海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン4第21話は、ロスとエミリーの結婚式の招待状が軸になる回です。二人が招待客を決めて宛名を書く場面から、友達が届いた招待状を開ける場面までが描かれます。
結婚式の招待状は、送る側と受け取る側の両方に、それぞれの習慣とやりとりがあります。作中の場面を手がかりに、アメリカの招待状にまつわる文化と、そこで使われる英語を見ていきます。
「Did I do these neat enough?」招待客を決めて、宛名を手で書く
ロスの部屋で、ロスとエミリーが招待状の宛名を書いています。エミリーが、ロスのおじのネイサンを招待するかどうかを尋ねます。
Emily: So what did we decide? Does your Uncle Nathan get an invite or not?
(それで、どうすることにしたんだっけ?ネイサンおじさんには招待状を出すの、出さないの?)
Ross: Oh, God, nobody likes him.
(ああ、まいったな、あの人は誰にも好かれてないんだ。)
Ross: And he’s so cheap. I mean, he’d never fly to London in a million years.
(それにすごくけちだし。つまり、ロンドンまで飛行機で来るなんて、何があってもありえないよ。)
Ross: Yeah, invite him.
(うん、招待しよう。)
Ross: Hey, did I do these neat enough?
(なあ、宛名の字、これできれいに書けてるかな?)
Friends Season4 Episode21(The One with the Invitation)
get an invite は「招待状をもらう」「招待される」という意味で、invite はくだけた会話では名詞としても使われます。ロスは、おじはロンドンまで来ないだろうと話したうえで、「それなら招待しよう」と決めています。式の場所が遠いことが、招待するかどうかの話にそのまま出てくる場面です。
アメリカの結婚式では、誰を招くかを二人で相談しながらリストにまとめていくことが多いと言われます。親族をどこまで呼ぶかは、家庭によって考え方が大きく異なる部分です。
最後の Did I do these neat enough? で、ロスは宛名を書いた封筒をエミリーに渡しています。neat は「きちんとした」「整った」で、ここでは字がきれいに書けているかを聞いています。招待状の宛名は印刷ではなく手で書くことがある、と紹介されることがあり、手書きのほうが丁寧に見えるという声もあります。ただ、どこまで手書きにするかは地域や家庭によって異なります。
「Pretty smart. Tissue paper.」届いた招待状を開ける
場面が変わり、モニカとレイチェルの部屋で、モニカとジョーイとフィービーが届いた招待状を開けています。
Monica: I can’t believe my brother’s getting married and in London. I mean, it’s so romantic.
(兄さんが結婚するなんて信じられない、しかもロンドンで。ほんと、すごくロマンチック。)
Joey: Hey, pretty smart. Tissue paper.
(へえ、気が利いてるな。薄紙だ。)
Joey: You’re at the wedding, you have to cry… “Handkerchief?” “No. I got my invitation.”
(結婚式に出たら泣くだろ……「ハンカチいる?」「いや、招待状があるから」ってな。)
Friends Season4 Episode21(The One with the Invitation)
モニカの I can’t believe ~ は「〜なんて信じられない」という形で、ここでは驚きと喜びをまとめて表しています。and in London と場所を後から付け足し、式が海外で開かれることも口にしています。
ジョーイが見つけた tissue paper は、招待状に添えられていた薄い紙です。結婚式の招待状には、印刷面を守るための薄紙が添えられていることがあり、インクのにじみや色移りを防ぐ目的と言われることがあります。ジョーイはそれを、式で泣いたときにハンカチ代わりに使えるものとして冗談にしています。
続いてフィービーが、自分の招待状を見せます。
Phoebe: Oh, look! Isn’t this adorable? Ross let Ben address mine.
(ねえ見て!かわいくない?ロスったら、私の宛名はベンに書かせたのよ。)
Friends Season4 Episode21(The One with the Invitation)
ここの address は名詞の「住所」ではなく、動詞で「(封筒に)宛名を書く」という意味です。let + 人 + 動詞 で「人に〜させてあげる」となり、フィービーは、ロスが息子のベンに自分の宛名を書かせたと話しています。
招待状を開けるときの反応も、このように人それぞれです。モニカは式の場所に、ジョーイは添えられていた紙に、フィービーは宛名の字に目を向けています。
「Did you get your invitation?」招待状は届いた?と同伴者の枠
そこへチャンドラーが入ってきます。フィービーが真っ先に聞くのは、招待状のことです。
Phoebe: Hey, did you get your invitation to Ross’s wedding?
(ねえ、ロスの結婚式の招待状、届いた?)
Chandler: No.
(いや、届いてないね。)
Joey: Well, don’t worry, man. I get to bring a guest. We’ll show him.
(まあ気にすんなよ。俺は一人連れて行けるんだ。あいつを見返してやろうぜ。)
Friends Season4 Episode21(The One with the Invitation)
Did you get your invitation? は「招待状、届いた?」と、受け取ったかどうかを確かめる質問です。チャンドラーの No. は皮肉で、実際には招待されています。このあと彼は、もうチケットを買ってあると話しています。
ジョーイはこの No. を受けて、I get to bring a guest. と答えます。get to + 動詞 は「〜させてもらえる」「〜できることになっている」という意味で、招待客として一人を連れて行ってよい、と伝えています。続く We’ll show him. の show + 人 は「〜を見返す」「〜に思い知らせる」という意味です。
アメリカの結婚式では、招待客が同伴者を一人連れて来てよいかどうかが、あらかじめ決められていることが多いようです。この同伴者の枠は、くだけた英語で plus-one と呼ばれることもあります。作中にこの語は出てきませんが、ジョーイの一言はまさにこの枠を指しています。誰に同伴者の枠を用意するかも、式の規模や家庭の考え方によって異なります。
まとめ|招待状をめぐる文化と英語
招待客を決める get an invite、宛名を書く address、受け取りを確かめる Did you get your invitation?、同伴者の枠を表す I get to bring a guest を見てきました。送る側の準備にも、受け取る側の反応にも英語のやりとりがあります。
招待状一つをめぐって、それぞれの反応が描かれる場面を観ていると、結婚式の準備の空気が伝わってきます。
招待状が届いたあとの場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。


コメント