「be dying to」の意味と使い方|『モダンファミリー』S01E02で学ぶ英会話

「be dying to」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰かに会いたい気持ちがあまりに強くて、ついそれを大げさな言葉で伝えたくなった経験はありませんか。

そんな気持ちを表す「be dying to」を、『モダンファミリー』シーズン1第2話の終盤、実父に会えなかったマニーを気遣うジェイの一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「be dying to」の意味とニュアンス

be dying to
意味:〜したくてたまらない

be dying toは「死ぬほど〜したい」という誇張表現で、強い願望をカジュアルに伝える口語表現です。文字どおりの意味で使われているわけではなく、感情の強さをあえて大げさに表す慣用表現として定着しています。dieという穏やかではない単語が使われているからこそ、その願望の強さが一気に伝わってくるのがこの表現の面白いところです。

be dying toの後ろには動詞の原形が続き、「〜することをしたくてたまらない」という形になります。似た形にbe dying forがあり、こちらは後ろに名詞を置いて「〜が欲しくてたまらない」という意味で使われます。誰かに会いたい、何かを食べたい、休みたいなど、強い願望を親しい相手に伝える場面で幅広く使われる表現です。

このフレーズが持つ面白さは、深刻な単語をあえて選ぶことで、逆に会話の雰囲気を軽くしている点にあります。本当に深刻な状況であれば、こうした誇張表現はかえって使いにくいものです。だからこそbe dying toは、友人同士の何気ない会話や、少し茶目っ気を交えて気持ちを伝えたい場面で選ばれることが多く、深刻さのない軽い口調とセットで使われる傾向があります。

【ここがポイント!】

  • 「be dying to」の核は、「死ぬほど〜したい」という誇張で願望の強さを伝えるニュアンス
  • 文字どおりの意味ではなく、感情の強さを大げさに表す口語表現
  • 後ろに動詞の原形を続けて「〜することをしたくてたまらない」を表す

『モダンファミリー』S01E02のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ディズニーランドに連れて行ってくれるはずだった実父ハビエルが迎えに来られなくなり、その事情をマニーに伝えるジェイの場面です。

Manny: What?
(え?)

Jay: Your dad couldn’t make it.
(お前の父さん、来られなくなったんだ。)

Manny: Why not?
(どうして?)

Jay: The plane was full, And this old lady needed to get home, So he gave up his seat.
(飛行機が満席で、あるおばあさんが家に帰らなきゃいけなくて、席を譲ったんだよ。)

Manny: You’re making that up, aren’t you? No. He just didn’t want to come.
(それ、作り話でしょ? 違うよ。本当は来たくなかっただけなんだ。)

Jay: Are you kidding me? He was very upset. He was dying to see you.
(そんなわけないだろ? 父さんはすごく残念がってたよ。お前に会いたくてたまらなかったんだから。)

Modern Family Season1 Episode2 (The Bicycle Thief)

シーン解説と心理考察

マニーは「どうして?」と尋ね、ジェイは「飛行機が満席で、あるおばあさんが家に帰らなきゃいけなくて席を譲ったんだ」ととっさの作り話でその場を取り繕おうとします。しかしマニーは「それ、作り話でしょ? 本当は来たくなかっただけなんだ」と、鋭くその嘘を見抜いてしまいます。

それでもジェイは「そんなわけないだろ? 父さんはすごく残念がってたよ。お前に会いたくてたまらなかったんだから」と重ねて言い聞かせます。マニーが実父の言動に傷つかないよう懸命に嘘をつき通そうとするジェイの姿には、ぶっきらぼうな口調の奥にある不器用な優しさがにじみ出ています。

普段は感傷的な物言いを避けるジェイが、ここまで熱心に取り繕おうとするのは、継父としての立場ゆえのためらいと、それでもマニーを傷つけたくないという気持ちがせめぎ合っているからでしょう。マニーが嘘を見抜いてもなお言い聞かせ続けるという行動そのものに、言葉数の少なさとは裏腹な深い思いやりが表れています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

「死ぬ(die)」ほど「〜したい」という気持ちが高まっている様子を思い浮かべてみましょう。実際に命に関わるわけではなく、我慢できないほど強い願望をあえて大げさに表現しているのが、be dying toのイメージです。

ジェイが口にした「お前に会いたくてたまらなかったんだから」という一言も、その願望の強さを最大限に伝えようとする気持ちの表れでした。誰かに会いたい気持ちが抑えきれないほど強くなったときに、思い出してみてください。

例文で覚える「be dying to」

強い願望を伝えるときに使いやすいbe dying toを、3つの例文で確認していきましょう。

I’m dying to see the new movie everyone’s talking about.
(みんなが話題にしてる新作映画、見たくてたまらないんだ。)
友人と映画の話をする場面です。everyone’s talking aboutのように周囲の関心を添えると、期待の高まりが伝わりやすくなります。

She’s been dying to try that new restaurant downtown.
(彼女は、あの街の新しいレストランに行きたくてたまらなかったんだ。)
食事の予定を話す場面です。been dying toのように現在完了形にすると、その願望がしばらく前から続いていることが伝わります。

A: You look excited.
B: I am! I’m dying to tell you what happened.
(A:嬉しそうだね。)
(B:うん! 何があったか話したくてたまらないんだ。)
近況を話したくてうずうずしている場面です。tell you what happenedのように具体的な内容を添えると、気持ちの高ぶりがより伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

can’t wait to
(〜するのが待ちきれない)
be dying toのほうが願望の強さや誇張の度合いが大きく、can’t wait toは「待ち遠しい」という前向きな期待に重点を置いた表現です。

be eager to
(〜することに熱心である)
be eager toはよりフォーマルで落ち着いた表現で、be dying toのようなカジュアルで感情的な強調は含みません。

be desperate to
(〜することに必死になっている)
be desperate toは切迫感や追い詰められた状況を伴うことが多いのに対し、be dying toは深刻さのない軽い誇張として使われることが多い表現です。

Note|「死ぬほど〜」を気軽に使う、be dying toの誇張感覚

be dying toのように、深刻な意味の単語をあえて軽い気持ちで使う誇張表現は、日常英会話のいたるところに見られます。

I could eat a horse(馬でも食べられそうなくらいお腹が空いた)やI’m freezing to death(凍え死にそうなくらい寒い)なども同じ発想の表現で、実際の深刻さとは切り離された、感情の強さを伝えるための言い回しとして定着しています。こうした誇張表現は、真剣に受け止めるべき言葉というより、会話に勢いや親しみを添えるための一種の演出だと捉えると理解しやすくなります。

ジェイが「お前に会いたくてたまらなかったんだから」と伝えた場面でも、be dying toという表現が持つ大げささが、その気持ちの強さをより印象的に伝える役割を果たしていました。感情をそのまま説明するだけでなく、あえて大げさな言葉を選んで伝える、そんな英語らしい表現の面白さが詰まった一言です。

日本語でも「死ぬほど嬉しい」「死ぬほど疲れた」のように、極端な言葉を使って気持ちの強さを表す言い回しはありますが、英語の口語表現ではこうした誇張がより日常的かつ気軽に使われる印象があります。深刻に受け止めすぎず、感情を思い切り大きく表現する感覚に慣れておくと、英語の会話のテンポにも自然になじみやすくなります。

こうした誇張表現を字面どおりに受け取ってしまうと、話し手の意図とはずれた印象を持ってしまうこともあります。be dying toと聞いたときは、深刻な訴えではなく、気持ちの高ぶりを親しみを込めて伝えようとしているサインだと捉えておくと、会話のニュアンスをより自然に受け止められるようになります。

まとめ|大げさな言葉に込められた強い気持ち

be dying toは、「死ぬほど〜したい」という誇張を使って、強い願望をカジュアルに伝える表現です。

会いたい、食べたい、休みたいなど、我慢できないほど強い気持ちを親しい相手に伝えたいときに、会話にすっと馴染みます。

実父に会えなかったマニーを気遣い、とっさの嘘までついて優しさを見せたジェイの姿には、不器用ながらも家族を思う気持ちがにじんでいました。誰かへの気持ちが抑えきれないほど強くなったときは、このフレーズを思い出してみてください。

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