海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
英語の返事は、言葉だけでなく言い方にも本音が出ます。『BONES』シーズン5エピソード11には、ブースの気のない「I guess」を、ブレナンが「本当は I don’t think so という意味でしょう」と言い当てる場面があります。今回はこの2つの返事の違いと、相手の言い分を打ち消す言い方を学びます。
同意の形をした返事と、はっきりした否定。その境目を知っておくと、会話の空気が読みやすくなります。
「I guess」だけの返事に隠れた本音
ブースの車の中で、ブレナンが事件の筋読みとして一つの推理を口にします。ブースの返事はひと言だけでした。
Booth: I guess.
(まあ、そうかもな。)Brennan: Oh, you say “Yeah, I guess,” but you mean, “I don’t think so.”
(あら、口では「ああ、そうかもな」って言ってるけど、本当は「そうは思わない」って意味でしょう。)BONES Season5 Episode11 (The X in the File)
I guessは文字どおりには「そう推測する」ですが、会話では「まあ、そうだろうね」と控えめに同意するときによく使われます。ところが、間を置いたり平板な調子で言ったりすると、「一応うなずくけれど、納得はしていない」という気持ちがにじむとされています。ブレナンはその含みを、I don’t think soという言葉に置き換えて指摘しているわけです。
文字どおりの意味にこだわりがちなブレナンが、ここでは言葉の裏にある本音をすっと言い当てているのが見どころです。実際、ブースはこのあと推理の矛盾点を挙げ始めます。
似た返事を、気持ちの強さで並べると次のようになります。
| 返事 | 伝わりやすい気持ち |
|---|---|
| Yeah, definitely. | はっきり賛成 |
| I guess so. | 控えめな同意(調子によっては気が進まない) |
| Yeah, I guess. | 一応の同意。言い方しだいで本音は反対 |
| I’m not so sure. | 疑問がある |
| I don’t think so. | 反対・否定 |
同じ I guess でも、明るく言えば素直な同意、ため息まじりなら気の進まない返事になります。言葉だけで判断せず、調子や表情もあわせて受け取るのがコツと言えます。
「I did not」と「I don’t think so」、打ち消し方の違い
事件が片づいた夜、二人は車の上に腰かけて、宇宙人がいるかどうかをめぐるいつもの軽口を続けます。ブースはブレナンの理屈を、自分なりに言い直して詰め寄ります。
Booth: Oh, you just said that aliens are nice.
(おっと、今、宇宙人はいいやつらだって言ったよな。)Brennan: I did not.
(言ってないわ。)Booth: You just basically said that aliens are nice anthropologists.
(要するに宇宙人は親切な人類学者だって言ったようなもんだろ。)Brennan: I don’t think so.
(そうは思わないけど。)Booth: You think the aliens are you.
(宇宙人は自分と同じだと思ってるんだな。)Brennan: You got me. You know, I’m one of them.
(ばれたわね。実は、私もその一人なの。)Booth: I knew it.
(やっぱりな。)BONES Season5 Episode11 (The X in the File)
I did not.は、did を強く言うことで「そんなことは言っていない」と事実をきっぱり打ち消す言い方です。短縮しない形がそのまま強さになります。
一方のI don’t think so.は、「私はそうは思わない」と自分の考えとして返すため、少しやわらかく聞こえるとされています。前の場面ではブースの本音を表す言葉だったのが、ここではブレナン自身の否定として使われている点が面白いところです。
ブースのYou just basically said that …は、「要するにこう言ったよね」と相手の発言をまとめ直す言い方で、軽い言い合いでよく出てきます。最後はYou got me.(ばれたか)とI knew it.(やっぱりね)で、否定から冗談の白状へ流れていきます。言い合いを笑いで終える呼吸が伝わってきます。
まとめ|返事の強さと言い方に耳を澄ます
Yeah, I guess は控えめな同意に見えて、言い方しだいで反対の本音を含みます。I don’t think so は考えとしての否定、I did not は事実をきっぱり打ち消す返事です。違いを押さえておくと、相手の本音にも自分の伝え方にも気を配れるようになります。
二人の軽口に耳を傾けながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
想像をふくらませる語り合いや、帰りかけの相手を引き留める言い方は、同じエピソードの別のコラムで扱っています。


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