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『BONES』シーズン8エピソード8では、ある事情からブースがお笑いクラブの舞台に立つことになります。作中には open mic、heckle、bomb など、スタンダップ・コメディの世界で使われる言葉が次々に出てきます。今回は、アメリカのスタンダップ・コメディの文化と、その場で交わされる英語を読み解きます。
マイク1本で観客を笑わせるスタンダップ・コメディは、アメリカでは身近な娯楽のひとつとされています。舞台の言葉を知っておくと、コメディが出てくる場面がぐっと分かりやすくなります。
「open mic」は、誰でも短い時間舞台に立てる夜
作中では、新しいネタをめぐる話の中で、ある夜の名前が挙がります。
— Okay, how does a comedian do that?
(じゃあ、コメディアンはどうやってそれをするの?)— Fisher says that open mike nights are the best place to steal fresh jokes.
(フィッシャーによると、新しいネタを盗むならオープンマイクの夜が一番の場所だそうだ。)— Okay? Now, Laughtastic’s has an open mike night.
(いい?それで、ラフタスティックスにはオープンマイクの夜がある。)BONES Season8 Episode8 (The But in the Joke)
open mic(作中の英文では open mike と表記)は、プロでなくても申し込めば短い時間舞台に立てる催しのことです。作中ではネタを盗む場として語られますが、一般には新人が舞台の経験を積む場とされています。持ち時間は店によって違い、3〜7分ほど、5分前後が目安とされることが多いようです。出演の順番は、事前の名簿や当日の受付で決まるほか、くじで決める店もあるとされています。
実際にブースが出演する夜には、司会者が会場を盛り上げ、初めて舞台に立つ出演者として名前を呼び込みます。舞台に上がると、あいさつから始まります。
— So…
(えー…)— Good evening.
(こんばんは。)— Thanks for coming out tonight.
(今夜は来てくれてありがとう。)BONES Season8 Episode8 (The But in the Joke)
come out は「わざわざ出かけてくる」で、Thanks for coming out tonight. は、ライブやイベントの出演者が観客に向けてよく使うひと言です。
「heckle」と「heckler」は、客席からの野次
バーで話を聞く場面では、ブレナンに向けてこんな言葉がかかります。
— Now, don’t heckle him, Bones.
(ほら、ボーンズ、彼に野次を飛ばさないで。)BONES Season8 Episode8 (The But in the Joke)
heckle は、舞台の上の人に客席から野次を飛ばす、という動詞です。野次を飛ばす客は heckler と呼ばれ、辞書では演者を失礼な質問や悪口で困らせる人と説明されています。このあと話を聞いた相手から「仕込みだった」という意外な言葉が返され、ブースがこう聞き返します。
Booth: Setup? He wanted you to heckle him?
(仕込み?あいつが、あんたに野次を飛ばしてほしかったってのか?)— Definitely!
(そのとおり!)BONES Season8 Episode8 (The But in the Joke)
setup は「仕込み」「段取り」で、ここでは野次が前もって打ち合わせたものだったという意味です。野次にどう切り返すかも、コメディアンの腕の見せどころのひとつとされています。
「bomb」と「kill」は、すべったか、大ウケしたか
最後の場面では、ブレナンがスイーツから聞いた舞台の評判をブースに伝えます。
Brennan: Sweets told me that you were really funny at the comedy club.
(スイーツから聞いたわ。コメディクラブではすごく面白かったって。)Booth: Oh, he wrote me some jokes.
(ああ、あいつがジョークを書いてくれたからな。)Brennan: No, he said that you bombed when you told his jokes, but that the audience laughed when you got mad.
(違うわ。彼のジョークを話したときはすべったけど、あなたが怒ったら観客が笑った、と言っていたのよ。)BONES Season8 Episode8 (The But in the Joke)
bomb は、舞台でまったくウケずにすべることを表します。反対に、大ウケすることは kill と言い、そのあとこんな言葉も出てきます。
— Laughter can also be made to make people helpless and vulnerable.
(笑いは、人を無力で無防備にすることもある。)— Perhaps that’s why some comics say, “I killed tonight.”
(だからコメディアンの中には「今夜は客を笑わせ倒した」と言う人がいるのかもしれない。)BONES Season8 Episode8 (The But in the Joke)
comic は comedian のくだけた言い方で、I killed tonight. は文字どおりの意味ではなく「今夜は大ウケだった」という意味で使われます。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| open mic | 誰でも短い時間出演できる催し |
| heckle / heckler | 野次を飛ばす / 野次を飛ばす客 |
| bomb | すべる |
| kill | 大ウケする |
まとめ|舞台の言葉を知ると、コメディの場面が見えてくる
今回は『BONES』シーズン8エピソード8から、open mic、Thanks for coming out tonight、heckle と heckler、setup、bomb と kill を読み解きました。舞台と客席の言葉を知ると、コメディの場面で何が起きているのかが一段とつかみやすくなります。
お笑いクラブの舞台を少しのぞいたような感覚で、『BONES』の英語をこれからも味わっていけます。
ピーナッツバターをめぐる返し方や、ジョークをせがむ言い方は、同じエピソードの別のコラムで読み解いています。


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