海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン4第10話では、誰かと出会いたいと話すレイチェルに、チャンドラーが職場の男性を紹介しようと持ちかけます。紹介の話が決まるまでの会話が、いくつかの場面に分かれて描かれています。
人を紹介する場面では、話の持ちかけ方、希望の条件の伝え方、候補の人柄や仕事の説明と、使う言い回しが場面ごとに変わります。三つの場面を順に追いながら、紹介のやりとりで使われる英語を見ていきます。
「How come you’ve never offered this before?」紹介の申し出に聞き返す
カフェのセントラルパークで、レイチェルはこの時期にひとりでいるのはいやだと言い、誰かと出会いたいと話します。それを聞いたチャンドラーが、職場の人を紹介しようかと切り出す場面です。
Chandler: You want me to set you up?
(誰か紹介しようか?)
Rachel: It’s been a long time that I’ve been single. How come you’ve never offered this before?
(私、もう長いこと独り身なのよ。どうして今まで一度も言ってくれなかったの?)
Chandler: Well, I have a girlfriend.
(まあ、俺には彼女がいるからね。)
Chandler: So, I no longer feel the need to go out of my way to stop others from being happy.
(だから、わざわざほかの人の幸せを邪魔しようって気がもうなくなったんだ。)
Rachel: But no accountants.
(でも会計士はなし。)
Rachel: Oh, and no one from, like, “legal.”
(あと、「法務」みたいなところの人もなし。)
Rachel: I don’t like guys with boring jobs.
(退屈な仕事の人は好きじゃないの。)
Friends Season4 Episode10(The One with the Girl from Poughkeepsie)
set ~ up は、恋人候補として人を紹介する、という意味で使われる句動詞です。You want me to ~? は Do you want me to ~? の Do が落ちたくだけた形で、「〜しようか?」と申し出るときの言い方になります。
レイチェルの How come ~? は「どうして〜なの?」と理由を聞く口語の表現です。Why と違い、後ろは疑問文の語順にならず、you’ve never offered のように平叙文の語順のまま続きます。
チャンドラーの答えは、キャシーという恋人がいる今は、もう人の幸せを邪魔する気にならないという冗談です。レイチェルはそこには乗らず、すぐに条件を並べ始めます。No accountants. のように No + 名詞 を短く言うと、「〜はなしで」と希望から外すものを伝えられます。最後の guys with boring jobs は、with で「〜を持つ人」と相手の特徴を表す形です。
「she wants to be set up」頼まれた側が候補に話をする
場面はチャンドラーの職場に移り、チャンドラーは職場の男性ドリューに声をかけます。紹介を頼まれた側として、相手に話を持ちかけます。
Chandler: See, my friend, my friend, Rachel she wants to be set up.
(ほら、友達の、友達のレイチェルが、誰か紹介してほしいって言ってるんだ。)
Drew: Ah. I just got out of a big relationship. I’m not looking for anything serious.
(ああ。大きな恋愛が終わったばかりでね。真剣な付き合いは求めてないんだ。)
Friends Season4 Episode10(The One with the Girl from Poughkeepsie)
ここでは同じ set up が be set up という受け身で使われています。she wants to be set up は「彼女は紹介されたがっている」、つまり「誰か紹介してほしいと言っている」という意味です。最初の場面の You want me to set you up? と並べると、紹介する側から見た言い方と、紹介される側から見た言い方の違いが分かります。
ドリューの返事には、自分の状況を説明する言い回しが二つ入っています。get out of a relationship は恋愛関係を終える、抜け出すという意味で、just を添えた I just got out of ~ で「〜が終わったばかり」になります。I’m not looking for anything serious. は、真剣な付き合いを求めていないと伝える言い方です。look for ~ は「〜を探す」で、恋愛の話では「どんな関係を望んでいるか」を言うときに使われることがあります。
このあと、その場にいた別の男性もレイチェルに会いたいと名乗り出ます。するとドリューも、空いていないとは言っていないと言い出し、話は二人の取り合いのようになっていきます。
「So, what does he do?」候補の人柄と仕事を伝える
場面はモニカとレイチェルの部屋に移ります。入ってきたチャンドラーは、紹介できる男性が50人いると伝えます。レイチェルに促されて、チャンドラーが一人を挙げます。
Chandler: Okay, there is this one guy, Patrick. He’s really nice, he’s funny, he’s a swimmer.
(よし、パトリックってやつがいるんだ。すごくいいやつで、面白くて、水泳をやってる。)
Friends Season4 Episode10(The One with the Girl from Poughkeepsie)
there is this one guy の this は、「ある〜」と話題の人物を持ち出すときの口語的な使い方です。続く He’s really nice, he’s funny, he’s a swimmer. のように、He’s ~ を短く重ねると、相手の人柄や特徴をテンポよく伝えられます。
少しやりとりが続いたあと、レイチェルが尋ねるのは相手の仕事です。
Rachel: So, what does he do?
(それで、その人は何をしてるの?)
Chandler: He works in the fine foods division.
(高級食品部門で働いてる。)
Rachel: Your company has a fine foods division?
(あなたの会社に高級食品部門なんてあるの?)
Friends Season4 Episode10(The One with the Girl from Poughkeepsie)
What does he do? は、文字どおりには「彼は何をするの?」ですが、職業を聞く質問として使われることの多い形です。最初の場面で「退屈な仕事の人は好きじゃない」と話していたレイチェルが、仕事を確かめているという流れになっています。
答えの work in ~ division は「〜部門で働く」です。division は会社の中の部門を指します。レイチェルはチャンドラーの会社にそんな部門があるのかと聞き返し、会話は会社の話へそれていきます。
まとめ|紹介のやりとりで使う英語
set ~ up と be set up で紹介する側とされる側を言い分け、How come ~? で聞き返し、No + 名詞 で条件を伝える流れを見てきました。I’m not looking for anything serious や What does he do? も、相手の状況や仕事を確かめる場面で使える形です。
紹介の話がまとまるまでの何気ない会話にも、使い道の広い英語が詰まっています。
この回のほかのコラムやフレーズ記事でも、別の場面の英語を取り上げています。


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