海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
初めて会う相手にどう見られるか、身支度をしながら妙に気になってしまった経験はありませんか。
そんな気持ちにぴったりの「make a good first impression」を、『モダンファミリー』シーズン1第2話の序盤、娘リリーを連れて親子教室に向かう支度をするミッチェルの一言から、一緒に見ていきましょう。
「make a good first impression」の意味とニュアンス
make a good first impression
意味:よい第一印象を与える
make a good first impressionは、初めて会う相手に「よく思われたい」という気持ちをそのまま言葉にした定番表現です。make an impression(印象を与える)というベースの形に、goodとfirstを重ねることで、「最初の出会いの瞬間に、できるだけよく思われたい」という具体的な願いがはっきり伝わるようになります。
impressionという単語は、もともと「押しつけて跡を残す」という意味合いを持つ言葉です。誰かと初めて言葉を交わした瞬間、その人の心にどんな「跡」が残るかは、その後の関係を左右する大きな要素になります。だからこそ英語圏では、面接や商談、初対面の挨拶など、これから関係を築いていく場面でmake a good first impressionという表現がよく口にされます。onを続けて誰に対して印象を残したいのかを添えることもでき、make a good first impression on someoneという形で使われることも少なくありません。
このフレーズがよく使われる背景には、最初の印象がその後の評価に長く影響し続けるという感覚があります。一度「几帳面そうだ」「感じがよさそうだ」という印象を持たれると、その後の言動もその印象に沿って解釈されやすくなり、逆に最初でつまずくと、挽回するまでに時間がかかることも少なくありません。だからこそ、初めての出会いの場面であらかじめ身なりや振る舞いを整えておこうとする気持ちが、make a good first impressionという一言に自然とにじみ出てきます。
【ここがポイント!】
- 「make a good first impression」の核は、出会いの瞬間に相手の心へよい印象を残したいという気持ち
- make an impressionにgood・firstを重ねることで、初対面という状況が具体的に伝わる
- onを続けると「誰に対して」印象を残したいのかを付け加えられる
『モダンファミリー』S01E02のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
娘リリーを連れて親子教室に向かう支度をするミッチェルとキャメロンの場面です。服装のことでちょっとしたやり取りをした後、ミッチェルは自分がなぜこれほど身支度を気にしているのかを打ち明けます。
Cameron: Obviously not — I’m wearing it underneath. Kidding.
(もちろん違うよ、下に着てるんだから。なんてね。)Mitchell: Just chill, please. I’m sorry. I just want to make a good first impression.
(ちょっと落ち着いてくれよ。ごめん。ちゃんといい第一印象を与えたいだけなんだ。)Cameron: You mean you want to fit in and not terrify the villagers? No, hey, come on.
(つまり周りに溶け込んで、村人たちを怖がらせたくないってこと? ほら、そんなに気にするなよ。)Mitchell: Today is about lily, all right? We — her future best friend might be in that class, And I don’t want to rub anyone the wrong way.
(今日はリリーのための日なんだ、いいか? 彼女の将来の親友になる子がそのクラスにいるかもしれないから、誰の気分も害したくないんだよ。)Modern Family Season1 Episode2 (The Bicycle Thief)
シーン解説と心理考察
服装のことでからかい合った2人。ミッチェルは、「ちょっと落ち着いてくれよ。ごめん。ちゃんといい第一印象を与えたいだけなんだ」と、自分の緊張の理由を素直に打ち明けます。ふだんは冷静で理屈っぽいミッチェルが、身支度ひとつでここまで神経質になっている様子から、この日の外出が彼にとって特別な意味を持っていることが伝わってきます。
キャメロンが「つまり周りに溶け込んで、村人たちを怖がらせたくないってこと?」と軽く茶化すと、ミッチェルは「今日はリリーのための日なんだ。彼女の将来の親友になる子がそのクラスにいるかもしれないから、誰の気分も害したくないんだよ」と真剣に言い返します。娘のために少しでも良い状況を整えたいという親としての気持ちと、それを軽く受け流そうとするキャメロンの対照的な態度が、二人の関係性をよく映し出す場面です。
この短いやり取りだけでも、二人の物事への向き合い方の違いがくっきりと見えてきます。ミッチェルは初めての場でどう見られるかを事前にあれこれ想定して備えようとするタイプで、キャメロンはその場の空気に合わせて柔軟に対応しようとするタイプです。どちらのやり方にも一理あるからこそ、軽口を交わしながらも最終的には二人でバランスを取り合っている様子が、微笑ましく伝わってきます。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
初めて会う相手の心の中に、「よい(good)」「最初の(first)」「印象(impression)」を「作り上げる(make)」というイメージを思い浮かべてみましょう。まっさらなキャンバスに、最初の一筆でできるだけ好ましい絵を描こうとする感覚が、make a good first impressionの意味につながります。
ミッチェルが服装をあれこれ気にしていたのも、まさにこの「最初の一筆」を慎重に選ぼうとする心理でした。初対面の相手にどう映るかを気にする瞬間があったら、このフレーズを思い出してみてください。
例文で覚える「make a good first impression」
初対面の場面で使いやすいmake a good first impressionを、3つの例文で確認していきましょう。
I want to make a good first impression on my new coworkers.
(新しい同僚たちによい第一印象を与えたいんだ。)
転職や異動の初日を控えた気持ちを語る場面です。new coworkersのように相手を明確にすると、誰に対して気を配っているのかが伝わりやすくなります。
Dress neatly if you want to make a good first impression at the interview.
(面接でよい第一印象を与えたいなら、きちんとした服装をしなさい。)
面接に臨む相手へのアドバイスの場面です。atの後ろに場面を添えると、どんな状況での第一印象なのかが明確になります。
A: Why are you so nervous?
B: I just want to make a good first impression on her parents.
(A:なんでそんなに緊張してるの?)
(B:彼女のご両親によい第一印象を与えたいだけなんだ。)
交際相手の家族に会う前の緊張を打ち明ける会話です。her parentsのように相手を具体的にすると、どんな緊張感なのかがぐっと伝わりやすくなります。
あわせて覚えたい関連表現
put one’s best foot forward
(精一杯よいところを見せる)
make a good first impressionが「結果として与える印象」に焦点を当てるのに対し、put one’s best foot forwardは「努力して臨む姿勢」そのものに焦点を置いた表現です。
hit it off
((初対面で)意気投合する)
make a good first impressionが一方向的に「よく見られたい」というニュアンスであるのに対し、hit it offは双方向的に「気が合う」ことを表します。
break the ice
(場の緊張をほぐす、打ち解けるきっかけを作る)
break the iceは初対面のぎこちなさを解消する行動そのものを指す表現で、make a good first impressionのように「印象そのもの」を指す言い方とは性質が異なります。
Note|初対面の第一印象を大切にする文化的背景とmake a good first impression
英語圏の社会では、初めて会う相手に対する第一印象がその後の関係を大きく左右すると考えられていて、make a good first impressionという表現もそうした感覚を反映した言い回しです。
就職の面接では、話す内容そのものだけでなく、握手の仕方や服装、話し始めの数十秒の印象が評価に影響するとよく言われます。ビジネスの商談でも、初回の打ち合わせで信頼できる相手だと思われるかどうかが、その後の取引の進み方を左右することがあります。こうした場面の積み重ねから、first impressionという言葉自体が単なる「最初の印象」ではなく、関係の土台を決める重要な要素として扱われるようになりました。
こうした感覚は職場や社交の場だけにとどまりません。新しい学校やコミュニティに加わるとき、初めて会う近所の人に挨拶をするときなど、これから長く付き合っていく相手との最初の接点になる場面すべてに当てはまります。最初にどんな印象を持たれるかで、その後の関わり方の雰囲気が変わってくることを、多くの人が経験的に知っているからこそ、make a good first impressionという言い回しは日常会話の中でも自然に使われ続けています。
ミッチェルが親子教室への外出前にあれこれ気を配っていたのも、規模は小さくとも根っこは同じ心理です。初めて顔を合わせる相手を前にして、少しでもよく思われたいと願う気持ちは、場面が変わっても共通しているのかもしれません。
まとめ|出会いの一瞬に込める気配り
make a good first impressionは、初めて会う相手に対して、できるだけよい印象を残したいという気持ちを表す表現です。
面接や商談、初めての集まりなど、これから関係を築いていく場面で使うと、自分の心構えが自然に伝わる一言になります。
服装のことで慌ただしくしていたミッチェルの姿は、誰かによく思われたいと願う気持ちが、時に大げさなくらい表に出てしまう瞬間そのものでした。初めて会う人を前にして少し身構えてしまったときは、このフレーズを思い出してみてください。


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