海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ホワイトカラー』シーズン2第1話では、停職明けで肩身の狭い立場に置かれたピーターが、その危うさを隠さず言葉にする一方、大切な人を失ったばかりのニールは、平静を装う言葉で周囲をやり過ごしていきます。自分の危うさをそのまま口にする言葉と、平静を装って本音を隠す言葉の対比が、この回の会話には表れています。
あらすじ(ネタバレなし)
『ホワイトカラー』シーズン2第1話では、飛行機の爆発事故を生き延びたニールが、逃亡の疑いをかけられながらも聴取を乗り切り、ピーターとの新たな協定によってFBIの捜査協力者として現場に復帰する。矢先に浮上したのは、名刺代わりのカードを残して銀行を狙う謎の窃盗犯の存在で、ピーターのチームはその足取りを追い始める。ケイトを失った悲しみを抱えながらも普段どおりを装うニールを、ピーターやエリザベスがそれぞれの立場から気にかけている。『ホワイトカラー』S02E01のあらすじを追うときは、誰が自分の状況をそのまま言葉にし、誰がそれを隠そうとしているかに注目すると、会話の温度差が見えてくる。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. hanging by a thread
危うい状態だ、風前の灯火だ、という意味です。
Peter: I’m off suspension but hanging by a thread.
(停職は解けたが、立場はまだ危ういんだ。)
聴取を終えて停職を解かれたばかりのピーターが、待っていた部下に首尾を問われ、自分の立場がまだ不安定だと率直に言い添える場面です。喜びよりも先に危うさを口にするところに、状況を飾らず受け止めるピーターらしさが表れています。
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2. talk some sense into someone
(人を)説得して分別を取り戻させる、という意味です。
Peter: Talk some sense into him.
(あいつに言い聞かせて、目を覚まさせてくれ。)
弁護士の同席を求められて交渉を中断されたピーターが、モジーに向けてニールを説得するよう苛立ち混じりに頼む場面です。短い命令形の一言に、思いどおりに進まない状況への苛立ちがそのまま表れています。
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3. so far so good
今のところ順調だ、という意味です。
Neal: Oh, so far so good.
(ああ、今のところは順調だよ。)
銀行に潜入して初日を過ごすニールが、職場が気に入ったかと声をかけられて軽く受け流す場面です。深刻な事情を抱えているはずの人物が、あえて軽い相づちを選ぶところに、平静を装う癖がのぞいています。
4. shore up
(体制・守りなどを)補強する、という意味です。
Peter: Tell them that we’re shoring up their security and that the bureau is on it.
(警備を強化しており、FBIも対応中だと伝えてくれ。)
支店長たちに何と説明すればよいか問われたピーターが、当たり障りのない公式な回答を口にする場面です。具体策に踏み込まない言い回しが、事態がまだ制御できていないことをかえって示しています。
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5. off the top of one’s head
とっさに、考えずにすぐに、という意味です。
Walker: Off the top of my head? I have no idea.
(とっさに聞かれても、見当もつかないな。)
アリバイを問われた容疑者ウォーカーが、すぐには思い出せないふりをしながら余裕を崩さずに答える場面です。とっさには答えられないと前置きしてから助手に調べさせようとする言い方に、探りを入れられていると察した上での駆け引きがのぞいています。
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6. under scrutiny
厳しい監視下に置かれている、という意味です。
Peter: We are under a ton of scrutiny here.
(俺たちは今、厳しい目にさらされているんだ。)
失点が許されない状況を、ピーターがニールに念押しする場面です。「a ton of」と大げさな強調語を添えることで、通常以上に注意が必要だという緊張感を言葉に乗せています。
7. put up a facade
虚勢を張る、うわべを取り繕う、という意味です。
Elizabeth: He’s putting up a facade, huh?
(あの子、無理して平気なふりをしてるのね?)
ニールの近況を尋ねたエリザベスが、夫の「順調そうだ」という答えに納得せず、鋭く指摘し返す場面です。文末の軽い確認の形を取りながらも、相手の本音を見抜く率直さがにじんでいます。
8. wipe the egg off one’s face
恥をすすぐ、面目を取り戻す、という意味です。
Peter: Took me a while to wipe the egg off of my face.
(面目を取り戻すのに、しばらくかかったよ。)
容疑者に出し抜かれた作戦のあと、ピーターが自分の失態を皮肉交じりに振り返る場面です。深刻な状況をあえて軽い比喩で表現することで、失敗を認めながらも前を向く姿勢を保っています。
9. knock some sense into someone
(人を)厳しく叱って正気に戻させる、という意味です。
Neal: Sounds like Diana knocked some sense into SWAT.
(ダイアナがSWATに活を入れたみたいだな。)
サイレンが近づく緊迫した状況で、手をこまねいていたSWATをダイアナが動かしたらしいと言い当てる場面です。切迫した状況でも軽口を挟む余裕が、緊張をほぐす一言として表れています。
10. once the dust settles
事態が落ち着いたら、という意味です。
Peter: Walker leaves your cut, and all you have to do is walk out with it once the dust settles.
(ウォーカーが分け前を残し、事態が落ち着いたらそれを持って出て行くだけ、というわけだ。)
銀行強盗の一味を追い詰めたピーターが、共犯者に対して用意されていたはずの「逃げ切りプラン」を皮肉交じりに言い当てる場面です。相手の企みを見透かした言い方に、捜査官としての読みの鋭さが表れています。
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このエピソードの英語学習ポイント
ピーターの言葉づかいを追うと、自分の状況の危うさを率直に言葉にする癖があります。”I’m off suspension but hanging by a thread.”と、停職明けの立場をありのまま口にし、のちの場面でも”Took me a while to wipe the egg off of my face.”と、出し抜かれた失態を隠さず振り返ります。危うさや失敗を隠さず言葉にしてしまうことが、この回のピーターの話し方の軸になっています。
一方でニールは正反対の言葉を選びます。潜入先で職場が気に入ったかと声をかけられれば”Oh, so far so good.”と、深刻な事情を抱えているはずの人物が、あえて軽い調子で受け流します。この違いに気づいているのがエリザベスで、”He’s putting up a facade, huh?”と、夫からの「順調そうだ」という報告をそのまま信じず、平静の裏を見抜く一言を返しています。危うさをそのまま言葉にする人物と、平静を装ってやり過ごそうとする人物、それぞれの言葉の選び方の違いが、この回の緊張感を作っています。
聞き取りの際は、近況や状況を尋ねられたときの返し方に注目してみてください。ある人物はそのまま危うさを言葉にし、別の人物は軽い調子でかわします。二人の受け答えの違いを比べながらドラマを見返すと、誰が見せかけの答えを返しているのかが、声の調子からも見えてきます。
キャラクター別|英語の特徴
ピーター|自分の危うさを隠さず口にして次に進む英語
停職明けで肩身の狭い立場に置かれたピーターは、それを隠さず言葉にする話し方を通しています。台本では、ピーターの発話として”I’m off suspension but hanging by a thread.”が確認できます。停職が解けたことを喜ぶ間もなく、自分の立場がまだ危ういと即座に言い添えるところに、事実を飾らず受け止めるピーターらしい姿勢が表れています。
銀行強盗の捜査で出し抜かれたあとも、ピーターは”Took me a while to wipe the egg off of my face.”と、自分の失態を認める発言をためらいません。危うさや失敗を素直に言葉にしてしまうことで、次の一手にすぐ切り替えられるところが、この回のピーターの一貫した話し方として見えてきます。
ニール|涼しい顔の下に喪失を抱え込む英語
大切な人を失ったばかりのニールは、この回を通じて、平静を装う話し方を見せます。潜入先で職場が気に入ったかと声をかけられたニールは”Oh, so far so good.”と、深刻な事情を抱えているとは思えないほど軽く答えます。事故から日が浅いはずの人物が、あえて軽い相づちを選ぶところに、感情を表に出さないニールらしい癖が表れています。
ただし、その平静さがすべて演技というわけでもありません。事故当日のことを振り返る場面では、”You were right, Peter. I have a life here.”と、飾らない言葉でピーターに本心を明かしています。誰の前でも軽い調子を崩さないわけではなく、相手によって言葉の重さを変えているところに、このニールの話し方の幅が表れています。
エリザベス|取り繕った表情の裏を、遠慮なく言い当てる英語
夫からニールの近況を聞いたエリザベスは、うわべの報告をそのまま受け取りません。台本では、エリザベスの発話として”He’s putting up a facade, huh?”が確認できます。「順調そうだ」というピーターの答えに対し、それが本心かどうかを疑問形で切り返すところに、遠慮なく本音を探ろうとするエリザベスらしい率直さが表れています。
この指摘のあと、ピーターからは「それがどれくらい深刻か分からないのが問題だ」という返事を引き出しており、夫婦の何気ない会話の中でニールの心理状態を浮かび上がらせる役割を担っています。飾った答えをそのまま受け入れず、遠慮なく踏み込んで確かめる話し方が、この回のエリザベスの持ち味として見えてきます。
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