海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ホワイトカラー』シーズン1第2話では、ファッションウィークの潜入捜査で、ピーターが部下に距離を保て、気を引き締めろと警戒を促す言葉を重ね、ニールは堂々としていろ、なりゆきに任せろと緊張をほぐす言葉で場を回していきます。抑えることで安全を守ろうとする言葉と、あえて構えないことで平静を保とうとする言葉が、この回の現場では絡み合っています。
あらすじ(ネタバレなし)
『ホワイトカラー』シーズン1第2話では、ピーターとニールが、偽造の名手として知られる謎の犯罪者ゴヴァトの行方を追う。ファッションウィークを利用した潜入捜査で、ニールは殺人事件の目撃者タラを囮に仕立て、盛大なパーティーを企画する。捜査の傍ら、ニールは失踪した恋人ケイトの手がかりを求め、独自に調査を進めていく。『ホワイトカラー』S01E02のあらすじを追うときは、緊張した現場でそれぞれがどんな言葉で気持ちを保とうとしているかにも目を向けたい。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. go for
(物・人を)取りに行く、という意味です。
Tara: When I went for my coat.
(上着を取りに行ったときのことです。)
殺人現場を目撃したタラが、事件当時の状況をピーターとニールに説明する場面です。何気ない動作を語ることで、事件との遭遇が偶然だったといういきさつを伝えています。
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2. day or night
昼でも夜でも、時間を問わずいつでも、という意味です。
Peter: But if you need anything, day or night, you feel free to call me.
(でも、何か困ったことがあれば、昼でも夜でもいつでも連絡してください。)
事情聴取のあと、いつでも連絡してよいと、ピーターが目撃者タラに名刺を渡しながら伝える場面です。時間を限定しない言い方が、相手を守ろうとする姿勢をそのまま表しています。
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3. pry it out of him
口の堅い相手から、無理に聞き出す、という意味です。
Neal: He has a source, but good luck trying to pry it out of him.
(情報源はあるけど、聞き出そうとしても無駄だと思うよ。)
パーティー会場を用意できた経緯を尋ねるエリザベスに、ニールが情報源の口の堅さをはぐらかしながら答える場面です。相手の質問に正面から答えず、答える気がないことを遠回しに伝えています。
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4. pull it together
気持ちを立て直す、しっかりする、という意味です。
Peter: Jones, pull it together.
(ジョーンズ、しっかりしろ。)
パーティー会場のモデルたちに気を取られる部下ジョーンズに、ピーターが気を引き締めるよう指摘する場面です。短い命令形が、任務中の気の緩みを即座に正す働きをしています。
5. keep his distance
距離を置く、深入りしない、という意味です。
Peter: Tell Jones to keep his distance.
(ジョーンズには距離を置かせておけ。)
尾行対象のドミトリに気づかれないよう、ジョーンズに距離を保たせるようピーターが指示する場面です。相手に気取られないための警戒を、簡潔な指示の形で伝えています。
6. sell yourself short
自分の能力や価値を過小評価する、自分を安売りする、という意味です。
Neal: Don’t sell yourself short.
(自分を安売りするなよ。)
潜入任務をこなした捜査官クルーズが謙遜するのに対し、ニールが励ましの言葉をかける場面です。否定形の命令文が、相手の自己評価の低さをやんわりと正す言い方になっています。
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7. show no fear
恐れを見せない、堂々と振る舞う、という意味です。
Neal: Show no fear.
(堂々としていればいいんだよ。)
エリザベスとのランチに気後れするピーターに、ニールが堂々としていろとアドバイスする場面です。具体的な対策を示すのではなく、心構えだけを短く言い切っています。
8. too much for my taste
私の好みには〜すぎる、私にはちょっと刺激が強すぎる、という意味です。
Dmitri: A little too much excitement for my taste.
(僕の好みには、ちょっと刺激が強すぎたね。)
パーティーを楽しんだかと尋ねるニールに、怪しい取引相手ドミトリが皮肉交じりに答える場面です。本音を隠しながらも、警戒心をにじませる言い方になっています。
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9. roll with it
なりゆきに任せる、うまく対応する、という意味です。
Neal: Roll with it.
(なりゆきに任せろ。)
人質交換を前に計画を練ろうとするピーターに、あえて計画を立てず流れに任せろとニールが助言する場面です。相手の慎重さとは逆方向の提案を、短い一言に凝縮しています。
10. on the dot
ちょうど、きっかり(時間通りに)、という意味です。
Elizabeth: Besides, um, when all this is over with, I need you home at six o’clock right on the dot.
(それとね、これが全部終わったら、6時ぴったりに帰ってきてほしいの。)
危険な人質交換を控えた前夜、エリザベスが夫ピーターに古い腕時計を差し出しながら、任務後の約束を念押しする場面です。時刻を具体的に区切ることで、漠然とした心配ではなく、はっきりとした要求として伝えています。
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このエピソードの英語学習ポイント
パーティー会場での潜入捜査中、ピーターが部下にかける言葉は警戒と抑制を促すものばかりです。周囲のモデルたちに気を取られる部下へ”Jones, pull it together.”(ジョーンズ、しっかりしろ。)と気を引き締めさせ、別の場面では尾行対象に気づかれないよう”Tell Jones to keep his distance.”(ジョーンズには距離を置かせておけ。)と命じます。どちらも短い命令形で、気の緩みや近づきすぎを未然に防ごうとする働きをしています。
一方でニールがかける言葉は、正反対の方向を向いています。妻とのランチに気後れするピーターへ”Show no fear.”(堂々としていればいいんだよ。)と助言し、人質交換を前に計画を練ろうとする場面では”Roll with it.”(なりゆきに任せろ。)と、あえて備えないことを勧めます。ピーターが抑えることで安全を確保しようとするのに対し、ニールは構えないことで平静さを保とうとしており、対処法の方向が正反対であることが分かります。
もっとも、抑制の言葉をかけるのはピーターだけではありません。危険な人質交換を控えた前夜、妻エリザベスは”I need you home at six o’clock right on the dot.”(6時ぴったりに帰ってきてほしいの。)と、時刻まで区切ってピーターに約束を求めます。部下への短い命令形とは違い、具体的な数字で行動の枠を決めるところに、エリザベスなりの「抑えろ」の形が表れています。
よく見ると、「抑えろ」と告げる相手にも違いがあります。ピーターの「抑えろ」は部下ジョーンズに向けられ、上下関係のある現場の指揮として機能しています。エリザベスの「ぴったりに」は、部下ではなく夫に向けた家庭からの要求です。対してニールの「気にするな」は、上司でも部下でもないピーター個人の私的な悩みに向けられており、対等な立場からの助言として響きます。ドラマを見返すときは、緊張した現場と落ち着いた家庭、それぞれの場面でどちらが先に「抑えろ」と言い、どちらが「気にするな」と返しているか、そしてその言葉が誰に向けられているかを聞き分けてみてください。三者三様の言葉の向け方が、そのままこの潜入捜査を取り巻く人間関係を映し出しています。
キャラクター別|英語の特徴
ニール|危険な取引でも軽やかさを崩さず値を吊り上げる
盗んだドレスの買い取り交渉で電話を受けたニールは、五百万ドルの提示に対して”Eh, my fiancé loves it so much, how about we make it ten?”(いや、僕の婚約者がすごく気に入っちゃってさ、10でどうだい?)と涼しい顔で倍額を切り返します。婚約者が気に入ったという私的な理由を持ち出すことで、巨額の裏取引を、まるで日用品の値切り交渉のように軽く響かせています。パーティー会場で見知らぬ相手に警戒される場面でも、”You know what they say. It’s not a party ‘til the police break it up.”(よく言うだろ、警察が来て初めてパーティーは本物になるってね。)と軽口で応じ、緊張感のある取引でも軽やかな調子を崩さない話し方を通しています。
ピーター|無線越しにも的確な短い指示を飛ばす
パーティー会場を無線で監視する場面で、ピーターは”Neal, straight ahead, red shirt, dark jacket.”(ニール、正面だ、赤いシャツに黒いジャケットの男。)と、対象の特徴だけを簡潔に伝えます。感情を交えず要点だけを伝える話し方は、現場での的確な報告・指示の手本になっています。怪しい人物の名前を耳にした瞬間にも、”Write down that name, Dmitri.”(その名前を書き留めておけ、ドミトリだ。)と即座に部下へ指示を飛ばしており、情報を得た次の瞬間には行動に移す判断の速さが、この短い命令形の積み重ねに表れています。
モジー|脱線した知識で場を煙に巻く
ケイトの手がかりを探るため、監視カメラの映像を一緒に見ながら、モジーは”Thirteenth letter of the alphabet, thirteen is a prime.”(アルファベットの13番目の文字だな、13は素数だ。)と、本題と関係のない豆知識を挟み込みます。手がかりを読み解こうとしているニールの集中を遮るような、話の腰を折る相槌です。それでいて”There’s no sound, why are you shushing me?”(音は出てないのに、なんで静かにしろって言うんだ?)と、状況に噛み合わない突っ込みも忘れません。脱線を続けながらも憎めないところが、モジーらしい独特の話し方としてキャラクター理解に役立ちます。
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