海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード15には、人に代わって手紙を書くことを仕事にしている人たちが登場します。今回はこの「手紙の代書業」をめぐる会話を起点に、苦情の手紙や新聞への投書、議員への手紙といった、アメリカの手紙文化とその英語を紹介します。
メールが当たり前の時代でも、手紙で思いや意見を届ける場面が意外に多いことが、会話の端々から見えてくる回です。
「He’s a scribe.」手紙の代書という仕事
捜査の中で身元が分かった男性の職業を、アンジェラがカムに伝える場面があります。
Angela: He’s a scribe.
(彼、代書屋なの。)Cam: I beg your pardon?
(何ですって?)Angela: Seriously, he wrote letters for a living.
(本当よ。手紙を書いて生計を立ててたの。)BONES Season5 Episode15 (The Bones on the Blue Line)
scribeは、もともと印刷技術が広まる前に文書を手で書き写した「書記」「写字生」を指す語です。現代ではあまり耳にしない言葉で、カムもI beg your pardon?(何ですって?)と聞き返しています。アンジェラはfor a living(生計を立てるために)を使って、それが本業だったと言い直しています。
その後、ブースは代書の仕事をしているソフィアに話を聞きます。ソフィアは、多くの人は自分の考えをcogent(筋の通った、説得力のある)な形で書き表すのが苦手で、それを代わりに引き受けるのが仕事だと説明します。続いて、ブースは稼ぎについて尋ねます。
Booth: Does it pay well?
(稼ぎはいいのか?)Sophia: $50 a page for simple letters.
(簡単な手紙なら1ページ50ドルです。)Booth: 50 bucks?
(50ドル?)Sophia: $250 for legalese.
(法律用語の多い文書なら250ドル。)BONES Season5 Episode15 (The Bones on the Blue Line)
legaleseは、契約書や法的な通知に見られる、専門用語だらけで分かりにくい文章を指す語です。料金はあくまで劇中の設定ですが、法的な文書ほど手間と専門性が求められるという考え方が読み取れます。
苦情の手紙から新聞への投書、別れの手紙まで
ブースはさらに、どんな依頼があるのかを確かめます。
Booth: So, uh, someone owes me money…
(つまり、誰かに金を返してもらえないときは…)Sophia: You come to us, yes. Or if you got bad service, letters to the editor, congressmen even Dear John letters.
(ええ、うちに来ます。サービスがひどかったときの苦情や、新聞への投書、議員への手紙、別れの手紙まで。)BONES Season5 Episode15 (The Bones on the Blue Line)
letters to the editorは、新聞や雑誌の読者投稿欄に送る意見の手紙のことです。アメリカでは地域の新聞の投書欄が、住民が意見を表明する場として親しまれてきたとされています。
congressmenは連邦議会の議員のことで、自分の選挙区の議員に手紙を書いて意見や要望を伝える習慣があると言われています。手紙が市民の声を届ける手段の一つになっている様子がうかがえます。
Dear John letterは、恋人に別れを告げる手紙のことです。第二次世界大戦の頃、戦地の兵士が恋人から受け取った別れの手紙に由来するという説が知られています。
恋の手紙も代書の対象です。代書された手紙の一通をスイーツが読み上げると、アンジェラはこう感想をもらします。
Angela: That is very romantic; somebody definitely got their money’s worth.
(すごくロマンチック。依頼した人は、間違いなく払ったお金の元を取ったわね。)BONES Season5 Episode15 (The Bones on the Blue Line)
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| scribe | 代書屋、書記 |
| legalese | 法律用語だらけの文章 |
| letters to the editor | 新聞・雑誌への投書 |
| write to your congressman | 議員に手紙で意見を送る |
| Dear John letter | 恋人への別れの手紙 |
まとめ|手紙で思いを届ける文化
scribe、legalese、letters to the editor、Dear John letter と、手紙にまつわる英語を並べると、苦情から意見表明、恋愛まで、手紙が暮らしのさまざまな場面で使われていることが分かります。
代書業という少し珍しい仕事に注目しながら、この回をもう一度観るのも面白いところです。次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードの他のコラムでは、恋の終わりを表す英語や、友人に取り分を渡すときの英語を扱っています。


コメント