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『フレンズ』シーズン5第2話では、ロンドンへ行ったのは間違いだったと言うレイチェルが、これからは自分の代わりに決めてほしいと友達に頼みます。フィービーは断り、モニカが引き受けて、その後は「決める係」の言葉どおりに話が進みます。
人に判断を任せる、任された役を断る、引き受ける。どれも身近な会話で出番のある場面です。頼み方と返し方、任された側とのやりとりを順に見ていきます。
「I’m not comfortable having that kind of power」頼まれた役を断る言い方と引き受ける言い方
モニカとレイチェルの部屋で、旅先から戻ったレイチェルは、自分はひどい決断ばかりしていると話します。そのうえで、フィービーにこう頼みます。
Rachel: Phoebe, you were right. I should never have gone to London and from now on you make all my decisions for me.
(フィービー、あなたの言うとおりだった。ロンドンになんて行くんじゃなかった。これからは私のことは全部あなたが決めて。)
Phoebe: Oh, no, I did that for someone once. I’m not comfortable having that kind of power and control over someone’s life.
(ううん、それは前に一度、人のためにやったことがあるの。誰かの人生をそこまで左右できる力を持つのは、落ち着かないのよ。)
Monica: I’ll do it.
(私がやる。)
Rachel: So, Monica, you are now in charge of my love life.
(じゃあモニカ、これであなたが私の恋愛の担当ね。)
Friends Season5 Episode2(The One with All the Kissing)
レイチェルの頼み方は「〜してくれない?」と尋ねる形ではありません。from now on(これからは)を前に置き、you make all my decisions for me と、相手がすることをそのまま言い切ります。make a decision は「決める」の基本の言い方で、for me が付くと「私の代わりに」の意味になります。
断るフィービーは、まず I did that for someone once. と、前に経験したことを理由に挙げます。続く I’m not comfortable ~ing は「〜するのは気が進まない、落ち着かない」と、相手を責めずに自分の感じ方として断る形です。power and control over ~ は「〜を左右する力」で、頼まれた役の重さを言葉にしています。
一方、モニカは I’ll do it. の3語で引き受けます。will はその場で決めた意思を表すため、「じゃあ私が」と手を挙げる返事として働きます。最後のレイチェルの be in charge of ~ は「〜の担当である、〜を任されている」という意味で、ここでは任せる範囲を恋愛に絞っています。
「You’re the boss.」任された相手の指示に従うときの返事
場面はカフェのセントラルパークに移ります。ロンドン旅行の写真を見ている中で、モニカは店内の男性を指さし、前にレイチェルがカウンターで言葉を交わした相手だと言います。
Monica: That guy over there?
(あそこの彼は?)
Monica: That is the guy you flirted with at the counter that time.
(前にカウンターであなたがいい雰囲気で話してた人よ。)
Rachel: Oh, I don’t know, I don’t know.
(うーん、どうかな、どうかな。)
Monica: You’re going to talk to him. We made a deal. I make your decisions and I say you’re going to talk to him.
(彼と話すのよ。約束したでしょ。決めるのは私で、私は話しなさいって言ってるの。)
Rachel: All right. You’re the boss. I guess I got to do what you tell me.
(わかった。あなたがボスだもんね。言われたとおりにするしかないか。)
Friends Season5 Episode2(The One with All the Kissing)
That guy over there? は、離れた場所にいる人を指して「あそこの彼は?」と話題にする言い方です。迷うレイチェルに対し、モニカは We made a deal.(約束したでしょ)と、前の取り決めを持ち出します。I say ~ は「私は〜と言っている」の意味ですが、決める立場の人が使うと「私の判断では〜」という指示として響きます。
レイチェルの You’re the boss. は、直訳すると「あなたがボスだ」です。実際の上司に限らず、相手の決定に従うと伝える軽い返事として使われることがあります。I guess I got to do what you tell me. の got to は have got to のくだけた形で「〜しなきゃ」の意味です。I guess が前に付くことで、「〜するしかないか」と言い切りをやわらげています。
「Didn’t I tell you?」結果を聞くときと「ほらね」と返すとき
男性のところから戻ってきたレイチェルに、モニカが声をかけます。そのころにはフィービーも店に来ています。
Monica: What happened?
(どうだった?)
Rachel: Well, you know, a little of this a little of that.
(まあ、ちょっとあれこれね。)
Rachel: I got myself a date tomorrow night.
(明日の夜、デートの約束を取りつけちゃった。)
Monica: See? Didn’t I tell you?
(ほらね?言ったでしょ?)
Friends Season5 Episode2(The One with All the Kissing)
What happened? は「何が起きたの?」が直訳ですが、相手が何かをしてきた直後に聞くと「どうだった?」と結果を尋ねる一言として使えます。答えるレイチェルの a little of this a little of that は「あれこれね」と中身をぼかす言い方で、中身をはっきり言わずに答える形です。
I got myself a date の get oneself ~ は「(自分の力で)〜を手に入れる」という形です。単に I have a date と言うよりも、自分でつかみ取ったという響きが加わります。
モニカの See? Didn’t I tell you? は、否定の疑問文で「言ったでしょ?」と自分の判断が正しかったことを示す返しです。See? だけでも「ほらね」の意味になり、2つを重ねると念押しの度合いが強まります。任された側の最初の指示は、デートの約束という結果につながりました。
まとめ|判断を任せる・断る・従うときの英語
from now on you make all my decisions for me で判断を任せ、I’m not comfortable ~ でやわらかく断り、I’ll do it. で引き受ける流れを見てきました。You’re the boss. や Didn’t I tell you? も、任せた側と任された側の会話で出番のある言い方です。
頼む側と頼まれる側の両方の返事に注目すると、この回の会話がより身近に聞こえてきます。
このエピソードのほかの場面の英語は、同じ話のほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。


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