海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン6第6話には、頼みごとを引き受ける言い方と、前置きを置いてから断る言い方が、それぞれ出てきます。
「Of course.」や「Well, then you’ve got it.」のような引き受け方と、「I would love to. But…」のように好意的な言葉から始める断り方では、使う場面も口調も変わります。作中の台詞をたどりながら、二つの方向を順に見ていきます。
「Can I count on you?」当てにしてよいかを尋ね、引き受ける言い方
作中では、次のようなやり取りが続きます。
— But can I count on you for your help?
(でも、力を貸してもらえると思っていいか?)
— Can I count on you?
(当てにしていいか?)
— Of course.
(もちろん。)
— Thursday night at 8:00 I’ll need your help.
(木曜の夜8時に、手を貸してほしい。)
— Well, then you’ve got it.
(それなら、任せてくれ。)
— Thank you. I’ll let you know where to be the day of.
(ありがとう。どこにいればいいかは、当日知らせる。)
The Mentalist Season6 Episode6 (Fire and Brimstone)
count on は「〜を当てにする」という意味です。Can I count on you? は、相手が頼みを引き受けてくれるかを確かめる形で、for your help を添えると、何を当てにしたいのかが具体的になります。ここでは同じ質問が、短い形でもう一度並んでいます。
引き受ける返事は二通り出てきます。Of course. は「もちろん」にあたる、短くて広く使える返事です。Well, then you’ve got it. の you’ve got it は、直訳すると「それを手に入れた」で、頼まれた内容をそのまま受け取った、という意味合いで使われることがあります。Well, then が前に付くことで、条件や内容を聞いたうえで引き受ける流れになります。
このあとの発言には、頼む側の言い方も含まれています。I’ll need your help. は必要な助けを伝える形で、I’ll let you know where to be the day of. は、細かい情報を当日に知らせると先送りする形です。the day of は「当日」の意味で、the day of the event のように、あとに名詞を置くこともできます。
「Nothing would please me more than to ~」好意を示してから断る形
別の場面では、好意的な前置きから始まる、次の発言が並びます。
— Ah… You know, nothing would please me more than to meet with him.
(ああ…その、彼に会うことほど喜ばしいことはない。)
— I mean, really, I would love to. But…
(本当に、ぜひそうしたいんだ。ただ…)
— Unfortunately, my circumstances– it’s probably not gonna happen.
(あいにく、こちらの事情があって、たぶん実現しない。)
The Mentalist Season6 Episode6 (Fire and Brimstone)
Nothing would please me more than to ~. は、「〜することほどうれしいことはない」という意味の丁寧な言い回しです。would love to は「ぜひ〜したい」にあたり、I’d love to. と縮めて使われる表現です。
三つの行の並びで目を引くのは、断りの組み立てです。まず好意を強く示し、But… で流れを変え、Unfortunately, で都合が合わないことを切り出します。最後の it’s probably not gonna happen は、probably が入ることで、断言を避けた断り方になっています。
my circumstances の circumstances は「事情」「状況」を意味します。事情の中身を述べずに、事情があるとだけ伝える形です。Unfortunately, は「あいにく」「残念ながら」にあたる副詞で、都合の悪い内容を切り出す前に置く語です。例文として、I’d love to, but I already have plans. のように、but のあとに短い理由を添える言い方もあります。
好意を先に述べる組み立てでは、But の前に置く言葉が温かいほど、あとに続く断りが和らいで聞こえやすくなります。
「But?」と先を促す返しと「There’s more to this than you know.」
後半の別の場面にも、似た切り出しが出てきます。
— Look… Nothing would give me more pleasure than to be with you there tonight.
(なあ…今夜そこで一緒にいられることほど、うれしいことはない。)
— But?
(でも?)
— There’s more to this than you know. There’s–there’s more keeping me here.
(これには、君が知っている以上のことがあるんだ。ここにとどめているものが、ほかにもある。)
The Mentalist Season6 Episode6 (Fire and Brimstone)
Nothing would give me more pleasure than to ~. は、先ほどの Nothing would please me more than to ~. と同じ組み立てで、動詞 please が名詞 pleasure に替わった形です。どちらも最上級を使わずに「何よりうれしい」を表します。
Look… は、話を切り出す前の呼びかけです。続く But? は、前置きのあとに続く内容を促す短い返しになっています。一語で聞き返せるので、相手の言葉の続きを待つときに使えます。
There’s more to this than you know. は、「これには君が知っている以上のことがある」という意味です。more to ~ than … の形で、見えているより事情が多い、と伝えます。中身を明かさずに事情の存在だけを示す点は、先ほどの my circumstances と通じています。
| 場面 | 表現 | 働き |
|---|---|---|
| 引き受ける | Of course. | 短く広く使える返事 |
| 引き受ける | Well, then you’ve got it. | 内容を受けて任せると伝える |
| 断る | I would love to. But… | 好意を示してから断りへ進める |
| 先を促す | But? | 前置きの続きを聞き返す |
まとめ|引き受けるときも断るときも、前置きが決め手
Of course. や you’ve got it は頼みごとを引き受ける表現、I would love to. But… は好意を示してから断る表現です。But? で先を促す返しも覚えておくと、会話の流れを止めずに続けられます。
次回も『メンタリスト』と一緒に、場面ごとの英語を楽しんでいきましょう。
同じエピソードの別のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面ごとの英語がつながって見えてきます。


コメント