「it’s a wonder」の意味と使い方|『モダンファミリー』S10E09で学ぶ英会話

「it's a wonder」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

子どもの頃の古い写真や思い出話を振り返って、「あの頃よく無事だったな」と思わず苦笑いしてしまった経験はありませんか。

そんな振り返りにぴったりの「it’s a wonder」を、『モダンファミリー』シーズン10第9話の前半、フィルとクレアがクレアの母の古い車をどうするか話し合う場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「it’s a wonder」の意味とニュアンス

it’s a wonder
意味:〜なのが不思議なくらいだ、よく〜できたものだ

wonder には「驚き」「不思議なこと」という名詞の意味があります。it’s a wonder は、直訳すると「それは不思議なことだ」です。後ろに文を続けて、it’s a wonder (that) + 文の形にすると、「普通に考えればそうならないはずなのに、そうなっているのは驚きだ」という気持ちを表します。

驚きの中身は、後ろに続く文が担います。劇中では it’s a wonder we’re still alive と続き、「まだ生きているのが不思議なくらいだ」という意味になっています。that は省いても文が成り立つ形で、劇中でもそのまま文が続いています。

前に条件を置く形もあります。between A and B、with A、considering A のように、驚きのもとになる事情を先に並べておいて、そのあとに it’s a wonder を続ける組み立てです。事情が厳しいほど、「それなのに」という驚きがはっきりします。

驚きの向きは、悪い結果にも良い結果にも使えます。危なっかしい状況なのに無事だったという場面でも、条件が悪いのにうまくいったという場面でも、「よく〜できたものだ」と感心する気持ちが込められます。

【ここがポイント!】

  • it’s a wonder は、「普通ならそうならないはずなのに」という驚きを表す表現
  • 後ろには文がそのまま続き、that は省略できる
  • between や with で事情を並べてから使うと、驚きの理由が伝わる

『モダンファミリー』S10E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

クレアの母の古い車を手元に残すかどうかが話題です。フィルが「1回だけドライブして、戻ってきて笑っていなかったら手放そう」と持ちかけると、二人は「One drive.」の言葉を行き来させます。そのあとクレアが、自分とミッチェルの子どもの頃の思い出と手作りの電気毛布を挙げて、it’s a wonder の一言を口にします。

Phil: How’s this? We take it for one drive. If you’re not smiling by the time we come back, we get rid of it.
(こういうのはどうだ? 1回だけ試しに乗ってみよう。戻ってきた時に笑ってなかったら、手放そう。)

Claire: One drive?
(1回だけ?)

Phil: One drive.
(1回だけだ。)

Claire: One drive.
(1回だけね。)

Phil: One drive.
(1回だけだ。)

Claire: Ugh, she used to double-buckle me and Mitchell into the front seat. Between that and the homemade electric blankets, it’s a wonder we’re still alive.
(もう、母は私とミッチェルを前の座席に二人まとめてシートベルトで留めてたのよ。それに手作りの電気毛布まであったし、私たちがまだ生きてるのが不思議なくらいだわ。)

Modern Family Season10 Episode9 (Putting Down Roots)

シーン解説と心理考察

短い言葉が何度も行き来する前半は、提案する側と、それを確かめる側の組み立てになっています。フィルが条件つきの提案を出し、クレアは「1回だけ?」と聞き返し、フィルが同じ言葉で答えます。同じ言葉が行き来したあとで、クレアも「One drive.」と返します。

そこへ入るクレアの長い一言は、Ugh という声から始まっています。続く内容は、母が自分とミッチェルを前の座席に二人まとめてシートベルトで留めていたこと、そして手作りの電気毛布のことです。二つの事情を between that and で並べてから、it’s a wonder we’re still alive と結んでいます。

「まだ生きているのが不思議なくらい」という言い方は、実際に危険だったと報告するというより、あきれと冗談が混ざったぼやきとして響きます。事情を二つ並べる丁寧な組み立てのおかげで、聞く側にも「それは確かに」と伝わりやすい形になっています。話しかけている相手はフィルです。車の話から昔の記憶へ話が広がっていく流れが、この一言に詰まっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

積み木を一つずつ高く積み上げていく様子が、この表現の絵になります。危なっかしい条件を一つ積み、もう一つ積んで、ぐらぐら揺れる塔の一番上に「それでも無事」が乗っている状態です。

見上げた人が目を丸くして、「どうして倒れないんだ」とつぶやきます。その感嘆が it’s a wonder にあたります。

クレアの一言でも、前の座席の話と電気毛布の話が積み木の下の段で、we’re still alive が一番上の一個でした。下の段を並べてから最後に it’s a wonder で驚きを置く順番ごと覚えておくと、自分で文を作るときにも組み立てがぶれません。

例文で覚える「it’s a wonder」

古いものが無事な場面、職場の様子、体験談への相づちと、場面を変えて3つの例文を見てみましょう。

It’s a wonder the old bridge is still standing after all these storms.
(これだけ嵐が来たのに、あの古い橋がまだ立っているのが不思議なくらいだよ。)
古いものが壊れずに残っている場面に使えます。after all these storms のように、驚きのもとになる事情を後ろに添える形もあります。

It’s a wonder anyone gets anything done in this noisy office.
(こんなにうるさいオフィスで、みんながよく仕事を片づけられるものだ。)
騒がしい職場を見回して、ぼやく場面です。悪い環境の中でも成果が出ていることに驚くと、感心とあきれが一緒に伝わります。

A: You only slept two hours and you still ran the whole meeting?
B: I know. It’s a wonder I stayed awake.
(A:2時間しか寝てないのに、会議を最後まで仕切ったの?)
(B:そうなんだよ。よく起きていられたものだよ。)
無理をした体験を、友人や同僚と振り返る会話です。I know のあとに続けると、相手の驚きに同意しながら自分でも驚いている調子になります。

あわせて覚えたい関連表現

it’s a miracle (that)
(〜なのは奇跡だ)
どちらも「ありえないのに起きた」という驚きを表します。it’s a miracle は「奇跡」と強く言い切るのに対して、it’s a wonder は同じ驚きを少し軽く、ぼやきの調子でも言えます。

no wonder (that)
(〜なのも不思議ではない、道理で)
it’s a wonder は「意外だ」という驚き、no wonder は「当たり前だ」という納得を表します。同じ文を後ろに置いても、向きがちょうど逆になる表現です。

I’m surprised (that)
(〜なことに驚いている)
I’m surprised は、驚いている自分の気持ちを述べる言い方です。it’s a wonder は、事実そのものを「不思議なことだ」と評する言い方で、冗談やあきれも乗せやすい形です。

Note|「不思議だ」と直訳せずに訳し分ける it’s a wonder

it’s a wonder を「それは不思議だ」と直訳すると、日本語としては硬く、場面の温度が伝わりません。訳すときは、前置きの事情と合わせて言い回しを選ぶと自然になります。

訳し分けの軸は三つあります。一つ目は「〜なのが不思議なくらいだ」で、悪い条件が重なったのに無事だった場面に合います。クレアの「私たちがまだ生きてるのが不思議なくらいだわ」がこの型です。二つ目は「よく〜できたものだ」で、厳しい条件の中で成し遂げた人への感心を表すときに合います。It’s a wonder anyone gets anything done in this noisy office. なら、「こんなにうるさいオフィスで、みんながよく仕事を片づけられるものだ」と訳せます。三つ目は「〜とは驚きだ」で、結果そのものに驚く短い言い方です。

どの訳を選んでも、土台は同じです。前に事情があり、後ろに「それなのに」という結果が続きます。日本語に直すときも、この順番を崩さずに、事情を先に、驚きを最後に置くと、原文の流れがそのまま伝わります。

訳語を一つに決めず、前置きとの組み合わせで選ぶのが、この表現を使いこなす近道です。

まとめ|事情を並べてから、驚きをひとつ置く

it’s a wonder は、「普通ならそうならないはずなのに」という驚きを表す表現です。後ろに文をそのまま続けられ、前に between や with で事情を置くと、驚きの理由まで一緒に伝わります。

危なっかしい経験を振り返るとき、厳しい条件で成果が出たとき、予想外の結果に感心したときなど、「それなのに」という気持ちを込めたい場面で出番があります。訳は「〜なのが不思議なくらいだ」「よく〜できたものだ」と使い分けます。

クレアは、車の話から思い出された二つの事情を並べて、最後に it’s a wonder で驚きを締めくくりました。自分の経験を振り返りたい場面を思い浮かべながら、表現の引き出しに加えてみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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