海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン9エピソード23には、研究所での会話に「ここはスピードデーティングじゃない」というひと言が割って入る場面があります。今回はこの speed dating を入り口に、短い時間で相手を入れ替えながら話す出会いのイベントの仕組みと、そこで使われる英語を紹介します。
日本の婚活パーティーや「回転寿司方式」のお見合いイベントに近いものですが、英語では独特の呼び方や決まった言い回しがあります。作中のひと言から、その中身をのぞいてみます。
「this is a lab, not speed dating」というひと言
研究所でのやり取りが仕事と関係のない方向へ進みかけたところで、こんな言葉が入ります。
— Dr. Sweets, this is a lab, not speed dating.
(スイーツ先生、ここは研究所です。スピードデーティングの会場ではありません。)— No, we… Uh, I just needed to see if there was any new information about the case.
(いえ、その…事件について新しい情報がないか、確かめたかっただけです。)BONES Season9 Episode23 (The Drama in the Queen)
A, not B は「ここはAであってBではない」と、場の性格をはっきりさせる言い方です。This is a library, not a cafe.(ここは図書館で、カフェじゃない)のように、場にそぐわないふるまいをやんわり注意するときにも使えます。ここで比べる相手に speed dating が選ばれているのは、それがアメリカで広く知られた出会いの場だからだと読み取れます。
この少し前には、謝りたいというひと言が、思いがけず食事の誘いとして受け取られるやり取りもあります。
— No. Uh, listen, about the “novice” remarks earlier, I just wanted to apologize.
(いえ。あの、さっき「新人」と言ったことを謝りたくて。)— Accepted. You can pick me up at 8:00.
(謝罪は受け入れます。8時に迎えに来て。)BONES Season9 Episode23 (The Drama in the Queen)
pick someone up は「車で迎えに行く」で、I’ll pick you up at seven.(7時に迎えに行くね)はデートの約束の決まり文句のひとつです。
speed dating はどんな仕組み?
speed dating は、1990年代の終わりにロサンゼルスで始まり、その後アメリカ各地や英語圏に広まったとされる出会いのイベントです。参加者は向かい合って座り、決められた短い時間だけ話します。1回の会話は主催者によって3〜8分ほどとされ、ベルや合図が鳴ると相手を入れ替えて、次の人と話す流れが一般的と言われています。
会話の場では連絡先を交換せず、終わったあとに「また会いたい」と思った相手をカードや専用のフォームに書いて主催者に伝えます。お互いに名前を書いた場合だけ、主催者が連絡先を知らせる仕組みが多いとされています。断られても相手に直接知られないため、気楽に話せるのが特徴です。
イベントに関わる英語は、次のように整理できます。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| speed dating event | スピードデーティングのイベント |
| round | 1回分の会話の時間 |
| rotate / switch | 席を移って相手を入れ替える |
| match | お互いに「また会いたい」を選んだ組み合わせ |
| It’s a match! | マッチしました! |
| singles event | 独身者向けの交流イベント |
主催者の進行では Time’s up!(時間です)や Please move to the next table.(次のテーブルへどうぞ)といった声がかかります。参加者どうしは So, what do you do?(お仕事は何を?)、What do you do for fun?(休みの日は何をしてる?)のような質問で話を始めるのが定番とされています。
マッチしたあとの約束の英語
イベントでマッチしたあとは、実際に会う約束を決めることになります。作中の You can pick me up at 8:00. のように時間と迎えを決める言い方のほか、Are you free this Friday?(今週の金曜は空いてる?)、How about dinner on Saturday?(土曜に夕食はどう?)、It’s a date.(じゃあ決まりね)といった表現がよく使われます。
短い会話で相手を知ることに慣れていると、初対面の人との雑談にも応用できるのが、この文化の面白いところです。
まとめ|「speed dating」から見える出会いの英語
今回は『BONES』シーズン9エピソード23のひと言を入り口に、短い時間で相手を入れ替えて話す speed dating の仕組みと、round、match、pick someone up、It’s a date. などの英語を紹介しました。
作中のさりげないひと言から、アメリカの出会いの形が見えてきます。
この回の別のコラムでは、regulation と protocol の違いや、任せた相手への信頼を伝える英語も読み解いています。


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