アイスホッケー観戦の文化と英語|『BONES』S04E13で学ぶ英会話

『BONES』コラム: アイスホッケー観戦の文化と英語|『BONES』S04E13で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

BONESシーズン4 第13話は、ブースがアイスホッケーの試合に出場している場面から始まります。スタンドではブレナン、カム、スイーツが観戦していますが、ホッケーに詳しくないブレナンには、目の前のルールや役割がなかなか飲み込めません。

北米で人気の高いアイスホッケーには、観戦する側にも独特の言葉と習慣があります。カムとスイーツの解説役ぶりを手がかりに、その文化をのぞいてみます。

目次

チームの「enforcer」と、大人が楽しむ「club hockey」

試合序盤、ブースが相手選手に激しく体をぶつけるのを見て、ブレナンはその理由をたずねます。答えるカムとのやり取りは、こうです。

Cam: It’s what Booth does. Keeps the other team honest. He’s what you call an enforcer.
(あれがブースの役目なの。相手チームに好き勝手させない。いわゆる「エンフォーサー」ってやつね。)
Brennan: What, like law enforcement?
(何、法の執行みたいなもの?)
Cam: Yeah, okay. Well, let’s go with that.
(ええ、まあ。そういうことにしておきましょう。)

BONES Season4 Episode13 (Fire in the Ice)

アイスホッケーで enforcer と呼ばれるのは、相手の乱暴なプレーから味方を守り、にらみを利かせる役回りの選手だとされています。keep the other team honest は「相手チームにずるいまねをさせない」という言い回しです。enforce(取り締まる)という語から、FBI捜査官のブースにぴったりの「法執行」を連想してしまうのがブレナンらしく、カムもあえて訂正せずに流しているのが面白いところです。

やがてブースは反則を取られ、審判と言い合いになります。相手チームの選手に「ホッケーなんだから」となだめられると、こう言い返します。

Booth: Club hockey, and some of us have to go work in the morning, all right, pal?
(たかがクラブホッケーだろ。こっちは朝から仕事があるやつもいるんだよ、分かったか?)

BONES Season4 Episode13 (Fire in the Ice)

club hockey は、学校の正規チームやプロとは別の、クラブ単位のアマチュアのホッケーを指す言い方で、劇中のチームは仕事を持つ大人たちが集まったものとして描かれています。北米では、こうした大人向けのリーグは adult league などとも呼ばれ、夜や週末にリンクを借りて試合をする形が各地にあるとされています。翌朝には職場に戻る人たちの試合なのだから、けがをさせるような荒っぽいプレーはするな、というブースの言い分がこの一言に込められています。

「penalty box」をめぐる、ブレナン流の言い換え

劇中では、反則の種類とともに「2分」という時間が審判から告げられていました。ブースが入ったリンク脇の小さな区画は、ちょうど3人が座る席のすぐそばでした。

Brennan: So, this is punitive, right? To be sent to this little area here?
(つまり、これは懲罰的な措置なのね? この小さな区画に送られるのは。)

BONES Season4 Episode13 (Fire in the Ice)

ブレナンは状況を正確に分析していますが、使う言葉は学術的な punitive(懲罰的な)です。ブースと相手選手の短い言い合いのあと、カムとスイーツが観戦用語で説明し直します。

Cam: It’s called a penalty box, you know…
(ペナルティボックスって言うのよ。)
Sweets: Yeah, Booth committed a penalty when he checked the big guy when he didn’t have the puck.
(ええ、ブースはパックを持っていない大柄な選手に体当たりしたので、反則を取られたんです。)

BONES Season4 Episode13 (Fire in the Ice)

penalty box は、反則をした選手が決められた時間だけ入る区画のことです。一般に、その間チームは1人少ない状態で戦うことになるとされ、観客にとっても試合の流れが変わる見どころです。スイーツの言う check は、体をぶつけて相手の動きを止めるプレーを指す言葉として知られています。

ブースが氷上に戻ると、ブレナンは元気よく声援を送ります。

Brennan: Go, Booth! Wendell might get a basket!
(行け、ブース! ウェンデルがバスケットを決めるかもしれないわ!)

BONES Season4 Episode13 (Fire in the Ice)

ホッケーで点を入れるのは goal や score で、basket はバスケットボールの言葉です。声援の熱意は満点でも、競技の言葉がまだ追いついていないところに、観戦初心者らしさがよく表れています。

まとめ|観戦の言葉が分かると、試合の見え方が変わる

club hockey、enforcer、penalty box、check。どれも、観戦の場で自然に飛び交う言葉です。ブレナンの言い換えと、カムやスイーツの説明を並べて見ると、競技の文化とそれを支える英語が一緒に理解できます。

次にホッケーの場面を観るときは、リンク脇の小さな区画にも目を向けてみると、試合の流れが読み取りやすくなります。

このエピソードでは、チームの所属や近況をめぐる英語も別のコラムで扱っています。

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