海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン6第10話では、レイチェルが部屋に隠してあったクリスマスプレゼントを見つけ、「開けよう」と言い出します。それを止めるチャンドラーの言葉には、冒頭でモニカが口にしたのと同じ「is not what Christmas is about」という形が出てきます。
大切なのはそこではないと伝える形、知りたくない理由や見たいものを添えて止める言い方を、場面の順に見ていきます。
「~ is not what Christmas is about」大切なのはそこではないと言う形
この回の冒頭では、ロスを除く仲間たちがモニカとチャンドラーの部屋でツリーを飾っています。モニカがほかの人に飾りつけを手伝わせていることにロスが驚くと、モニカはこう返します。
Monica: Having a perfectly decorated tree is not what Christmas is about. It’s about being with the people you love.
(完璧に飾られたツリーなんて、クリスマスで大事なことじゃないわ。大事なのは、愛する人たちと一緒にいることよ。)
Friends Season6 Episode10(The One with the Routine)
be about ~ は「〜についてのものだ」という意味ですが、what ~ is about の形にすると「〜の本当に大事なところ」という意味合いになります。~ is not what Christmas is about は「〜はクリスマスで大事なことではない」と、相手が気にしている点を外すときに使えます。
続く It’s about ~. で、では何が大事なのかを言い直しています。否定の文と肯定の文を並べ、「〜ではなく〜だ」と大事な点を入れ替える組み立てになっています。Christmas の部分を別の行事や活動に替えれば、「勝ち負けがすべてじゃない」のような場面にも応用できます。
主語の Having a perfectly decorated tree は動名詞のまとまりで、「完璧に飾られたツリーがあること」を一つの名詞として扱っています。長い主語でも、文の骨組みは「A is not B」と短く保たれています。
「I don’t want to know」中身を知りたくない理由を添えて止める
場面がモニカとチャンドラーの部屋に移り、レイチェルが窓辺のベンチの中が空洞になっていることに気づき、隠してあったプレゼントを見つけます。誰あてのものかを確かめたあと、レイチェルが開けようと言うと、チャンドラーが止めに入ります。
Chandler: I don’t want to know what Monica got me.
(モニカが俺に何を選んだか、知りたくないんだ。)
Chandler: I mean, look, I’m sure she worked really hard
(つまりさ、ほら、彼女はきっとすごく頑張って)
Chandler: at getting me a present and wanting to surprise me and you guys are going to ruin that.
(俺へのプレゼントを選んで、驚かせようとしてくれてるのに、君たちがそれを台無しにしようとしてるんだよ。)
Chandler: Look, we have to put these back. This is not what Christmas is about.
(いいか、これは戻さなきゃ。こんなの、クリスマスで大事なことじゃない。)
Rachel: I’m opening mine.
(私は自分のを開けるわ。)
Friends Season6 Episode10(The One with the Routine)
I don’t want to know what ~. は「何を〜か知りたくない」と、知ることそのものを断る言い方です。I’m sure she worked really hard at ~ing の work hard at ~ は「〜に一生懸命取り組む」で、相手の手間を思いやる理由になっています。ruin は「台無しにする」という意味です。最後に冒頭のモニカと同じ This is not what Christmas is about. の形が出てきますが、レイチェルは I’m opening mine. と返します。
Chandler: Nobody is opening anything, okay?
(誰も何も開けない、いいね?)
Chandler: I don’t know about you guys
(君たちはどうか知らないけど)
Chandler: but I want to see the look on Monica’s face
(俺はモニカの顔が見たいんだ)
Chandler: when I give her my present.
(俺のプレゼントを渡すときのね。)
Chandler: And I’m sure she wants to see the look on my face
(それに、彼女もきっと俺の顔が見たいはずだよ)
Chandler: when I get mine. So please, can we just… can we put them back?
(俺が自分のを受け取るときのね。だからさ、頼むよ、とにかく……戻してくれない?)
Phoebe: Will you get us better gifts?
(私たちに、もっといいプレゼントを買ってくれる?)
Friends Season6 Episode10(The One with the Routine)
Nobody is opening anything は現在進行形で「誰も開けない」と言い切り、その場の全員を止める形です。I don’t know about you guys, but ~ は「君たちはどうか知らないけど」と前置きして、自分の気持ちを切り出すひと言です。the look on ~’s face は「〜の表情」で、プレゼントを渡したときの反応を見たいと伝えています。
フィービーの Will you get us better gifts? は条件をつける返しで、can we just… can we ~? と言い直しながら頼む流れのあとで、チャンドラーはこの条件を受け入れます。
「You let them find the presents?」帰ってきたモニカとのやりとり
プレゼントを戻す話がまとまったところへ、モニカが入ってきます。
Monica: You found the presents? Chandler, you let them find the presents?
(プレゼント見つけたの?チャンドラー、見つけさせちゃったの?)
Monica: Great. Do you know how long it took me to find you that water purifier?
(ほんと最高。あなたにあの浄水器を見つけるのに、どれだけかかったと思ってるの?)
Chandler: That’s what you got me?
(それが俺へのプレゼント?)
Friends Season6 Episode10(The One with the Routine)
最初の You found the presents? は、平叙文の語順のまま問いかける形で、目の前の状況を確かめています。You let them ~? は let + 人 + 動詞の原形 で、「〜させてしまったの?」と相手が止めなかったことを問いただす形です。文頭で名前を呼んでいるので、二人ではなくチャンドラーに向けた問いかけだと分かります。直後の Great. は、ここでは喜びではなく「最悪だ」という皮肉として使われています。
Do you know how long it took me to ~? は「〜するのにどれだけかかったと思う?」と、自分の手間を訴える言い方です。ところがモニカは、この文の中でプレゼントの中身を自分から言ってしまいます。チャンドラーの That’s what you got me? は「それが俺へのプレゼント?」と確かめる一言で、守ろうとしていた驚きはここで消えてしまいます。
まとめ|プレゼントの驚きを守る英語
~ is not what Christmas is about で大切な点を入れ替え、I don’t want to know と the look on ~’s face で止める理由を伝え、You let them ~? で問いただす流れを見てきました。否定と言い直しの組み立てを押さえると、気持ちを伝える英語の幅が広がります。
同じ形のせりふが冒頭と終盤で響き合う点に注目しながら、この回をもう一度観てみると発見があります。
ほかのコラムやフレーズ記事では、同じエピソードの別の場面の英語を紹介しています。


コメント