海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン4第15話では、ロスがデートの相手エミリーの友人たちからラグビーの試合に誘われます。ところがエミリーには、ロスがラグビーをするなんてありえない、と笑われてしまいます。
笑われたときにどう言い返すか、なぜ挑戦するのかをどう説明するか。ロスと周りの人たちのやりとりから、意地を見せる側と、からかう側、かばう側の英語を順に見ていきます。
「What’s so funny about that?」笑われたときの言い返し
デートの帰り道、ロスとエミリーは、エミリーの地元の友人デヴォンとリアムに会います。二人がラグビーをしていたと聞いたところからの会話です。
Devon: We were playing rugby.
(ラグビーをしてたんだ。)
Liam: In fact, we’re playing a game tomorrow. You’re welcome to play too.
(実は明日も試合があるんだ。君もよかったら一緒にやろうよ。)
Emily: Ross play rugby? I don’t think so.
(ロスがラグビー?ないない。)
Ross: What’s so funny about that?
(それの何がおかしいんだよ?)
Friends Season4 Episode15(The One with All the Rugby)
You’re welcome to ~. は「遠慮なく〜していいよ」と、相手に気軽に参加をすすめる言い方です。Thank you への返事の You’re welcome とは使い方が違い、後ろに to と動詞が続きます。
エミリーの返しは、人の名前と play rugby を疑問の調子で並べただけの形で「ロスがラグビーを?」と聞き返し、すぐに I don’t think so. で打ち消しています。「そうは思わない」が直訳ですが、ここでは「ありえない」という強い否定として働いています。
これに対するロスの What’s so funny about that? は、「それの何がそんなにおかしいの?」と、笑われた理由を問い返す一言です。so が入ることで、「そこまで笑うようなことか」という引っかかりが表に出ます。笑われたことに言い返す一言です。このあとロスは翌日の試合に出ることになり、別の場面でジョーイに「I can’t believe you said you’d play.」と言われています。
「I’m gonna show her how tough I really am」挑戦する理由を説明する
チャンドラーとジョーイの部屋で、ロス・ジョーイ・レイチェルがテレビでラグビーを見ているところに、フィービーがやって来ます。しばらくして、フィービーはロスに、そもそもなぜ試合に出るのかと尋ねます。
Phoebe: Why are you doing this, anyway?
(それで、そもそもなんでこんなことするの?)
Ross: Well, you should’ve seen the guy that she used to go out with. I mean, he’s like Joe Rugby.
(いや、彼女が前に付き合ってたやつを見せたかったよ。なんていうか、ジョー・ラグビーって感じなんだ。)
Friends Season4 Episode15(The One with All the Rugby)
文末の anyway は、「そもそも」「いったい」と、話の根っこを聞き直すときに添えられます。ロスの You should’ve seen ~. は「〜を見せたかったよ」が直訳で、実際に見ていない相手に「すごかったんだから」と伝える言い方です。
he’s like Joe Rugby の Joe は、ありふれた男性の名前です。名詞の前に置いて「いかにも〜という人」を表す使い方があると言われます。フィービーは「And he plays rugby?」と聞き返したあと、「Oh, I see. You did that.」と、ロスの言い回しに気づいたことを口にします。ロスはそのまま理由を続けます。
Ross: Anyway, she thought the very idea of me playing rugby with him was hilarious. So I’m gonna show her how tough I really am.
(とにかく、俺があいつとラグビーをするって考えただけで、彼女は大笑いものだと思ったんだ。だから、俺が本当はどれだけタフか見せてやる。)
Rachel: I’m sorry, I’m sorry. You’re right. You are a tough guy. You’re the toughest paleontologist I know.
(ごめん、ごめん。そうよね。あなたはタフな男よ。私が知ってる中で一番タフな古生物学者。)
Friends Season4 Episode15(The One with All the Rugby)
the very idea of ~ は「〜という考えそのもの」で、very が「〜と考えただけで」という強さを加えています。show someone how ~ I am は「自分がどれほど〜かを見せる」で、見返したいという理由をそのまま言葉にした形です。
レイチェルは謝ったうえで、You are a tough guy. と言い直します。ところが続く「一番タフな古生物学者」は、比べる相手を古生物学者に絞っている点で、ほめ言葉というよりからかいに聞こえます。
「can take care of himself」心配はいらないと請け合う
ジョーイはこのやりとりを受けて、ロスをかばうように話をまとめます。
Joey: All right, come on. Look, Ross can take care of himself. It’s not like he’s Chandler.
(まあまあ。ほら、ロスは自分のことくらい自分で何とかできるって。チャンドラーじゃあるまいし。)
Chandler: Thanks.
(どうも。)
Friends Season4 Episode15(The One with All the Rugby)
take care of oneself は「自分の面倒を自分で見る」で、「人に心配してもらわなくても大丈夫」と請け合うときに使われます。It’s not like ~. は「〜というわけじゃあるまいし」と、比べる相手を出して打ち消す形です。ここではその比べる相手に、寝室にいたチャンドラーが引き合いに出されています。
チャンドラーの Thanks. は、文字どおりのお礼ではありません。自分が「頼りない例」として使われたことへの、皮肉まじりの返事です。ジョーイの冒頭の All right, come on. も、「まあまあ」とその場の流れを切り替える前置きです。英語の Thanks は、このように不満を軽く返すときにも使われることがあります。
誘われてすぐに笑われ、理由を聞かれ、からかわれ、かばわれる。同じ「挑戦する」という話題でも、立場によって英語の選び方が変わっていく流れが分かります。
まとめ|笑われても言い返す、挑戦の理由を伝える
What’s so funny about that? で笑われたことに言い返し、You should’ve seen ~ や show someone how tough I am で挑戦の理由を伝える流れを見てきました。can take care of himself は、かばう側の一言として使えます。
ロスの意地と周りの反応を追うと、一つの挑戦をめぐる英語の幅が見えてきます。
このエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、別の場面の英語を紹介しています。


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