「no can do」の意味と使い方|『CHUCK』S01E05で学ぶ英会話

「no can do」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

頼みごとを断りたいけれど、「できません」とかしこまるほどでもない——そんなとき、軽い調子でやんわり断れたらいいなと思うこと、ありますよね。

そんなときに使える「no can do」を、『CHUCK』シーズン1第5話、親友モーガンの頼みをチャックがやんわり断るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「no can do」の意味とニュアンス

no can do
意味:それは無理、できない相談だ、お断り

頼まれごとや提案に対して、「それはできない」と軽く断るときの決まり文句です。文法的には I can’t do it が崩れた形で、主語も時制もない、いわば「壊れた」構造をしています。それでも口語として広く定着していて、ネイティブが日常的に使う言い回しです。

ポイントは、その軽さとユーモラスな響きです。I can’t(できない)と正面から言うより角が立たず、どこか飄々とした断り方になります。そのぶんカジュアルな表現なので、フォーマルな場やかしこまった相手には向きません。親しい間柄で、深刻になりすぎずに「ごめん、それは無理」と伝えたいときにぴったりです。逆に「できますよ/お安い御用」と引き受けるときの can do とセットで覚えると、感覚がつかみやすくなります。

【ここがポイント!】

  • I can’t do it が崩れた決まり文句で、「それは無理」と軽く断る一言
  • 正面から断るより角が立たず、飄々とした軽さが持ち味
  • カジュアル専用。引き受ける側の can do(お安い御用)と対で覚えると便利

『CHUCK』S01E05のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

売上競争で最下位のモーガンが、販売のコツを教えてほしいとチャックに頼み込みます。しかしチャックには、その夜こなさなければならない別の予定がありました。親友の頼みを無下にはできないけれど引き受けられない——その板挟みを、軽い一言でかわす場面です。

Morgan: You think you can carve out about an hour after work, help me with my sales technique?
(仕事のあと1時間ほど都合つけられないかな、販売のコツを手伝ってほしいんだ)

Chuck: I’m sorry, buddy. No can do. I already made plans with Sarah tonight.
(ごめん、相棒。無理なんだ。今夜はもうサラと約束があって)

Chuck Season1 Episode5 (Chuck Versus the Sizzling Shrimp)

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シーン解説と心理考察

親友からの切実な頼みを、チャックが「No can do(無理なんだ)」と断る場面です。きっぱり拒否しながらも、buddy(相棒)と呼びかけ、I’m sorry を添えることで、冷たく突き放す印象を避けています。争いごとを好まないチャックらしい、やわらかい断り方です。

この軽い言い回しの裏には、言葉にできない事情が隠れています。チャックがこの夜サラと「約束」しているのは、実はスパイとしての任務。親友には真実を明かせないぶん、せめて深刻にならないよう no can do という軽いトーンを選んでいるとも読み取れます。断りの言葉の軽さと、抱えた秘密の重さのギャップが、チャックの立場のもどかしさを映し出しています。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

no can do は、文法を気にせず、リズムでそのまま覚えてしまうのがコツです。「ノー・キャン・ドゥー」と三拍子で区切って口に出すと、軽快な響きが体に残ります。正しい文の形に直そうとせず、ひとかたまりの「断りの合図」として丸ごと覚えてしまうのが近道です。

その軽やかな三拍子は、チャックが親友に申し訳なさそうに、それでも深刻になりすぎずに「無理なんだ」と返す、あの場面の空気とよく似ています。歯切れのよいリズムごと、断りのトーンとセットで思い出すと、使いどころが記憶に残りやすくなります。

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例文で覚える「no can do」

頼みごとや提案を、軽い調子で断りたいときに使えます。場面を変えて三つの使い方を見てみましょう。

Lend you my car this weekend? Sorry, no can do.
(週末に車を貸してって?ごめん、それは無理だな。)
気軽な頼みを断る場面です。Sorry を前に添えると、軽さを保ちつつ申し訳なさも伝わります。

I’d love to help, but staying late tonight is no can do.
(手伝いたいのはやまやまだけど、今夜の残業はちょっと無理なんだ。)
やんわり断る場面です。I’d love to(やりたいのは山々)を前に置くと「気持ちはあるのに」という含みが出て、no can do の角がさらに取れます。

A: Can you finish all of this by noon?
B: Ten reports in an hour? No can do, boss.
(A:これ全部、正午までに終わる?)
(B:1時間でレポート10本?無理ですよ、ボス。)
無茶な依頼を断る会話です。できない理由を添えつつ、深刻になりすぎない軽い調子で断れます。

あわせて覚えたい関連表現

no way
(とんでもない、絶対無理)
こちらは拒否の度合いがぐっと強い表現です。no can do が「できない相談だ」と軽くかわすのに対し、no way は「ありえない」と強く突っぱねるニュアンスになります。

I’m afraid I can’t
(申し訳ありませんが、できません)
no can do の丁寧版にあたる表現です。フォーマルな場やかしこまった相手には、カジュアルな no can do ではなくこちらが安心して使えます。

not gonna happen
(そうはならない、お断り)
「それは実現しない」と、断定的に断る口語表現です。no can do と同じく軽い響きですが、こちらは「絶対にやらない」という決定的なニュアンスが強まります。

Note|no can do の「壊れた文法」はどこから来たのか

no can do を文法の物差しで見ると、主語がなく、can と do が並び、否定も no で済ませている、学校で習う形とはずいぶん違う言い回しです。一見「間違い」に見えるこの形が、なぜ堂々と定着しているのでしょうか。

背景には、英語が他言語と接触する中で生まれた、簡略化された話し方の影響があるとされます。19世紀から20世紀にかけて、異なる言語を話す人々が交易などで意思疎通する際、複雑な文法を削ぎ落とした実用本位の英語が使われました。no can do のように「否定+can+動詞」だけで通じる構造は、まさにそうした簡略化された英語の特徴と重なります。やがてこの歯切れのよい言い回しが英語の日常会話に取り込まれ、文法的な破格さがかえって「くだけた決まり文句」としての味になっていきました。同じ発想の can do(やれます、お安い御用)も対になって定着しています。ただし、この種の成り立ちには諸説があり、特定の起源を断定はできません。

文法的には型破りでも、短く歯切れよく気持ちが伝わるからこそ、チャックのような軽い断りの場面でしっくりくるのだと読み取れます。

「正しさ」より「通じやすさ」が言葉を残すこともある——no can do は、そんな英語の一面を見せてくれる表現です。

まとめ|チャックの軽い断りから学ぶ「no can do」

no can do は、頼みごとや提案を、深刻になりすぎずに軽く断れる決まり文句です。I can’t do it が崩れた破格な形ながら、その歯切れのよさが「やんわり断る」響きを支えています。

正面から「できない」と言うより角が立たないぶん、親しい相手とのカジュアルなやり取りでよくなじみます。引き受ける側の can do と対で覚えておくと、断る・引き受けるの両方をリズムよく表せます。

無理な頼みを、笑顔を残しつつやわらかく断りたいとき、その軽やかな一言として、表現の引き出しに加えてみてください。

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