海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン5第3話では、仲間に内緒の関係を続けているモニカとチャンドラーが、看護師とのデートの話をきっかけに意地を張り合います。平気だと言い切った一言が売り言葉になり、相手がそれを逆手に取る流れです。
強がりの言い方、言葉の応酬、そして折れて仲直りを確かめる英語を、二つの場面から見ていきます。デートに行くかどうかの話が、二人の関係の話に変わっていく流れにも注目します。
「Fine. Maybe I will, too.」強がりが売り言葉に変わる
病院の待合室で、チャンドラーがモニカを探し当てます。モニカが「話しておきたいことがある」と切り出しかけたところで、チャンドラーが先に話し始めます。レイチェルが取りつけた、看護師とのデートの件です。
Chandler: Oh, is this about you… you dating the nurse?
(ああ、もしかして……看護師とデートする件?)
Chandler: Yeah. Joey already told me, and I am so, so fine.
(ああ。ジョーイから聞いたよ。俺は全然、全然平気だから。)
Chandler: I mean, you and I– we’re just, you know, we’re nothing. We’re just… eh, goofing around.
(つまりさ、俺たちって、ほら、何でもないだろ。ただ……ふざけ合ってるだけでさ。)
Monica: Um, actually I was about to tell you that I was-I was going to get out of it
(えっと、実はね、それは断るつもりだって言おうとしてたの。)
Monica: But, hey, if we’re just goofing around then, uh, maybe I will go out with him.
(でも、ほら、ただふざけ合ってるだけなら、えっと、彼と出かけてもいいかもね。)
Chandler: Fine. Maybe I will, too.
(いいよ。じゃあ俺もそうするかもな。)
Friends Season5 Episode3(The One Hundredth)
チャンドラーの I am so, so fine. は、so を重ねて「全然平気」と言い切る形です。続く we’re nothing は「俺たちは何でもない」、goof around は「ふざける、遊び半分で過ごす」という意味で、二人の関係を軽く言い表しています。間に挟まる I mean は「つまり」と言い直すときのつなぎ、you know は言葉を探しながら話をつなぐ合いの手で、平気だと言い切った直後の言葉は、言い直しや合いの手を挟みながら続いていきます。
モニカは I was about to tell you that ~(〜と言おうとしていたところだった)で、断るつもりだったことを先に伝えます。get out of ~ は「〜から抜ける、〜をやめる」という意味で、ここではデートの約束から抜けることを指しています。
そのうえでモニカは、チャンドラーが口にした goofing around をそのまま使い、if ~ then maybe I will と返します。相手の言葉を条件に組み込んで「それならそうする」と言い返す形で、ここが売り言葉にあたります。
チャンドラーの Fine. Maybe I will, too. は、Fine. で受けて立ち、too で「俺も」と張り合う買い言葉です。どちらも本気で出かけたいとは言っておらず、相手の言い分に乗る形で意地を張っています。Fine. は「いいよ」「分かった」という返事ですが、場面や言い方によっては、納得していないまま受け入れる響きになることもあるとされます。
「Know when to stop.」折れて仲直りを確かめる
その後、場面は病院の廊下に移ります。モニカがデートの相手の看護師ダンと話し、ダンが「明日電話する」と言って去ったところへ、チャンドラーがやって来ます。
Chandler: So are you really going to go out with that nurse man?
(で、本当にあの看護師の男と出かけるつもり?)
Monica: Well, you and I are just “goofing around” and I thought, “why not just goof around with him?”
(だって、私たち「ふざけ合ってる」だけでしょ。だったら、彼ともふざけ合えばいいかなって。)
Chandler: You know, I don’t know if you’ve ever looked up the term “goofing around” in the dictionary.
(あのさ、「ふざけ合う」って言葉を辞書で引いたことがあるかどうか知らないけど。)
Friends Season5 Episode3(The One Hundredth)
Are you really going to ~? は「本当に〜するつもり?」と、相手の予定を確かめる聞き方です。that nurse man は「あの看護師の男」という呼び方で、チャンドラーはここでダンの名前を使っていません。モニカは待合室でのチャンドラーの言葉をもう一度持ち出し、why not ~?(〜してもいいじゃない)で返します。look up ~ in the dictionary は「〜を辞書で引く」という言い方で、チャンドラーは辞書を持ち出して言い直そうとし、そのあとで自分からこう言います。
Chandler: I am so bad at this.
(俺、ほんとにこういうの下手だな。)
Monica: I think you’re better than you think you are.
(自分で思ってるより、うまいと思うけど。)
Chandler: Really?
(ほんと?)
Chandler: Okay. So if…
(よし。じゃあ……)
Monica: Know when to stop.
(引き際を知って。)
Chandler: I sensed that I should stop.
(止めたほうがいいって感じたよ。)
Chandler: So, we’re okay?
(じゃあ、俺たち大丈夫?)
Monica: Yeah. All right, I’m going to go tell Dan that it’s not going to happen.
(うん。じゃ、ダンに、この話はなしって言ってくる。)
Friends Season5 Episode3(The One Hundredth)
I am so bad at this. は「こういうのが本当に下手だ」と、自分の不器用さを認める言い方です。モニカの better than you think you are は「自分で思っているより上手」という比較の形で、チャンドラーの自己評価をやわらかく打ち消しています。
さらに話を続けようとしたチャンドラーを止めるのが、Know when to stop. です。know when to ~ は「〜すべき時をわきまえる」という形で、stop と組み合わせると「やめどき」の意味になります。モニカは命令文でそれを伝え、チャンドラーは I sensed that I should stop. と応じます。
So, we’re okay? は、語順は平叙文のまま語尾を上げて「俺たち、大丈夫だよね?」と確かめる聞き方です。モニカは Yeah. と答え、it’s not going to happen で、ダンとの約束をなしにすると伝えます。go tell ~ は「〜に言いに行く」という意味で、go と tell の間の and が省かれた口語の形です。
まとめ|意地の張り合いから仲直りまでの英語
I am so, so fine. の強がりから、if ~ then maybe I will と Maybe I will, too. の応酬、そして I am so bad at this.、Know when to stop.、So, we’re okay? で折れて確かめ合う流れを見てきました。
言い返す側と折れる側の英語を並べて観ると、二人のやりとりの温度の変化がよく分かります。
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