「in harm’s way」の意味と使い方|『CHUCK』S04E23で学ぶ英会話

「in harm's way」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

大切な人を、できることなら危ないことから遠ざけておきたい——そう願う気持ちは、家族や仲間を思うとき、誰の胸にも自然と湧いてくるものです。

その裏返しとして「危険にさらされている」を少しあらたまって伝える「in harm’s way」を、スパイコメディ『CHUCK』シーズン4第23話の中盤、救出に向かった先でサラが未来の義母メアリーに向き合うシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「in harm’s way」の意味とニュアンス

in harm’s way
意味:危険にさらされて、危険な状況に

harm(危害)を擬人化し、その「進む道(way)」の上にいる——つまり危険がこちらへ向かってくる位置にいる、という発想の表現です。in danger と同じく「危険にさらされて」を表しますが、より文語的で重みがあり、報道・追悼・公式声明などあらたまった場面で好まれます。put someone in harm’s way(危険にさらす)や out of harm’s way(安全な場所に)と対で使われるのも特徴で、「危険の進路に置く/進路から外す」というイメージで一続きに覚えられます。単なる「危ない」より、無防備なまま危害の通り道に置かれている、という切実さがにじむ言い回しです。

【ここがポイント!】

  • 危害(harm)を擬人化し、その「進路(way)」の上にいる、という発想が核
  • in danger より文語的で重く、報道・追悼・公式の場になじむ一言
  • in / out of / put in の3型を、危険の進路に「いる・外れる・押し出す」で覚えるのがコツ

『CHUCK』S04E23のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

母メアリーが単身で無謀な任務に出た結果、チャックたち家族全員が救出のために危険地帯へ乗り込む羽目になります。サラは、「自分一人で何とかできる」というメアリーの姿勢こそが、家族を危険に巻き込んでいると、正面から指摘します。未来の嫁と義母の、静かな緊張感がにじむ場面です。

Mary: Chuck knows that I can take care of myself.
(チャックは、私が自分の面倒くらい見られると分かってるわ)

Sarah: Maybe, but now Chuck and the rest of his family are in harm’s way two days before his wedding.
(そうかもしれない。でも今、チャックも家族もみんな、結婚式の2日前だっていうのに危険にさらされてるのよ)

Chuck Season4 Episode23 (Chuck Versus the Last Details)

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シーン解説と心理考察

いつもは冷静沈着なプロであるサラが、ここでは「大切な人たちを守りたい」という私的な思いをのぞかせているのが表れています。in danger ではなく in harm’s way という少し硬めの言い回しを選ぶことで、単に「危ない」以上の、無防備なまま危険の進路に置かれてしまった、という切実さがこの一言に重なっています。相手が未来の義母だからこそ、正面から言うには勇気がいる指摘でもあります。任務のプロ同士の会話でありながら、その底に家族への情が流れている場面と言えます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

in harm’s way は、harm(危害)を一台の暴走トラック、way をその走る車線と考えると、すっきり整理できます。in harm’s way は、その車線の真ん中に無防備に立っている状態——危険がこちらへ突っ込んでくる位置にいる、ということです。逆に out of harm’s way なら車線の外へ避難して安全、put someone in harm’s way なら誰かをその車線へ押し出すこと。サラが「家族全員が危険の車線に立たされている」と指摘するこの場面に、暴走トラックの車線を重ねれば、in・out・put の3つの型が一度に頭に入ります。

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例文で覚える「in harm’s way」

in harm’s way は、人を危険にさらす・守るという文脈で、少しあらたまった響きとともに使えます。in・out・put の3つの型を織り込んだ例文で、使い分けの感覚をつかんでみましょう。

We should never put civilians in harm’s way.
(民間人を危険にさらすようなことは、決してすべきではない。)
方針や倫理を論じる場面です。put … in harm’s way で「危険の進路に押し出す」=危険にさらす、という能動の形になります。

Firefighters put themselves in harm’s way every day.
(消防士は毎日、自ら危険に身を投じている。)
職業の危険性を語る場面です。自分自身を主体的に危険へ向かわせる、というニュアンスが出ます。

A: I just want to keep my kids out of harm’s way.
B: That’s every parent’s job, isn’t it?
(A:ただ子どもたちを危険から遠ざけておきたいだけなんだ。)
(B:それが親の務めだよね。)
親の思いを語る会話です。out of harm’s way(危険の届かない場所に)を使うと、「守る・避難させる」側の気持ちを自然に伝えられます。

あわせて覚えたい関連表現

out of harm’s way
(危険の届かない安全な場所に)
in harm’s way のちょうど反対で、「守る・避難させる」文脈で対に使います。同じ harm’s way という言い回しを、in と out で切り替えて覚えると効率的です。

in danger
(危険にさらされて)
最も一般的で中立的な言い方です。in harm’s way はこれより文語的で、重みや切実さが加わります。日常のさらっとした場面では in danger が自然です。

at risk
(リスクにさらされて)
危険の「確率・可能性」に焦点を当てた表現です。in harm’s way が「危害が向かってくる進路上にいる」という具体的な位置のイメージなのに対し、at risk はより抽象的にリスクを語ります。

Note|in / out of / put in harm’s way ― 3つの型の使い分け

in harm’s way という表現の面白さは、harm’s way(危害の通り道)という一つのイメージを軸に、前置詞や動詞を変えるだけで意味が three-way に分かれるところにあります。

一つ目は in harm’s way。危害の進路の「上にいる」状態で、「危険にさらされている」を表します。サラのセリフがまさにこれで、家族が危険の通り道に立たされている、という状況を言い当てています。二つ目は out of harm’s way。進路の「外に出た」状態で、「安全なところに」を意味します。子どもや大切なものを守る文脈でよく登場します。三つ目は put … in harm’s way。誰かを危害の進路へ「押し出す」動作で、「危険にさらす」という能動の意味になります。主語が人でも、方針や制度のような抽象的なものでも自然に使えます。同じ harm’s way を、いる(in)・外れる(out of)・押し出す(put in)で乗りこなすと、危険をめぐる言い回しが一気に広がります。

サラが in harm’s way を選んだのは、「家族が今まさに危険の進路上にいる」という、その位置の切実さを伝えたかったからでしょう。in danger では出せない重みが、この言い回しには宿っています。

一つのイメージを前置詞で乗りこなす、英語らしい表現です。

まとめ|サラの指摘から学ぶ「危険の進路」の一言

in harm’s way は、危害を擬人化してその「進路の上にいる」と捉えることで、「危険にさらされて」を表す表現でした。in danger より文語的で、報道や追悼、あらたまった場面で選ばれる重みを持ちます。

in(さらされて)・out of(安全に)・put in(さらす)の3つの型をセットで押さえれば、危険をめぐる描写の幅がぐっと広がります。大切な人を守りたい気持ちも、危険を警告する言葉も、この言い回しひとつで表情豊かに伝えられます。

サラが未来の義母に投げかけたこの一言を、表現の引き出しに加えてみてください。

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