「feel inferior」と「feel bad about myself」はどう違う? 完璧な人と比べてしまうときの英語|『モダンファミリー』S11E03で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「feel inferior」と「feel bad about myself」はどう違う? 完璧な人と比べてしまうときの英語|『モダンファミリー』S11E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第3話では、ミッチェルとキャメロンが、何もかも完璧に見えるブラッドとポールの一家と付き合い始めます。その付き合いの中で、二人はそれぞれ自分の習慣を少しずつ大きく語ってしまいます。

人と比べて気後れしたとき、英語では feel inferior や feel bad about myself といった言い方をします。ミッチェルとキャメロン、そして娘のリリーのやりとりから、その違いと周りの表現を順に見ていきます。

目次

「I’m not blaming you」——張り合いが始まる二人の会話

ブラッドは二人との共通点の多さを I can’t believe how much we have in common と喜び、一家は6か月分を前払いで済ませています。そうして付き合いが始まった彼らとのやりとりのあと、二人の間でこんな会話が交わされます。

Cameron: Oh, well, yeah, before you and I started dating, I used to go to the museum all the time.
(ああ、まあね、君と付き合う前は、しょっちゅう美術館に通ってたんだよ。)
Cameron: I’m not blaming you, of course.
(もちろん、君のせいにしてるわけじゃないけどね。)
Mitchell: You know that the Hollywood Wax Museum isn’t an actual
(ハリウッド蝋人形館は、本物の……じゃないって分かってるよね)
Cameron: Okay, what about you, Rocky? You get winded taking towels upstairs.
(じゃあ君はどうなのさ、ロッキー? タオルを2階に運ぶだけで息が上がるくせに。)
Modern Family Season11 Episode3 (Perfect Pairs)

キャメロンは、付き合う前は美術館によく通っていたと話したうえで I’m not blaming you, of course. と付け足します。of course を添えて「責めていない」と断りながらも、話の流れには「付き合ってから行かなくなった」という含みが残ります。英語でも日本語でも、わざわざ「責めていない」と言われると、かえって責められているように受け取られやすいものです。

ミッチェルが皮肉を言いかけると、キャメロンはからかうあだ名で呼び返し、get winded を使ってやり返します。get winded は、運動や階段で息が上がる様子を表す口語的な言い方です。

Mitchell: Us getting back to our roots.
(僕たち、原点に戻るってことだね。)
Mitchell: You know, enjoy the museum.
(ほら、美術館を楽しんで。)
Cameron: Yeah, enjoy your run.
(うん、ランニングを楽しんで。)
Modern Family Season11 Episode3 (Perfect Pairs)

get back to one’s roots は「原点に戻る」という意味で、ミッチェルは昔の習慣を取り戻す話として会話をまとめます。互いに enjoy the museum、enjoy your run と送り出し合い、表向きは前向きなまま話が終わります。

「I’m a fraud.」——見栄を張っていたと認める英語

後の場面で問い詰められたミッチェルは、ランニングに行かなかったことを打ち明けます。

Mitchell: I’m a fraud.
(僕はインチキだよ。)
Mitchell: Happy? I never even made it to the stairs.
(満足? 階段にすらたどり着いてないんだ。)
Mitchell: Don’t even know where they are.
(どこにあるのかも知らない。)
Cameron: You know, I can’t say I’m I’m not a tad bit disappointed in you, Mitchell.
(あのね、君にちょっとがっかりしてないとは言えないよ、ミッチェル。)
Modern Family Season11 Episode3 (Perfect Pairs)

fraud は「詐欺」のほか、人について使うと「見かけ倒し・偽物」を指します。I’m a fraud. は、自分を実際以上に見せていたと認める強い言い方で、ここでは階段でのランニングに行ったふりをしていたことを指しています。never even made it to ~ は「〜にたどり着きすらしなかった」で、even が「そこまでも行っていない」という程度を強めています。

キャメロンの I can’t say I’m not a tad bit disappointed in you は、「がっかりしていないとは言えない」という二重否定の形です。a tad bit(ほんの少し)も加わり、遠回しにやわらげながら失望を伝える組み立てになっています。I’m disappointed in you とまっすぐ言うより角が立ちにくい半面、使い方によっては皮肉っぽく響くこともあります。

ところがこのあと、キャメロンのほうもミッチェル抜きで別の催しに出かけていたことが分かり、ミッチェルは You went without me? と返します。互いに送り出し合った言葉どおりに過ごしていたのは、どちらでもなかったことになります。

「feel inferior」と「feel bad about myself」はどう違う?

キャメロンはついに I want them gone と、一家にいなくなってほしいとまで口にします。一方で、一家の娘ヴェラはいつも完璧でいなければ気がすまない子だと説明されます。そのヴェラとカードで遊んだリリーが、ミッチェルに打ち明けます。

Mitchell: Lily, how
(リリー、どうやって……)
Lily: I set up my mirror so I could see her cards.
(鏡を置いて、あの子のカードが見えるようにしたの。)
Lily: I had to! I couldn’t stand her making me feel bad about myself.
(しかたなかったの! あの子のせいで自分がダメに思えるのが耐えられなかった。)
Mitchell: No, no, I get it.
(いや、いや、分かるよ。)
Mitchell: I’m not sure they don’t enjoy making people feel inferior.
(あの人たち、人に引け目を感じさせて楽しんでないとは言い切れないからね。)
Modern Family Season11 Episode3 (Perfect Pairs)

feel inferior は「人より劣っていると感じる」で、他人との比較が前提にある言い方です。make people feel inferior は「人に引け目を感じさせる」となり、ミッチェルはブラッドたちの一家の振る舞いをこう推し量っています。一方の feel bad about myself は「自分がいやになる・自分をだめだと感じる」で、比較の相手がいなくても使えます。

表現 意味 気持ちの向き
feel inferior 他人より劣っていると感じる 比べる相手がいる
feel bad about myself 自分がいやになる 自分の内側に向く
make 人 feel ~ 人に〜と感じさせる 原因が相手にある

リリーの her making me feel bad about myself は、ヴェラと一緒にいると自分を低く見てしまうという気持ちを表しています。

ミッチェルは No, no, I get it. と、ずるを責めずに気持ちを受け止めます。続く I’m not sure they don’t ~ は「〜していないとは言い切れない」という遠回しな推測で、断定を避けながら一家への見方を伝える形になっています。

まとめ|比べて気後れするときの言い方

feel inferior は他人と比べて劣っていると感じること、feel bad about myself は自分がいやになる気持ちを表します。I’m not blaming you や I’m a fraud とあわせて押さえると、張り合いから白状までの気持ちの動きを英語で追えるようになります。

次回も『モダンファミリー』と一緒に、何気ない会話に込められた英語を学んでいきましょう。

この回のほかのコラムでは、前回の成功が重荷になる場面や、親切の裏の下心を指摘する英語も取り上げています。

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