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何気ない行動や一言を、相手が特別な意味に受け取ってしまいそうで、先に「深い意味はないよ」と伝えておきたい。そんな場面に出会ったことはありませんか。
そんな場面で使える「take this to mean」を、『フレンズ』シーズン6第22話の後半、式場から連絡があったことを聞いたチャンドラーに、モニカが弁解するシーンから、一緒に見ていきましょう。
「take this to mean」の意味とニュアンス
take this to mean
意味:これを〜の意味に受け取る、これを〜と解釈する
take this to mean は、目の前の出来事や言葉を、「〜という意味だ」と受け取ることを表す言い方です。take は「受け取る」「解釈する」、mean は「意味する」で、take A to mean B の形で、「A を B の意味に受け取る」という意味になります。A には this や it、my silence のような出来事や言葉が入り、B には受け取る中身が続きます。
作中では、don’t take this to mean anything と、否定の命令の形で使われています。anything は、否定文では「何も」に近い意味になり、「これに何か意味があると受け取らないで」、言い換えれば「これには何の意味もない」という意味になります。相手が深読みして意味づけをしてしまう前に、先に釘を刺す言い方です。
疑問の形にした Should I take this to mean …? なら、「これは〜という意味に受け取っていいのか」と、相手の意図を確かめる使い方になります。同じ型が、受け取り方を頼む側にも、受け取る中身を確かめる側にも使えるのが、この表現の応用の幅です。
【ここがポイント!】
- 核は、出来事や言葉に、どんな意味を読み取るかという「受け取り方」
- take A to mean B の型。A に出来事や言葉、B に受け取る中身が入る
- don’t take this to mean anything で、深読みを先回りして止める言い方になる
『フレンズ』S06E22のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
モニカとチャンドラーの二人が向き合う場面です。式場からの連絡を聞いたチャンドラーの様子に、モニカは「取り乱している」と感じていて、名前を書いたのは遊びだった、プレッシャーをかけるつもりはなかった、と説明します。チャンドラーは皮肉をまじえて、結婚式の話を自分より先に知っていた顔ぶれを並べていきます。モニカは、間違いだったと言い、今回の一言で、これに意味はないと伝えます。
Monica: Chandler, please don’t think I was trying to pressure you. Phoebe and Rachel just thought that…
(チャンドラー、あなたにプレッシャーをかけようとしたなんて思わないで。フィービーとレイチェルはただ、こう思って……)Chandler: Phoebe and Rachel… So the people that knew about our wedding before me were you, Phoebe and Rachel Hildy, and apparently some band called the Starlight Magic Seven who are available, by the way.
(フィービーとレイチェル……。つまり、俺たちの結婚式のことを俺より先に知ってたのは、君と、フィービーとレイチェルにヒルディ、それにどうやらスターライト・マジック・セブンとかいうバンドだ。ちなみに、そのバンドは空いてるらしいよ。)Monica: It was a mistake. Please don’t take this to mean anything because it doesn’t.
(間違いだったの。お願いだから、これに何か意味があるなんて受け取らないで。だって、何の意味もないんだから。)Chandler: Okay.
(わかった。)Monica: Really?
(本当に?)Friends Season6 Episode22(The One Where Paul’s the Man)
シーン解説と心理考察
モニカの Phoebe and Rachel just thought that… は、文の途中で途切れています。続くチャンドラーの発言は、その名前を繰り返すところから始まります。モニカは、自分の考えではなく、フィービーとレイチェルが勧めたという事情を説明しようとしています。
チャンドラーの So the people that knew about our wedding before me were you, Phoebe and Rachel, … は、皮肉まじりの列挙です。Phoebe and Rachel Hildy と続く部分は、フィービーとレイチェル、それにヒルディ(ミュージアムから連絡してきた人)と数え上げている並びです。最後の who are available, by the way は、ちなみに空いているらしい、と付け足す言い方です。名前を一つずつ数え上げたうえで、バンドの予定にまで触れていく言い方に、皮肉まじりの調子が出ています。
モニカの It was a mistake. Please don’t take this to mean anything because it doesn’t. では、this は、名前を書いたことを指します。直前に I just put our names down for fun と話していた出来事です。it も同じものを指し、because it doesn’t は、because it doesn’t mean anything から mean anything を省いた形です。理由を短く添えて、意味づけを先に打ち消しています。
anything は、チャンドラーが読み取りかねないあらゆる意味を、まとめて打ち消す語です。直前に自分で口にした pressure you、つまり「圧力をかけるつもりだった」という受け取り方も、その中に含まれます。チャンドラーの Okay. は、モニカの頼みを受け入れる形をとった短い返事です。それでもモニカは Really? とひと言足して、その返事が本当に受け入れなのかを確かめます。Really? は、相手の受け取り方が整ったかを見届ける一言です。take this to mean は、こうして相手の受け取り方を、先回りして整える言い方として使われています。
『フレンズ』流・覚え方のコツ
take は「受け取る」、mean は「意味する」。目の前の出来事という荷物を、どんな意味の箱に入れて受け取るのか、という場面を思い浮かべてみましょう。don’t take this to mean anything は、「この荷物を、意味の箱には入れないで」と頼む言い方です。
モニカの場面では、名前を書いたという出来事を、チャンドラーが「圧力をかけられた」という箱に入れないよう、先に断っています。語順も手がかりになります。take A(受け取る) to mean B(意味すると) と、A から B へ、受け取る順に単語が並んでいます。語順どおりに読めば、型が崩れません。
例文で覚える「take this to mean」
出来事や言葉の受け取り方を示す take this to mean を、3つの例文で確認していきましょう。
Please don’t take my silence to mean I agree.
(黙っているからといって、賛成だと受け取らないでください。)
会議で、自分の意思を伝える場面です。mean のあとに I agree という文が続く形で、受け取る中身を文で示しています。
Should I take this to mean you’ve changed your mind?
(これは、考えが変わったという意味に受け取っていいのかな?)
相手の返事を確かめる場面です。疑問形にすると、相手の意図を確認する言い方になります。
A: Does the email mean the project is canceled?
B: Don’t take it to mean that yet. They just need more time.
(A:そのメール、プロジェクトが中止ってこと?)
(B:まだそう受け取らないで。もう少し時間が必要なだけだから。)
メールの解釈をめぐる会話です。it は the email を、that はプロジェクトが中止になったという内容を指しています。
あわせて覚えたい関連表現
read too much into ~
〜を深読みしすぎる
read too much into は、必要以上に意味を読み込む行為そのものを言います。take this to mean は、どんな意味に受け取るかを示す型です。
take ~ the wrong way
〜を悪くとる、誤解する
take ~ the wrong way は受け取り方の向き(悪くとる)に注目します。take this to mean は、受け取る中身(何の意味か)を後ろに示す言い方です。
mean something
意味がある、重要である
mean something は、意味があると言い切る形です。don’t take this to mean anything は、その意味づけを相手に控えるよう頼む形です。
Note|「take + 目的語 + to 〜」と「take + 目的語 + as 〜」の骨組み
今回の take this to mean は、take + 目的語 + to + 動詞の型でできています。mean 以外の動詞も入る、応用のきく型です。
take + 目的語 + to be … は、「目的語を〜だと受け取る」という意味です。I took her to be a teacher. なら、「彼女は教師だと受け取った」です。to のあとに mean が入ると、「目的語を〜の意味に受け取る」になり、take this to mean anything なら「これを何かの意味に受け取る」です。どちらも、「目的語を、こう受け取る」という同じ骨組みです。
もうひとつ、take + 目的語 + as ~ の型もあります。Take it as a compliment. なら、「それを褒め言葉として受け取って」という意味です。as のあとには名詞が続き、to のあとには動詞が続きます。何を、どんな内容として受け取るのか、後ろの形で使い分けます。
今回のシーンでは、to mean のあとに anything が続き、「これに何か意味があると受け取らないで」でした。骨組みを押さえていれば、to mean の代わりに to be を入れたり、as を使ったりして、言い換えにも応用できます。
受け取る中身は、to と as のあとに入ります。
まとめ|相手の受け取り方を、先回りして整える一言
take this to mean は、出来事や言葉を、どんな意味に受け取るかを表す言い方です。take A to mean B の型で、A に出来事や言葉、B に受け取る中身が入ります。
作中では、名前を書いたことを弁解するモニカが、don’t take this to mean anything と、意味づけを先回りして打ち消していました。anything が、読み取りかねないあらゆる意味をまとめて否定しています。Really? まで含めて読むと、意味づけを止めるだけでなく、相手の受け取りを確かめるところまでが一続きの動きです。
深読みされそうな場面で、先に受け取り方を整えたいときは、この型が役に立ちます。誤解を防ぎたい場面が来たら、表現の引き出しに加えてみてください。


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