「rite of passage」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E10で学ぶ英会話

「rite of passage」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

子どもの成長の節目に、そばで立ち会える日をずっと楽しみにしていた、という気持ちになったことはありませんか。

そんなときにぴったりの「rite of passage」を、『モダンファミリー』シーズン7第10話の前半、娘リリーの初恋について話すキャメロンの一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「rite of passage」の意味とニュアンス

rite of passage
意味:通過儀礼、人生の節目になる(成長の区切りとなる)出来事

riteは「儀式」、passageは「通過」や「移り変わり」を表す語で、直訳は「通過の儀式」です。人が人生のある段階から次の段階へ移るときに、節目として経験する出来事や体験を指します。子どもから大人へ、学生から社会人へ、独身から結婚へといった移り変わりが、典型的な場面です。

実際の儀式である必要はなく、運転免許を取る、初めて一人暮らしを始める、初恋を経験するなど、多くの人が通る成長の節目に幅広く使えます。「通る」ことそのものよりも、「通ったことで次の段階に進む」という点に、意味の重心があります。親が子どもの成長を語る場面でも、本人が初めて迎える感情の節目を指して使うことができます。

aを付けて数えられる名詞として使い、a rite of passageの形で文に入ります。ドラマの台詞では、a rite of passage that I had been looking forward toのように、うしろに関係節が続いています。had been looking forward toは過去完了進行形で、ずっと前から待ち望んでいた気持ちが、この形に加わっています。見出しの形と、台詞の形は同じです。

【ここがポイント!】

  • 「通過の儀式」という直訳のとおり、次の段階へ移る節目になる出来事を表す
  • 儀式でなくても使え、免許や一人暮らし、初恋のような成長の節目に広く当てはまる
  • うしろに関係節をつなげて、「待ち望んでいた節目」のように中身を足せるのがコツ

『モダンファミリー』S07E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

キャメロンが、娘リリーの初恋について話す場面です。親として待ちわびていた節目だと位置づけたあと、そばにいてあげたいという思いを口にして、話は自分自身の初恋の思い出へと移っていきます。今回のフレーズは、この語りの書き出しに登場します。

Cameron: It was a rite of passage that I had been looking forward to my daughter’s first crush.
(ずっと楽しみにしていた通過儀礼だったんだ。娘の初恋だよ。)

Cameron: And I wanted to be there for her in a way that no one was there for me.
(それに僕は、誰も僕のそばにいてくれなかったぶん、あの子のそばにいてあげたかったんだ。)

Cameron: Of course, my first crush was on a statue of a confederate general in front of a courthouse.
(もっとも、僕の初恋の相手は、裁判所の前にあった南軍の将軍の像だったけどね。)

Cameron: That’s the same year they put up the “do not climb the statue” signs.
(その年だよ、「像に登るな」の看板が立てられたのは。)

Modern Family Season7 Episode10 (Playdates)

シーン解説と心理考察

ここで目を引くのは、キャメロンが娘の初恋を「楽しみにしていた通過儀礼」と呼んでいる点です。初恋は、起きるかどうかを案じる出来事ではなく、親として迎えたい成長の節目として語られています。ずっと楽しみにしていたと言い切る口ぶりに、娘の歩みを待ちわびる親の期待が表れています。

続く一言では、気持ちが具体的になります。誰も自分のそばにいてくれなかったぶん、娘のそばにいてあげたい、という内容です。be there for herは、困ったときにも頼れる存在としてそばにいる、という意味合いの言い方で、通過儀礼を迎える本人だけでなく、見守る側の姿勢もここで語られています。

そのあと、話は自分の初恋に移ります。相手は裁判所の前にあった像で、「像に登るな」の看板が立てられたのはその年だった、と細部まで添えられています。娘への思いを語った直後に、自分の思い出が具体的な一場面として差し込まれ、語りの調子が真剣さから笑いへと切り替わります。通過儀礼という大きな言葉と、像の思い出という小さな細部の組み合わせが、この語りの特徴です。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

rite of passageは、「儀式(rite)をくぐって、次の段階へ通り抜ける(passage)」場面で覚えられます。門を通る前と後で、立場や気持ちが一段階変わるイメージです。

キャメロンの語りに当てはめると、リリーが初恋という門に向かって歩いていて、親はその門の脇で見届けたいと考えている、という配置になります。門の向こうへ進む本人と、そばで見守りたい親。その二人の位置関係が、be there for herの一言と重なります。親の立場から見ると、子どもが通る節目は、自分が付き添う節目にもなります。

実際の門や式典がなくても、免許を取る日や、初めて一人暮らしを始める日など、「ここを通ると少し先へ進む」と感じる出来事を門に見立てれば、この表現が合う場面が見つかります。

例文で覚える「rite of passage」

節目の種類を変えて、3つの例文で確かめていきましょう。

Giving a first presentation to the whole team is a rite of passage for new employees.
(チーム全員の前で初めて発表することは、新入社員にとっての通過儀礼だ。)
職場での節目を語る場面です。for new employeesのように、誰にとっての節目なのかを添えると、意味がはっきりします。

Moving out of my parents’ house felt like a rite of passage.
(実家を出たとき、大人になるための通過儀礼のように感じた。)
一人暮らしの始まりを振り返る場面です。felt likeを添えると、実際の儀式ではなく、そう感じたという言い方になります。

A: Did you go on the school trip?
B: Yes, it was a rite of passage for everyone in our grade.
(A:修学旅行には行った?)
(B:うん、うちの学年の全員にとっての通過儀礼みたいなものだったよ。)
学校行事を友人と振り返る会話です。everyone in our gradeのように範囲を示すと、みんなが通る節目だったことが伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

milestone
(節目、画期的な出来事)
milestoneは、成長や進歩の到達点を示す目印を指し、通る側の体験という含みは薄い表現です。rite of passageは、その節目を「通っていく経験」として語るときに向いています。

coming of age
(成人すること、大人になる過程)
coming of ageは、大人になること、その過程そのものを指します。rite of passageは、大人への移り変わりを示す具体的な出来事や体験を指す点が違います。

initiation
(入会の儀式、手ほどき)
initiationは、集団への加入や新しい段階への導入を指す、儀式的な意味が強い語です。rite of passageは、儀式でなくても広く節目の体験に使えます。

Note|rite of passage・milestone・coming of age、節目を指す3つの視点

節目を表す英語は、何に目を向けるかで言葉が変わります。ここでは3つの表現を、注目する先から整理してみます。

rite of passageは、「出来事や体験」に注目する語です。免許を取る、初めて一人暮らしをするといった、通っていく経験そのものを指します。milestoneは「目印」に注目する語で、人生の道のりの途中にある到達点を示します。入学や就職のような区切りを、地図に打たれた印のように眺める言い方です。coming of ageは「過程」に注目する語で、大人になっていくこと全体を指します。時間をかけた変化を、ひとつながりの流れとして語るときの言い方です。

たとえば同じ「初めての運転」でも、経験として語るならrite of passage、到達した印として語るならmilestone、大人になる流れの一部として語るならcoming of ageと、視点に応じた言葉が決まります。

キャメロンの台詞は、初恋を、親が待ち望む「体験」として語っていました。体験としての面が前に出ている文脈なので、rite of passageがよく合う言葉です。

まとめ|初恋を「通過儀礼」と呼ぶ、キャメロンの親心

rite of passageは、人生の次の段階へ移るときの節目になる出来事や体験を、「通過の儀式」という絵で表す表現です。

免許、一人暮らし、初恋など、実際の儀式がない場面にも使えるため、成長の話題で「あれはひとつの節目だった」と言いたいときに役立ちます。誰にとっての節目かをforで添えると、意味がいっそうはっきりします。通る側の体験に光を当てる表現なので、節目を迎える人の気持ちまで語りたいときに向いています。

娘の初恋を、案じる出来事ではなく、楽しみに待っていた節目として受け止める。キャメロンの親心がにじむ、そんな一言です。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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