「感謝していること」を一言ずつ言い合う、アメリカの感謝祭の文化と英語|『フレンズ』S05E08で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 「感謝していること」を一言ずつ言い合う、アメリカの感謝祭の文化と英語|『フレンズ』S05E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン5第8話は、感謝祭のごちそうを食べ終えた仲間たちの会話から始まり、昔の感謝祭の回想が何度も挟まる回です。食後のひととき、客を迎えるあいさつ、感謝祭の始まりにまつわる冗談と、行事の空気が会話のあちこちに出てきます。

日本ではあまりなじみのない感謝祭が、アメリカの家庭でどう過ごされているのか、場面を手がかりにたどっていきます。

目次

「everyone says one thing that they’re thankful for」食後に感謝を言い合う

感謝祭(Thanksgiving)は、アメリカでは11月の第4木曜日にあたる祝日です。家族や親しい人が集まって食卓を囲む日として知られ、この回の冒頭も、モニカとレイチェルの部屋で仲間たちがごちそうを食べ終えたところから始まります。

Ross: I couldn’t possibly eat another bite.
(もう一口も食べられないよ。)
Joey: I need something sweet.
(なんか甘いものが欲しいな。)
Friends Season5 Episode8(The One with All the Thanksgivings)

I couldn’t possibly ~ は「とても〜できない」と強く打ち消す言い方で、満腹を伝えるときによく聞かれます。そのすぐあとにジョーイが甘いものを欲しがるやりとりは、食後にデザートが出ることも多いと言われる、感謝祭の食卓らしい流れです。少しして、レイチェルがみんなに提案します。

Rachel: Hey, you know what we should all do? We should play that game where everyone says one thing that they’re thankful for.
(ねえ、みんなでやりましょうよ。感謝してることを1人1つずつ言う、あのゲーム。)
Joey: Oh, I… I am thankful for this beautiful fall we’ve been having.
(お、俺……俺はこのところのきれいな秋に感謝してる。)
Friends Season5 Episode8(The One with All the Thanksgivings)

集まった人が一人ずつ「今年感謝していること」を話すのは、感謝祭の過ごし方としてよく紹介される習わしの一つです。ただし、やるかどうか、どんな形でやるかは家庭や集まりによって異なります。レイチェルが that game と呼んでいることから、仲間うちでも知られた遊びとして描かれていると読み取れます。

言い方は I am thankful for ~ が基本で、for のあとに名詞を置きます。ジョーイの this beautiful fall we’ve been having は、we’ve been having という現在完了進行形で「このところずっと続いている秋の天気」を表しています。家族や友人、健康、仕事など身近なものを挙げるのが一般的とされますが、ジョーイのように季節の天気を挙げても成り立ちます。

「Happy Thanksgiving」客を迎えるあいさつ

回想の一つは、ロスとモニカの実家で過ごした昔の感謝祭です。その場面で、モニカが玄関を開けて、訪ねてきたレイチェルを迎えます。

Monica: Happy Thanksgiving.
(感謝祭おめでとう。)
Friends Season5 Episode8(The One with All the Thanksgivings)

Happy Thanksgiving. は感謝祭の時期のあいさつで、Happy New Year と同じように、会ったときにも別れ際にも使われます。返すときは You too. や Happy Thanksgiving to you, too. が一般的とされます。

同じ回想には、ロスが大学のルームメイトのチャンドラーを実家に連れてくる場面もあります。家族に紹介されたチャンドラーに、ロスとモニカの母ジュディが声をかけます。

Mrs. Geller: I’m so glad you could come, Chandler. We got plenty of food, so I hope you’re hungry.
(来てくれてうれしいわ、チャンドラー。料理はたっぷりあるから、おなかをすかせてきてくれているといいけど。)
Ross: Oh, Mom, Chandler hates Thanksgiving and doesn’t eat any Thanksgiving food.
(ああ、母さん、チャンドラーは感謝祭が嫌いで、感謝祭の料理は何も食べないんだ。)
Friends Season5 Episode8(The One with All the Thanksgivings)

I’m so glad you could come は、来てくれたことへの歓迎を伝えるときによく使われる表現です。続く I hope you’re hungry は「たくさん食べてね」という意味合いで、料理を用意した側のもてなしの言葉として使われます。大学生が休暇に友人を実家へ連れて帰り、感謝祭を一緒に過ごす場面は、アメリカのドラマや映画で描かれることがあります。

「as long as the Pilgrims didn’t eat it」感謝祭の始まりと冗談

感謝祭の料理を食べないと聞いて、モニカがマカロニ・アンド・チーズを作ろうかと申し出ます。チャンドラーの返事がこちらです。

Chandler: Well, as long as the Pilgrims didn’t eat it, then I’m in.
(まあ、ピルグリムが食べてないものなら、乗った。)
Friends Season5 Episode8(The One with All the Thanksgivings)

the Pilgrims は、かつてイギリスから北米に渡った入植者たちを指す呼び名です。感謝祭の始まりとして、入植者と先住の人々が収穫を祝って食事をした話が語られることが多く、ピルグリムは感謝祭の絵や飾りに登場することがあります。チャンドラーは「ピルグリムが食べたもの」を感謝祭の料理の言い換えに使い、それ以外なら食べると冗談で返しています。

as long as ~ は「〜でさえあれば」という条件を表し、I’m in. は「乗った」「参加する」と誘いを受けるときのくだけた返事です。前の then は「それなら」と条件を受け直す語で、as long as ~, then … の形で条件と返事をつないでいます。感謝祭の料理として七面鳥やつけ合わせが語られることが多い一方で、何を並べるかは地域や家庭によってさまざまです。行事の由来を知っておくと、こうした冗談の意味もつかみやすくなります。

まとめ|感謝祭の会話に表れる行事の空気

食後に I am thankful for ~ と感謝を言い合う遊び、Happy Thanksgiving のあいさつ、I’m so glad you could come というもてなしの言葉、Pilgrims を使った冗談を見てきました。感謝祭の過ごし方が会話から伝わってきます。

次に感謝祭の回を観るときも、食卓のやりとりに行事の空気を探してみると、場面がいっそう身近に感じられます。

感謝祭の回の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。

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