「a hack」と「hack into」はどう違う?「三流の書き手」と「不正に入り込む」を言い分ける英語|『BONES』S10E08で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「a hack」と「hack into」はどう違う?「三流の書き手」と「不正に入り込む」を言い分ける英語|『BONES』S10E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン10エピソード8には、パズルを作る書き手の仕事ぶりが話題になり、その評価に hack という語が使われる場面があります。今回はこの語を手がかりに、人を評する名詞の a hack と、コンピューターの話でおなじみの hack into の違いを読み解きます。

hack と聞くと、ハッカーやハッキングを思い浮かべる人が多いかもしれません。ところが、人に向けて名詞で使うと意味ががらりと変わります。同じつづりの語を文脈で読み分ける、ちょうどよい練習になります。

目次

「a hack」は仕事の質を低く見る言い方

作中では、ある書き手がほかの人からどう評価されていたのかが語られる中で、次のひと言が出てきます。

— Right? He thought that you were a hack,
(そうでしょう?彼はあなたを三流の書き手だと見ていた)

BONES Season10 Episode8 (The Puzzler in the Pit)

名詞の hack は、才能や独自性に乏しく、注文に合わせて平凡な仕事をこなす書き手などを指す語とされています。もとは「ありふれた馬」を指す語から来ているという説明もあり、書き手を見下すときの言い方として定着したと言われます。

似た意味の語には mediocre(平凡な)や second-rate(二流の)があります。ただ、a hack には「数をこなすだけで中身がない」という皮肉が込められやすく、書き手や記者、脚本家など、作品を生み出す仕事に向けて使われることが多いとされています。

少し後には、同じ語を使った次のような言い方も出てきます。

— Okay, look, I know I seem like a hack.
(いいですか、三流に見えるのは承知の上です)
— But I’m good, really good.
(でも、腕は確かなんです。本当に)

BONES Season10 Episode8 (The Puzzler in the Pit)

I know I seem like ~ は「〜に見えるのは分かっている」と、そう見られることを先に認める形です。会話では、このあとに But ~ を続けて自分の言い分を添える使い方がよく見られます。good, really good のように同じ語を重ねて強める言い方も、会話ではよく見かけます。

人を a hack と呼ぶのは、かなりきつい評価になる点に注意が必要です。仕事ぶりを控えめに批判したいときは、not very original(あまり独創的ではない)のような言い方のほうが角が立ちにくいと言えます。

「hack into」は許可なく入り込むこと

一方、動詞の hack に into がつくと、パソコンやネットワーク、アカウントなどに許可なく入り込む意味になります。辞書でも、名詞の「三流の書き手」とは別の意味として整理されています。動詞の hack にはもともと「刃物でたたき切る」という意味があり、コンピューターに関する使い方はのちに広がったものとされています。

Someone hacked into my email account.
(誰かが私のメールアカウントに不正に入った)

My account got hacked last night.
(昨夜、アカウントが乗っ取られた)

受け身の get hacked は「乗っ取られる」「不正アクセスされる」と言いたいときの定番の形です。入り込む人は hacker、行為は hacking と言います。

A: I think my account got hacked.
(アカウントが乗っ取られたみたい)
B: Change your password right away.
(すぐにパスワードを変えたほうがいいよ)

被害を伝えるときは I think をつけて、まだ確かではないことを示すと自然な響きになります。

さらに、暮らしのちょっとした工夫を指す life hack という言い方もあります。こちらは「近道」「うまいやり方」という明るい響きで、不正の意味は含みません。

表現 意味 響き
a hack 三流の書き手・仕事人 見下す・きつい
hack into ~ 〜に不正に入り込む 犯罪・トラブル
get hacked 不正アクセスされる 被害を伝える
life hack 暮らしの小技 明るい・気軽

冠詞の a がついて人を指していれば「三流」、into や目的語が続いてシステムの話をしていれば「不正に入る」と、文の形から見分けられるのが分かります。

まとめ|同じ hack でも、人かシステムかで読み分ける

今回は『BONES』シーズン10エピソード8から、人の仕事ぶりを低く見る a hack と、システムに許可なく入り込む hack into、さらに get hacked や life hack までを読み解きました。冠詞や前置詞に目を向けると、同じつづりでも意味を取り違えにくくなります。

作中で hack が出てくる場面を思い出しながら、ほかのドラマでもこの語の使われ方に注目してみると、聞き分けの感覚が育っていきます。

同じエピソードからは、付き添いを続けると伝える英語や、家族ぐるみの友人を「おじさん」と呼ぶ文化を扱ったコラムも読めます。

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