「I don’t see the need for slang for slang」くだけた言葉を、さらにくだけた言葉で言い換える英語|『BONES』S05E13で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「I don't see the need for slang for slang」くだけた言葉を、さらにくだけた言葉で言い換える英語|『BONES』S05E13で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン5エピソード13には、被害者の家へ向かう車の中で、ブースとブレナンがひとつのスラングをめぐって言い合う場面があります。ブースは、弟が結婚を考えている相手に何か引っかかりを感じているようです。今回はこの車中の会話を起点に、「どこか怪しい」を表すくだけた英語を読み解きます。

ひとつのスラングを別のスラングで説明し、それをまた突っ込まれます。この言い換えの連鎖に、ネイティブの言葉の選び方が表れているのが面白いところです。

目次

hinky を iffy で説明するブース

車中で、ブレナンはブースが使った言葉の意味を確かめようとします。ブースが言い換えると、ブレナンはすぐに疑問を返します。

Brennan: You think your brother’s girlfriend is hinky?
(弟さんの恋人が hinky だと思っているのね?)

Booth: No, it’s just slang for “iffy.”
(いや、”iffy” ってことを言うスラングだよ。)

Brennan: Well, “iffy” is already slang. I don’t see the need for slang for slang.
(でも、”iffy” だってもうスラングでしょう。スラングのためのスラングなんて、必要性が分からないわ。)

Booth: Okay, look, the point is, there was just a…a hinky vibe between me and her. Look, you know what? I don’t expect you to understand, Bones.
(いいか、要するに、俺と彼女の間に、何か…引っかかる空気があったってことさ。いいよ、ボーンズに分かってもらおうとは思ってない。)

BONES Season5 Episode13 (The Dentist in the Ditch)

hinkyは「どこか怪しい」「何か引っかかる」を表すアメリカのくだけた言葉で、警察ものの会話でもよく耳にするとされています。語源ははっきりしないと言われる語です。

ブースはそれをiffyで説明します。iffyはif(もし)から来た言葉で、「不確かな」「当てにならない」「微妙な」という意味です。ところがiffy自体もくだけた語なので、ブレナンには説明になっていません。slang for slangという言い回しに、言葉を正確に定義したがるブレナンらしさが伝わってきます。

「怪しい」を表すくだけた言葉の使い分け

hinkyやiffyのほかにも、英語には「怪しい」「何か変だ」を表すくだけた言葉がいくつもあります。似ていても、指す対象や響きには違いがあるとされています。

言葉 主なニュアンス
hinky 何か引っかかる、どこか怪しい(直感的な違和感)
iffy 不確か、当てにならない、微妙(天気や計画にも使う)
fishy 話や状況がうさんくさい
sketchy 人や場所が信用できない、危なっかしい
shady 人や商売が後ろ暗い、不正のにおいがする

たとえば天気が崩れそうなときはThe weather looks iffy.のようにiffyが自然です。一方で、説明のつかない違和感を口にするときにはhinkyやfishyが使われます。ブースがhinkyを選んだのは、根拠を言葉にできない「勘」の段階の違和感だったから、と読み取れます。

ブースが続けて使ったvibeも、くだけた会話でよく出る語です。「雰囲気」「感じ」を表し、a weird vibe(妙な空気)やgood vibes(いい雰囲気)のように使われます。

要点に戻す the point is と、話をそらされたときの一言

言葉の定義に話がそれかけたとき、ブースはthe point is(要するに、大事なのは)で本題に引き戻しています。議論が脇道にそれたときに、自分の言いたいことへ戻す便利な前置きです。

さらにI don’t expect you to understandは「分かってもらおうとは思っていない」という、少し突き放した言い方です。相手の理屈には付き合わない、という気持ちがにじみます。

ブースが話を事件に戻したあとも、ブレナンは、弟と恋人が幸せそうかどうかを尋ね、ふだん気持ちを重んじているのはブースのほうだと指摘します。するとブースはこう返します。

Booth: Don’t go twisting this around, Bones.
(話をすり替えるなよ、ボーンズ。)

BONES Season5 Episode13 (The Dentist in the Ditch)

twist 〜 aroundは「〜をねじ曲げる」で、相手が自分の発言を都合よく言い換えたと感じたときに使う表現です。Don’t go 〜ingの形は「わざわざ〜するな」と、軽くたしなめる響きになります。

まとめ|言い換えの連鎖に、言葉の選び方が見える

hinky を iffy で説明し、slang for slang と突っ込まれる車中の会話から、「怪しい」を表すくだけた言葉の違いと、the point is、twist around といった会話を立て直す表現が見えてきます。似た言葉を並べてみると、どの場面でどの語が選ばれるのかが分かりやすくなります。

ブースとブレナンの言葉のずれを楽しみながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードの別のコラムでは、研究所でのクモ騒ぎや、インターンの思いつきをめぐる会話も取り上げています。

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