「You say that like it’s a bad thing.」に見る、責める言葉を前向きに受け流す切り返し|『ホワイトカラー』S01E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン1 第7話の中盤から、逃走中のニールがバーク家に入り込み、ピーターと顔を合わせる場面を取り上げます。責められたとき、英語ではどう切り返せば角を立てずに受け流せるのでしょうか。夫婦の言い合いも含め、非難とそれをかわす言葉が次々に行き交います。

ニール、ピーター、エリザベスの三人が交わす短いやり取りを、順番に読み解いていきます。

目次

「You say that like it’s a bad thing.」で、非難をかわす

判事室から姿を消したニールは、仕事中のエリザベスに電話で助けを求めていました。自宅でニールと顔を合わせたピーターは、まずこう切り出します。

Peter: Of all the places you could run, you go to my wife.
(逃げ場ならいくらでもあるのに、よりによって俺の妻のところか。)
Neal: You say that like it’s a bad thing.
(悪いことみたいに言うんだね。)

White Collar Season1 Episode7 (Free Fall)

Of all the ~ は「数ある〜の中でよりによって」という意味で、選ばれたものへの驚きや非難を込めて使われます。ここでは the places you could run(逃げられたはずの場所)を受けて、その中から自分の妻を選んだことを責めています。

ニールの You say that like it’s a bad thing. は、この like が接続詞として働き、「まるで〜であるかのように」を表す口語の形です。相手の非難を正面から否定せず、「それが悪いことだとは限らない」と受け流す切り返しになっています。

日常会話でも、「また残業を引き受けたの?」と呆れられたときなどに、この一言で軽く受け流すことができます。責められた側が深刻にならずに返す分、場の空気がやわらぐのが面白いところです。

「wouldn’t have had to ~ if …」で、そもそもの理由を返す

次にピーターの矛先は、ニールを家に入れたエリザベスに向かいます。

Peter: You helped him sneak in.
(君が彼をこっそり入れたんだな。)
Elizabeth: Well, I wouldn’t have had to sneak him in if there weren’t those people sitting at our house.
(だって、うちにあの人たちが張り付いてなければ、こっそり入れる必要なんてなかったのよ。)
Peter: You lied to the FBI.
(FBIに嘘をついたな。)
Elizabeth: Honey, I did not lie to the FBI. There was just a lot of milk and cookies and pleasant, distracting conversation while Neal slipped around the back.
(ハニー、FBIに嘘なんてついてないわ。ニールが裏に回るあいだ、ミルクとクッキーをたっぷり出して、気がそれるような楽しいおしゃべりをしただけよ。)

White Collar Season1 Episode7 (Free Fall)

sneak in は「こっそり入る」、sneak 人 in で「人をこっそり入れる」です。エリザベスの返しは、wouldn’t have had to(する必要はなかった)と if there weren’t(〜がいなければ)を組み合わせた混合型の仮定法で、過去の行動と今も続く状況を一文でつないでいます。「そもそもの原因はそちらにある」と言い返しているわけです。

I did not lie は短縮形の didn’t を使わず、否定を強く打ち出しています。続く just は「〜しただけ」と、出来事を小さく言い換える働きをしています。

「Give me one minute to explain.」で、弁明の時間を求める

エリザベスとの言い合いのあと、ピーターの言葉は再びニールに向かいます。

Peter: I love this. You’ve turned my wife into an accomplice.
(こいつはいい。俺の妻を共犯者に仕立てたわけだ。)
Neal: Give me one minute to explain.
(1分だけ説明させてくれ。)
Peter: One minute.
(1分だ。)

White Collar Season1 Episode7 (Free Fall)

I love this. は文字どおりの「気に入った」ではなく、呆れた状況を皮肉る言い方として使われています。turn A into B は「AをBに変える」で、妻を共犯者にしたと責める一言です。

Give me one minute to explain. は、時間を区切って弁明の機会を求める頼み方です。ピーターは説明を聞きながら連れ戻すかどうかを決めると告げ、ニールはこう確かめます。

Neal: Okay, does that minute start now?
(分かった、その1分はもう始まってる?)
Peter: Go.
(始めろ。)

White Collar Season1 Episode7 (Free Fall)

does that minute start now? は、許された時間がいつから数えられるのかを確かめる一言です。ピーターの Go. は「始めろ」と、一語で促しています。

まとめ|非難をかわし、弁明の時間を求める

非難を受け流す You say that like it’s a bad thing.、驚きを込める Of all the ~、混合型の仮定法、皮肉の I love this.、時間を区切る Give me one minute to explain. を見てきました。

責める側と受け流す側の言葉の選び方が、三人の関係をよく映し出しています。

このエピソードの英語表現は、ほかのコラムやフレーズ記事でも紹介しています。

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