海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第15話から、「君のことはわかってる」と決めつけられたときの言い返し方を取り上げます。ハワードが計画した週末の無重力体験に、はじめは誘われなかったバーナデットと、夫ハワードのやり取りが題材です。
相手をわかっていると言う側と、それに反発する側では、使われる英語の形が違います。両方の言い方を場面の順に見ていきます。
「Because I know you.」への反論
ハワードは、ラージたちと週末に無重力体験の飛行機に乗る計画をバーナデットに話します。スチュアートを先に誘ったと知ったバーナデットは、自分が誘われなかった理由を尋ねます。
Bernadette: Why didn’t you invite me?
(なんで私を誘わなかったの?)Howard: Because I know you. You don’t want to float weightless in an airplane.
(お前のことは分かってるからさ。飛行機の中で無重力になって浮かびたくなんかないだろ。)Bernadette: What are you talking about? I love doing crazy stuff like that.
(何言ってるの? そういうむちゃなこと、大好きなんだけど。)TBBT Season12 Episode15
Because I know you. は「君のことは分かっているから」と、相手の好みを知っていることを理由にする言い方です。言われた側にとっては、決めつけに聞こえることもあります。
バーナデットの What are you talking about? は「何を言ってるの?」と相手の前提を丸ごと否定する返しで、すぐに I love doing ~ like that. と反対の事実を言い切っています。反論の一言目と、根拠の二言目をセットにする形です。
別の場面で、アヌが「ハワードは、これはあなたの好みじゃないみたいに言っていた」と話すと、バーナデットはこう答えます。
Anu: I’m glad you came. Howard made it sound like this wasn’t your kind of thing.
(来てくれてよかった。ハワードは、こういうのはあなたの好みじゃないみたいに言ってたから。)Bernadette: He did say that, but here I am. So what does he know?
(確かにそう言ってた。でも私はここにいる。だから、あの人に何が分かるっていうの?)TBBT Season12 Episode15
not someone’s kind of thing は「〜の好みではない・柄ではない」という意味です。So what does he know? は形は疑問文ですが、答えを求めていない反語で、「あの人には分かっていない」という主張になります。
「as well as he thinks he does」と「prove a point」
施設で着替える前、バーナデットは迷い始めます。アヌに「やりたくないなら、なぜ来たのか」と聞かれ、理由をこう説明します。
Anu: If you don’t want to do this, then why’d you come?
(やりたくないなら、なんで来たの?)Bernadette: To prove to Howard that he doesn’t know me as well as he thinks he does.
(ハワードに、思ってるほど私のことを分かってないって証明するため。)TBBT Season12 Episode15
not know someone as well as one thinks one does は「本人が思っているほど〜を分かっていない」という比較の形です。「全然分かってない」と言い切るより、相手の自信の大きさに焦点を当てた言い方になっています。文末の he does は know me を言い直さずに受ける代動詞です。アヌに「分かってるみたいだけど」と返されても、バーナデットは自分が参加すれば分かっていないことになると言い返しています。
出発の直前、バーナデットは参加をためらいます。ハワードは自分が残ると申し出たうえで、こう付け加えます。
Howard: Unless you don’t want to because I was right and I do know you.
(それとも、俺が正しくて、やっぱりお前のことを分かってるから行きたくないのか。)Bernadette: Well, if you really know me, then you know how far I’ll go to prove a point.
(へえ、本当に私を分かってるなら、意地を通すためにどこまでやるかも分かってるはずよね。)TBBT Season12 Episode15
I do know you の do は強調で、「本当に分かっている」と念を押す働きをしています。バーナデットは If you really know me, then you know ~ と相手の言葉を条件に取り込んで返しています。prove a point は「自分の主張が正しいと示す」という意味で、意地を張る場面でも使われる表現です。
| 表現 | 働き |
|---|---|
| Because I know you. | 相手を知っていることを理由にする |
| What are you talking about? | 前提を丸ごと否定する |
| So what does he know? | 反語で相手の判断を退ける |
| not know someone as well as one thinks | 相手の自信を指摘する |
| If you really know me, then you know ~ | 相手の言葉を逆手に取る |
まとめ|決めつけには形を変えて言い返す
今回は、Because I know you. への反論から、反語の So what does he know?、比較の as well as he thinks he does、条件文で返す If you really know me まで見てきました。同じ反発でも、文の形で強さや響きが変わることが分かります。
飛行中、バーナデットがアヌに理由を思い出させられる最後のやり取りまで、意地の張り合いが続きます。
ほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の会話を別の切り口で紹介しています。


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