人けのない場所で飛び出す、軽口とツッコミの英語|『メンタリスト』S04E05で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 人けのない場所で飛び出す、軽口とツッコミの英語|『メンタリスト』S04E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン4第5話には、閉まった茶店や人のいない様子をきっかけに、言葉が弾む場面があります。景色への一言、聞き慣れない語への指摘、想像話とそれへの反応が、テンポのよい短い台詞で交わされます。

言葉の選び方ひとつで、同じ景色や状況の見え方が変わっていきます。人けのない場所で飛び交う軽い言葉を、場面の順に見ていきます。最初は閉まった茶店の前からです。

目次

「Picturesque, isn’t it?」ほめ言葉に留保を添えて受ける

お茶を飲める店を見かけたという話(I thought I saw a tea shop in town.)から、場面が進みます。そのあと、その店が閉まっていることが分かります。そこで交わされるのが、次のやりとりです。

— Ugh. Well, that’s disappointing. It’s closed.
(うわあ。残念だな。閉まってる。)
— Picturesque, isn’t it?
(絵になる景色だね。)
— In a desolate sort of way. Where are all the locals?
(寂れてるって意味ではね。地元の人たちはどこなのかな?)
— Good question.
(いい質問だな。)
The Mentalist Season4 Episode5 (Blood and Sand)

最初の Ugh. は、落胆や不快を表す間投詞です。disappointing は期待外れの物事を指す形容詞で、人の気持ちを表す disappointed とは向きが違います。

picturesque は「絵のように美しい」という意味の形容詞です。文末の isn’t it? は付加疑問で、相手に同意を求めます。

返しの In a desolate sort of way. では、desolate(荒涼とした、人気のなく寂しい)という語が、picturesque の位置に置き換わっています。in a ~ way は「〜という意味では」、sort of は「いわば」と表現をやわらげる言い方です。同意の形をとりながら、ほめ言葉の中身を別の語で言い直しています。

続く Where are all the locals? の locals は「地元の人たち」です。Good question. は「いい質問だ」という意味で、答えをすぐに出さずに受け止める返しとして使われることがあります。答えを持っているかどうかは、この一言からは分かりません。

「That’s not even a word.」聞き慣れない語への指摘と、それを受ける返し

場面が切り替わったあと、人のいない様子が再び話題になります。先ほどの茶店に触れる言葉から始まります。

— Just like the tea shop. There’s nobody here.
(あの茶店と同じだな。ここも誰もいない。)
— Where is everybody?
(みんなどこにいるんだ?)
— It’s intriguing. A mass vanishment.
(興味深いな。集団でいなくなったわけだ。)
— That’s not even a word.
(そんなの、語ですらないよ。)
— Well, it’s been known to happen.
(まあ、起こることは知られているよ。)
The Mentalist Season4 Episode5 (Blood and Sand)

intriguing は「興味をそそる」という意味で、interesting に近い語です。nobody は「誰もいない」で、everybody と対になる語です。mass は「大量の、集団の」、vanishment は vanish(消える)から作られた形で、一般的な語としては見かけません。そこへ That’s not even a word. と指摘が入ります。not even ~ は「〜ですらない」という強めの否定で、語として成り立っていないと言い切っています。

この指摘に対する Well, it’s been known to happen. は、語そのものへの反論ではありません。語が指す出来事のほうに話を移して返しています。be known to ~ は「〜することが知られている」、冒頭の Well, は、すぐには反論せずに話を受ける前置きです。

指摘をそのまま受け入れず、別の角度から返す。語を直す代わりに、話の中身で応じています。軽口のやりとりでよく見られる流れが、短い二行に収まっています。

「That’s really creepy.」想像を語る言葉と、それをなだめる一言

人を呼ぶ声のあと、呼びかけと想像話が続きます。

— Hello? Hello?
(誰かいますか? 誰かー?)
— I know where they are, Lisbon.
(どこにいるかなら分かってるよ、リズボン。)
— I can picture them gathered together in a dimly lit room,
(薄暗い部屋に集まっている姿が目に浮かぶ。)
— plotting their mysterious island purpose.
(この島の謎めいた目的を企みながらね。)
— That’s really creepy.
(すごく気味が悪い。)
— Relax.
(落ち着いて。)
The Mentalist Season4 Episode5 (Blood and Sand)

I know where they are のあとに名前を添えて呼びかけ、話を切り出します。名前で呼ばれているのはリズボンだと、台詞から分かります。

I can picture ~ は「〜が目に浮かぶ」という意味で、picture が動詞として使われています。gather は「集まる」で、gathered together と重ねると、人が一か所に寄り合う様子が強調されます。dimly lit は「薄暗く照らされた」、plotting は「企んでいる」です。この想像は二行に分かれていますが、一続きの文として読めます。

That’s really creepy. の creepy は「ぞっとする、気味が悪い」という意味で、really が強めています。これに Relax. が返ります。命令形の一語で、力を抜くよう促します。

まとめ|軽口を受け止める言い方

Picturesque, isn’t it? への In a desolate sort of way.、That’s not even a word. への Well, it’s been known to happen.、That’s really creepy. への Relax. を見てきました。同意するときも、指摘を返すときも、受け止め方に違いがあります。

次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を扱っています。

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