海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン6第19話では、冷蔵庫が壊れたジョーイが、新しい冷蔵庫の代金の半分をレイチェル、チャンドラー、フィービーに順に求めていきます。3人の返し方はそれぞれ違い、お金の話をかわす英語がそろっています。
身近な相手から費用の負担を持ちかけられると、英語でどう返すかは迷いやすいところです。事情を添えた断り方、冗談かどうかの確かめ方、貸し借りを打ち消す言い方を順に見ていきます。
「I’m not paying for half of that」事情を添えて半額の請求を断る
場面はジョーイとレイチェルの部屋です。自分の部屋から出てきたレイチェルがルームメイトになったと応じると、ジョーイはその流れで冷蔵庫の話を切り出します。
Rachel: Huh. Yeah, I guess we are roommates now.
(へえ。うん、私たち、もうルームメイトなんだよね。)
Joey: Now that you bring it up uh, our fridge is broken. We have to get a new one.
(その話が出たところでさ、うちの冷蔵庫が壊れたんだよ。新しいのを買わなきゃなんねえ。)
Joey: I checked around and your half is $400. Thanks a lot, Rach.
(あちこち調べたんだけど、お前の半分は400ドルな。ほんとありがとな、レイチェル。)
Rachel: I’m not paying for half of that. I’m only staying here until my apartment gets fixed.
(その半分なんて払わないから。私は自分の部屋が直るまでここにいるだけなの。)
Friends Season6 Episode19(The One with Joey’s Fridge)
your half is $400 は、二人で分けたときの「相手の負担分」を your half で表す言い方です。直後の Thanks a lot は、相手がまだ払うと言っていないうちにお礼を言ってしまう形で、払ってもらう前提で話を進めている様子が分かります。
レイチェルの I’m not paying for half of that. は、pay for で「〜の代金を払う」、half of that で「その半分」と範囲を示しています。続く I’m only staying here until ~ の only は「〜するだけ」と滞在が一時的であることを強め、until 以下で期限を区切っています。ジョーイはそれでも引き下がりません。
Joey: Look, Rach, my parents bought this fridge just after I was born, okay?
(いいか、レイチェル、この冷蔵庫は俺が生まれてすぐに親が買ったもんなんだ、な?)
Joey: Now, I have never had a problem with it. Then you show up and it breaks.
(で、今まで一度も調子が悪くなったことはねえ。なのにお前が来たら壊れた。)
Joey: What does that tell you?
(これってどういうことだと思う?)
Rachel: That refrigerators don’t live as long as people.
(冷蔵庫は人間ほど長生きしないってことでしょ。)
Friends Season6 Episode19(The One with Joey’s Fridge)
What does that tell you? は直訳すると「それはあなたに何を告げている?」で、相手に結論を言わせようとする問いかけです。レイチェルは That で始まる節だけで答え、冷蔵庫の寿命の話に置き換えて切り返しています。
「I don’t live here anymore」払う前提で話を進められたときの返し方
ジョーイが支払い方法まで指定してくると、レイチェルはこう聞き返します。
Rachel: You’re joking, right?
(冗談でしょ?)
Joey: Of course I’m joking. I don’t take checks.
(もちろん冗談だよ。小切手は受け取らねえから。)
Friends Season6 Episode19(The One with Joey’s Fridge)
You’re joking, right? は、文末に right? を付けて「〜だよね?」と確かめる言い方です。ジョーイは冗談だと認めますが、続けて小切手は受け取らないと言うので、冗談だったのは支払い方法のほうだという流れです。請求そのものは取り下げていない点が笑いどころです。
別の場面では、同じ部屋にやって来たチャンドラーが、壊れた冷蔵庫の中身を食べていたジョーイと話します。
Joey: So, anyway, how do you want to pay me?
(で、とにかくさ、払い方はどうする?)
Chandler: Is this a service you’re providing me?
(これって、俺のために提供してくれてるサービスなのか?)
Joey: No, no, no… for my new fridge– our new fridge.
(違う違う……俺の新しい冷蔵庫の分だよ、いや、俺たちの新しい冷蔵庫。)
Chandler: Our new fridge? I don’t live here anymore.
(俺たちの新しい冷蔵庫?俺はもうここに住んでないだろ。)
Friends Season6 Episode19(The One with Joey’s Fridge)
How do you want to pay me? は、払うかどうかではなく払い方を聞く形です。チャンドラーは、何の支払いなのかを告げられないまま、自分へのサービスの料金なのかと聞き返します。ジョーイが「俺たちの冷蔵庫」と言い直すと、I don’t live here anymore. で返します。not ~ anymore は「もう〜ではない」で、以前は住んでいたが今は違うことを示し、our でひとまとめにされた負担から自分を外す一言になっています。
「Call it even?」貸し借りを打ち消して、おあいこにする
場面がカフェのセントラルパークに移ると、ジョーイはフィービーにも代金を求めます。
Joey: Phoebe, there you are. Okay, you broke my fridge. You owe me 400 bucks.
(フィービー、ここにいたか。よし、お前が俺の冷蔵庫を壊したんだ。400ドル払ってもらうからな。)
Phoebe: Okay, sure.
(いいよ、もちろん。)
Joey: Really?
(マジで?)
Phoebe: Yeah, yeah. Ooh, technically, you owe me $600 for sending out happy thoughts on your last ten auditions.
(うん、うん。あっ、厳密に言うとね、あなたの直近10回のオーディションでいいことを念じて送ってあげた分、私に600ドル払うことになるのよ。)
Joey: Call it even?
(おあいこってことで?)
Phoebe: Okay.
(いいよ。)
Friends Season6 Episode19(The One with Joey’s Fridge)
You owe me 400 bucks. の owe は「(お金などを)払う義務がある」という意味で、You owe me ~ で「あなたは私に〜を払うべきだ」と請求する形になります。bucks は dollars の代わりに会話で使われることの多い、くだけた語です。フィービーが壊したという話は作中になく、ジョーイの言いがかりですが、フィービーはあっさり引き受けます。
そのうえでフィービーは technically で「厳密に言えば」と前置きし、同じ owe を使って逆に600ドルを請求します。オーディションのたびにいいことを念じていた分をお金に置き換えた、という冗談の請求です。金額だけを比べると、フィービーの請求のほうが200ドル多くなります。
ジョーイの Call it even? は、call A B で「AをBと見なす」、even で「貸し借りがない」状態を表し、互いの請求を打ち消し合って終わりにしようという提案です。フィービーの Okay. で、どちらも払わない形に落ち着きます。
まとめ|冷蔵庫代の半分を求められたときの英語
I’m not paying for half of that. で事情を添えて断り、You’re joking, right? で冗談かを確かめ、I don’t live here anymore. で当事者ではないと伝え、Call it even? で貸し借りを打ち消す流れを見てきました。同じ請求にも、返し方はいくつもあります。
三者三様の返し方を思い浮かべながら観ると、切り返しの英語が身近に感じられます。
この回のほかの場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事で取り上げています。


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