okay. I’m just, I’m having a really hard time, but that’s not your problem, that’s mine. I, I won’t bother you again, but please know that you’ll always have a place in my heart. Bye, Raj. You’re a good guy.
(わかった。私、今は本当につらいの。でも、それはあなたの問題じゃない、私の問題よ。もう、もう煩わせないから。ただ、あなたの居場所はいつまでも私の心の中にあるってことは知っていて。さよなら、ラージ。あなたはいい人よ。)

TBBT Season9 Episode18

軸になるのが that’s not your problem, that’s mine です。not A, B の対比で問題の在りかを切り分け、相手の負担を軽くしながら引き下がっています。

I won’t bother you again. の bother は「煩わせる」で、引き際の宣言を相手への配慮の形に変えています。you’ll always have a place in my heart は、心の中に居場所がある、という別れの言葉です。

通話を終えたラージは That was rough.(きつかったよ)と漏らします。rough は「きつい・こたえる」という口語で、ペニーの I’m so proud of you.(本当に誇りに思うわ)が、この通話の重さを物語っています。

まとめ|引き際の一言に気づかいが宿る

今回は、Is this a good time? の切り出しから、Is there any chance ~? の頼み方、そして that’s not your problem, that’s mine の引き際まで、負担をかけない英語を見てきました。

押しの強さだけが会話ではないことが、この通話からよく伝わってきます。次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。

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