自分だけ扱いが違うと感じたとき、角を立てずに理由を聞く英語|『モダンファミリー』S09E03で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 自分だけ扱いが違うと感じたとき、角を立てずに理由を聞く英語|『モダンファミリー』S09E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第3話では、ミッチェルとキャメロンの家のキッチンを改装している業者のフランシスコが、キャメロンのことだけを「ボス」と呼びます。それに気づいたミッチェルは、理由が気になり始めます。

自分だけ扱いが違うと感じたとき、どう切り出し、どう理由を聞くかは、職場でも家庭でも迷いやすいところです。ミッチェルの言葉から、角を立てずに確かめる英語を見ていきます。

目次

「I don’t want to make a big deal about this, but」で切り出す

フランシスコの呼び方について、ミッチェルはキャメロンにこう尋ねます。

Mitchell: Hey, um, I-I don’t want to make a big deal about this, but do you notice how he calls you “Boss” and me “Mitch”?
(なあ、えっと、大ごとにしたくはないんだけど、彼が君のことは「ボス」、僕のことは「ミッチ」って呼んでるの、気づいてる?)

Modern Family Season9 Episode3 (Catch of the Day)

make a big deal about ~ は「〜を大げさに騒ぎ立てる」という意味です。I don’t want to make a big deal about this, but ~ と前置きすると、「深刻な話ではないけれど」と相手の身構えを和らげてから本題に入れます。続く do you notice how ~? は、自分の不満を直接ぶつけるのではなく、「〜なのに気づいてる?」と相手にも同じものが見えているかを確かめる形です。いきなり「不公平だ」と言うより、ずっと話を始めやすくなります。

キャメロンはその理由について、自分なりの見立てを口にします。ミッチェルも、それを自分のこととして受け止めます。

Cameron: And aside from that, maybe it’s because I’m a little more, you know, assertive.
(それとは別に、たぶん僕のほうがちょっと、ほら、押しが強いからじゃないかな。)

Mitchell: Do you think so? Because I actually have thought that.
(そう思う? 実は僕もそう考えてたんだ。)

Mitchell: I mean, maybe I’m too passive, which could be why my career has stalled
(つまり、僕は受け身すぎるのかもしれない。だから仕事も行き詰まってるのかも)

Modern Family Season9 Episode3 (Catch of the Day)

assertive は「自分の意見をはっきり主張できる」という前向きな語で、aggressive(攻撃的な)とは区別して使われます。反対側にあたるのが passive(受け身の)です。stall はエンジンが止まる「エンストする」が元の意味で、my career has stalled なら「キャリアが行き詰まっている」となります。扱いの差の理由を、ミッチェルがまず自分の側に探しているのが分かります。

「I should have just asked」と「You can tell me」

やがてミッチェルは、盗み聞きをしていたことを自分でこう振り返ります。

Mitchell: Yes, I chose to be entombed in a wall rather than admit to Cam that I was eavesdropping.
(そうだよ、キャムに盗み聞きしてたって認めるくらいなら、壁の中に閉じこもるほうを選んだんだ。)

Mitchell: And, yes, I realize couple’s counseling should be back on the table.
(それに、ああ、夫婦カウンセリングをまた考えたほうがいいのも分かってる。)

Modern Family Season9 Episode3 (Catch of the Day)

eavesdrop は「盗み聞きする」という動詞です。back on the table は、一度は見送った案が「再び検討の対象に戻る」ことを表します。会議で That option is back on the table.(その案はまた検討対象だ。)と言うように、仕事の場面でも使える言い回しです。

その後、ミッチェルは本人に直接聞くことにします。

Mitchell: I-I should have just asked, uh, Francisco myself.
(フランシスコ本人に聞けばよかったんだよな。)

Mitchell: W-Why is it you call him “Boss” and me “Mitch”?
(どうして彼のことは「ボス」で、僕は「ミッチ」なの?)

Francisco: Oh, uh, uh
(あ、えっと、その……)

Mitchell: It’s okay.
(大丈夫。)

Mitchell: You can tell me.
(言ってくれていいよ。)

Mitchell: I-I can take it.
(ちゃんと受け止めるから。)

Francisco: Well, uh, I can’t remember his name.
(実は、その、彼の名前が思い出せなくて。)

Cameron: What?
(何だって?)

Modern Family Season9 Episode3 (Catch of the Day)

I should have just ~ は「最初から〜すればよかった」という後悔の形で、just が「回り道をせずに」の気持ちを添えます。Why is it you ~? は Why is it (that) you ~? の省略で、単純な Why do you ~? より「どういうわけで」と理由そのものに焦点が当たります。

言いよどむ相手には、You can tell me. と I can take it. を続けて、正直な答えを促しています。take it は「(つらいことを)受け止める、耐える」という意味で、「何を言われても怒らない」という合図になります。

「I’m a little offended」と「if it makes you feel any better」

フランシスコの答えを受けて、キャメロンとフランシスコの間でこんな会話が続きます。

Cameron: It’s Cam.
(キャムだよ。)

Cameron: Okay.
(いいかい。)

Cameron: We have spent every day together, Francisco.
(毎日一緒に過ごしてきたじゃないか、フランシスコ。)

Cameron: I’m a little offended.
(ちょっと傷ついたな。)

Francisco: Oh.
(あっ。)

Francisco: Well, if it makes you feel any better, my name’s actually Fernando.
(まあ、少しでも気が楽になるなら言うけど、俺の本名は実はフェルナンドなんだ。)

Modern Family Season9 Episode3 (Catch of the Day)

キャメロンの We have spent every day together は現在完了で、「今日までずっと毎日顔を合わせてきた」という積み重ねを示します。名前を覚えてもらえていなかったことへの驚きが、この時制の選び方からも伝わってきます。We’ve worked together for years.(何年も一緒に働いてきたのに。)のように、関係の長さを持ち出して気持ちを伝えるときにも使える形です。

offended は「気分を害した」という形容詞で、a little を添えると「ちょっと傷ついた」と、責めすぎずに気持ちを伝えられます。I’m a bit hurt.(少し傷ついた。)と同じく、関係を壊さずに不満を伝えたいときの表現です。

if it makes you feel any better は「少しでも気が楽になるなら」と、相手を慰める情報や自分の失敗談を差し出すときの前置きです。フランシスコは、自分も本名とは違う名前で呼ばれていたと明かすことで、気まずさを分け合おうとしているとも読み取れます。ミッチェルが気にしていた「ボス」の理由は、その直前の答えですでに明らかになっています。

まとめ|扱いの差を確かめるときの英語

make a big deal の前置きで切り出し、Why is it you ~? と You can tell me. で理由を聞く流れがそろっています。受け止める側の I’m a little offended や if it makes you feel any better にも、気まずさを和らげる工夫が見られます。

業者とのやりとりを観ながら、言いにくいことを切り出す前置きに注目すると、角を立てない英語の組み立てが見えてきます。

験担ぎをめぐる夫婦の会話や、非を認めない相手との会話は、同じ回のほかのコラムで扱っています。

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