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『BONES』シーズン10エピソード5では、ブレナンが法医科学の全国大会で keynote speaker を務めることになり、冒頭からその講演が話題にのぼります。今回はこの設定を手がかりに、大会の「基調講演」という役割と、司会が登壇者を壇上に呼び込むときの英語を読み解きます。
国際会議や業界のイベントに参加すると、プログラムの最初に keynote と書かれた枠を目にすることがあります。その意味と、紹介の決まった言い回しを知っておくと、英語のイベントの流れがぐっとつかみやすくなります。
「keynote speaker」は大会の顔
冒頭の会話では、この大会の重みがこう語られます。
— It’s the National Forensic Sciences Convention.
(全国規模の法医科学の大会なの。)— Being chosen as the keynote speaker is a great honor and a terrible responsibility.
(キーノートスピーカーに指名されることは、大きな栄誉であり、恐ろしいほどの重責でもある。)BONES Season10 Episode5 (The Corpse at the Convention)
keynote speaker は、大会や会議で中心となる講演を任される人を指し、その講演は keynote address や keynote speech と呼ばれます。辞書によると、keynote はもともと音楽の言葉で、音階の基になる音を表していたとされています。そこから「全体の基調となる考え」という意味が生まれ、大会全体のテーマを打ち出す講演を指すようになったようです。基調講演はプログラムの最初の大きな枠に置かれることが多いとされています。
大会を表す英語にも違いがあります。convention は団体や業界が開く大規模な大会・総会、conference は特定のテーマについて話し合う会議や学会を指すことが多いとされています。作中の大会は架空の組織ですが、名前に Convention が使われています。
会場では、講演の前にこんな申し出もあります。
— Well, I would like to introduce you to the other board members before we get underway, if that’s okay.
(では、始まる前にほかの理事の方々をご紹介したいのですが、よろしいですか。)BONES Season10 Episode5 (The Corpse at the Convention)
board members は大会を運営する理事会のメンバー、get underway は「始まる」という意味です。登壇者が本番前に運営側とあいさつを交わすのも、大きな大会ではよく見られる流れとされています。
司会が登壇者を呼び込む決まり文句
講演の時間になると、司会が会場にあいさつをして、基調講演者の紹介を始めます。
— And it gives me great pleasure to introduce our keynote speaker.
(それでは、今回のキーノートスピーカーをご紹介できることを、大変うれしく思います。)BONES Season10 Episode5 (The Corpse at the Convention)
このあと司会は、ワインにたとえた長い紹介を続け、最後に名前を呼び上げます。
— Please give a warm welcome to the incomparable Dr. Temperance Brennan!
(比類なきテンペランス・ブレナン博士を、温かい拍手でお迎えください!)BONES Season10 Episode5 (The Corpse at the Convention)
英語圏のイベントでは、紹介役が登壇者の経歴や人柄をひとしきり語ってから、最後に名前を呼んで拍手で迎えるのが一般的な流れとされています。名前を最後まで取っておくことで、会場の期待を高める効果があると言えます。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| It gives me great pleasure to introduce ~ | 〜をご紹介できることを大変うれしく思います |
| Please give a warm welcome to ~ | 〜を温かい拍手でお迎えください |
| Please join me in welcoming ~ | 皆さんで〜をお迎えしましょう |
| Without further ado, ~ | 前置きはこのくらいにして、〜 |
講演の第一声と、仕切り直しの紹介
紹介のあと、講演は聴衆への定番のあいさつから始まります。
— Good afternoon, ladies and gentlemen.
(皆さま、こんにちは。)BONES Season10 Episode5 (The Corpse at the Convention)
ladies and gentlemen は、改まった場で聴衆全体に呼びかける伝統的な言い方です。近年は Good afternoon, everyone. のように everyone を使う場面も増えているとされています。
ところがこの講演は途中で中断され、作中では翌日に改めて紹介の場が設けられます。司会の言葉は、こう始まります。
— Yesterday, I tried to introduce our keynote speaker,
(昨日もキーノートスピーカーの紹介を試みたのですが、)BONES Season10 Episode5 (The Corpse at the Convention)
もう一度名前が呼ばれると、会場にはこんなお礼の言葉が続きます。
— Thank you. Thank you very much.
(ありがとう。本当にありがとうございます。)BONES Season10 Episode5 (The Corpse at the Convention)
拍手で迎えられたあと、まず Thank you. を重ねてから本題に入るのは、英語のスピーチでよく見られる始まり方です。
まとめ|「keynote」は大会の基調を決める講演
今回は『BONES』シーズン10エピソード5から、大会の中心となる講演を任される keynote speaker と、司会が登壇者を呼び込む It gives me great pleasure to introduce ~ や Please give a warm welcome to ~、講演の第一声 Good afternoon, ladies and gentlemen. を紹介しました。
英語のイベントに参加したときは、紹介の言葉から拍手までの流れに注目すると、ドラマの壇上の場面がより身近に感じられます。
同じエピソードからは、冗談が通じなかったときの英語や、イベントで声をかけられたときの応じ方もコラムで紹介しています。


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