海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回のテーマは、『CHUCK』シーズン5 第6話のモーガンとアレックスの会話に出てくる、「デートではない」と打ち消されたときの引き下がり方です。今は恋人同士ではない二人が、この回のなかで二度、関係を言い表す言葉をめぐって短いやり取りを交わします。
相手の言葉の程度を下げて返す一言や、意味を限定しつつ相手の言い分を認める言い方を、二つの場面に分けて見ていきます。
「彼氏」を確かめて、程度を下げて引き下がる
アレックスの父ケイシーの行方を尋ねに来た捜査官に、アレックスはモーガンを自分の恋人だと説明します。捜査官が立ち去ったあと、モーガンはまずアレックスにこう声をかけます。
Morgan: Nice. No, that was good, that was good.
(いいね。いや、今のはよかった、よかったよ。)CHUCK Season5 Episode6 (Chuck Versus the Curse)
ここでの No は否定ではなく、直前の Nice を受けて「いや、本当に」と気持ちを強めるつなぎの言葉です。同じ文を繰り返すことで、ねぎらいの気持ちがはっきり伝わります。続けてモーガンは、恋人と呼ばれたことを確かめます。
Morgan: I’m your boyfriend, huh?
(へえ、俺って君の彼氏なんだ?)Alex: It was a lie, Morgan. Don’t get so excited.
(あれは嘘よ、モーガン。そんなに舞い上がらないで。)Morgan: Not that excited.
(そこまで舞い上がってないって。)CHUCK Season5 Episode6 (Chuck Versus the Curse)
Don’t get so excited. は、相手の早合点に釘を刺す定番の一言です。モーガンの Not that excited. は、相手が使った excited をそのまま拾い、not that 〜 で「そこまで〜ではない」と程度を下げて返しているのがポイントです。全面的に否定せず、少しだけ引き下がる言い方として覚えておくと便利です。
「デートじゃない」に、意味を限定して引き下がる
場面は変わり、外にいた捜査官たちが引き上げたあと、モーガンは前の晩のことを振り返ります。
Morgan: Last night was nuts, huh?
(ゆうべはめちゃくちゃだったな。)Alex: Yeah. Crazy.
(ええ。どうかしてた。)Morgan: It was crazy. It was. But despite all the craziness, kind of a nice date.
(どうかしてたよな。ほんとに。でも、あれだけめちゃくちゃだったわりには、ちょっといいデートだった。)Alex: Morgan… that was not a date.
(モーガン……あれはデートじゃない。)CHUCK Season5 Episode6 (Chuck Versus the Curse)
nuts と crazy はどちらも「めちゃくちゃな」の意味で、言い換えながら相づちを重ねる流れです。モーガンは despite all the craziness と前置きしてから、kind of で控えめに「いいデート」という評価を差し込みます。アレックスは名前で呼んで区切り、短い一文で打ち消します。
Morgan: Yeah, no, well, not in the conventional sense. You’re right. I should go. Okay, I’ll go.
(ああ、いや、まあ、普通の意味ではね。君の言うとおりだ。もう行かなきゃ。うん、行くよ。)Alex: Okay.
(ええ。)Morgan: Okay. Um… thank you for everything.
(うん。えっと……いろいろありがとう。)Alex: Yes. You, too.
(ええ。あなたもね。)CHUCK Season5 Episode6 (Chuck Versus the Curse)
Yeah, no は、まず相手の言葉を受け止め、そのうえで「そうじゃないよね」と同意する前置きとして使われます。not in the conventional sense は「一般的な意味では〜ではない」と範囲を限定する言い方で、自分の言葉を丸ごと取り消さずに相手の言い分を認められます。最後は I should go. で場を切り上げ、thank you for everything と礼を伝えて会話を閉じています。
まとめ|面目を保って引き下がる英語
Not that excited. で程度を下げ、Yeah, no と not in the conventional sense で意味を限定しながら相手を認め、礼で会話を閉じる流れを見てきました。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
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