海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第1話から、つらい時期を過ごすニールを、ピーターやエリザベスが気にかける場面を取り上げます。本人に「大丈夫か」と尋ねる言い方と、周りの人に「あいつはどうしてる?」と様子を尋ねる言い方が、一話の中で何度も登場します。返事の側も、正直に答えるとは限りません。
問いかけの形と、正面から答えない返事の組み立てを、場面ごとに順番に見ていきます。
「How you holding up?」で、本人に様子を尋ねる
最初の場面は、身柄を拘束されたままのニールのもとをピーターが訪ねるところです。ケイトを失ったつらい時期にいるニールに、ピーターは短く様子を尋ねます。
Peter: How you holding up?
(どうだ、持ちこたえてるか?)
Neal: They don’t let me wear ties.
(ネクタイを締めさせてもらえないんだ。)White Collar Season2 Episode1 (Withdrawal)
hold up は「持ちこたえる」「耐える」という意味の句動詞です。How are you holding up? と進行形で尋ねると、「今この大変な状況を、どうやって乗り切っているか」という含みになり、つらい出来事の最中にいる相手への気遣いの定番になります。ピーターの台詞は are が落ちた会話の形で、くだけた会話らしい短さです。
ニールの返事は、気持ちを語るのではなく、ネクタイが締められないという身なりの不満にすり替えています。let + 人 + 動詞の原形 は「人に〜させてやる」という許可の形で、They は施設側の人たちをばくぜんと指す用法です。重い問いに軽い不満で返すことで、話を深刻にしないニールらしさが表れています。
同じ問いは、銀行の担当者への説明を終えたあとの二人の会話でも繰り返されます。
Peter: You holding up?
(持ちこたえてるか?)
Neal: Yeah. Yeah, I’m holding up.
(ああ。うん、大丈夫だよ。)
Peter: You sure?
(本当か?)
Neal: Yeah.
(ああ。)White Collar Season2 Episode1 (Withdrawal)
今度は Are you holding up? の Are が落ちた You holding up? です。答えるニールは Yeah を二度重ね、問いの言葉をそのまま使って I’m holding up と返しています。You sure? は Are you sure? の短縮で、返事をすぐには受け取らずに念を押す一言です。
「How’s Neal doing?」で、周りの人に様子を尋ねる
次は、本人ではなく周りの人に様子を尋ねる場面です。ピーターはモジーとの会話の中で、ニールの様子をこう尋ねます。
Peter: How’s Neal doing?
(ニールはどうしてる?)
Mozzie: You spend just as much time with him as I do.
(君も私と同じくらい、彼と一緒に過ごしているだろう。)White Collar Season2 Episode1 (Withdrawal)
How’s … doing? は、その場にいない第三者の近況や具合を尋ねる基本の形です。本人に向ける How are you doing? をそのまま三人称にしたものと考えると覚えやすくなります。
モジーは質問に答えず、just as much … as で「(ニールと過ごす時間は)君も私と同じくらいだ」と返しています。as much … as の前に just を置くと「まったく同じくらい」と強調され、「なぜ私に聞くのか」という含みが加わります。友人の様子を簡単には明かさないモジーの立場が、この返事に込められていると読み取れます。
その後、エリザベスとの食事の席では、今度はピーターが同じ質問を受ける側になります。
Elizabeth: How’s Neal doing?
(ニールはどうしてるの?)
Peter: Great… as far as he says.
(絶好調さ……本人の言う分にはね。)White Collar Season2 Episode1 (Withdrawal)
as far as は「〜の範囲では」という意味で、as far as I know(私の知る限りでは)の形でよく使われます。ここでは as far as he says として、「本人がそう言っている範囲では」と情報の出どころを限定しています。Great と言い切った直後に条件を付け足すことで、本人の言葉をそのまま受け取ってはいない様子がにじむ返事になっています。
まとめ|本人に聞く形と、周りに聞く形
本人に向ける How you holding up? と You sure?、周りの人に向ける How’s Neal doing? を見てきました。問いかけの形だけでなく、話をそらす返しや条件を付け足す返しにも、話し手の気持ちが表れることが分かります。
これからも『ホワイトカラー』の会話を観ながら、気遣いの英語を拾っていきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事では、この回の別の場面の英語も扱っています。


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