「have someone fired」の意味と使い方|『Friends』S06E22で学ぶ英会話

「have someone fired」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分では手を下さず、権限のある誰かに働きかけて結果を起こす。そんな状況を英語で言おうとして、言葉に詰まった経験はありませんか。

そんな場面で使える「have someone fired」を、『フレンズ』シーズン6第22話の前半、エリザベスの父ポールが、娘と交際しているロスに強い言葉で告げるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「have someone fired」の意味とニュアンス

have someone fired
意味:(人)をクビにさせる、解雇に至らせる

have someone fired は、誰かが解雇された状態にすることを表す言い方です。fire は「解雇する」という動詞で、have + 人 + 過去分詞の型に入ると、「(人)が解雇された状態にする」という意味になります。fire someone が解雇する行為そのものを言うのに対し、have someone fired は、解雇する権限のある人や組織に働きかけて、解雇という結果を起こさせる言い方です。

原形は have someone fired で、someone の位置には実際の相手が入ります。作中では、ポールがロスに向かって話しているため、someone が you に置き換わった have you fired の形で使われています。have + 人 + 過去分詞の型は、髪を切ってもらう have my hair cut と同じ仕組みで、頼んだり働きかけたりして、そうなる状態を作るというイメージです。

「クビにしてやる」という強い響きを持つため、脅しや警告のせりふ、あるいは誰かが手続きを進めて解雇に至った出来事を語る文で使われます。冗談まじりの軽い会話よりも、職場の立場や権限が絡む話題に合う表現だと捉えておくと、場面のイメージがつかみやすくなります。

【ここがポイント!】

  • 核は、自分で解雇するのではなく、働きかけて解雇に至らせる「手配」のニュアンス
  • have + 人 + 過去分詞の型で、人が「〜される」状態を作る言い方
  • 相手に向ければ have you fired、第三者なら have him fired と、someone の位置に人が入る

『フレンズ』S06E22のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ポールは、いったんは受け入れると言ったロスとエリザベスの交際について、考えが変わったと告げたところです。娘にはすでに伝えたと言い、ロスにも交際をやめるよう求めます。ロスが「二人とも大人なのだから、あなたにできることはない」と反論すると、ポールは、ロスの勤め先である大学に知らせるという手段を口にします。なおポールは、レイチェルの交際相手でもあります。

Ross: All right, look, I-I realize it upsets you…
(いいか、その、それが気に障るのはわかってるんだ……)

Paul: Yes, it does.
(ああ、その通りだ。)

Ross: But… Elizabeth and I are both adults and so I don’t think there’s really anything you can do about it.
(でも……エリザベスも俺も大人なんだし、そのことであなたにできることは、実際のところ何もないと思うんだ。)

Paul: I’ll call the university and tell them about your relationship and have you fired.
(大学に電話して、君たちの関係を知らせて、君をクビにさせてやる。)

Friends Season6 Episode22(The One Where Paul’s the Man)

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シーン解説と心理考察

ロスは、ポールが交際に腹を立てていることはわかっていると切り出します。ポールは Yes, it does. と短く認め、ロスはそれでも「二人とも大人だ」と続けます。it upsets you の it も、anything you can do about it の it も、ロスとエリザベスの交際を指しています。ロスの言い分は、ポールが腹を立てても、それを止める手立てはないというものです。

その言葉を受けたポールの返答が、大学に電話して二人の関係を知らせ、have you fired と続く流れです。ポールはロスに直接なにかをするとは言わず、大学に連絡するという手順を先に示してから、have you fired と結びます。解雇するのは大学の側であり、ポールはその結果を起こさせる側にいます。have someone fired の「働きかけて解雇に至らせる」という意味が、そのまま脅しの筋道になっています。

直前まで、ポールは「エリザベスがロスを気に入っているから受け入れることにした」と話していました。そこから一転して、大学に知らせるという具体的な手段を口にします。作中では、この交際は大学の職に関わる問題として扱われていて、ポールの言葉はその点を突くものです。ロスは、自分の立場を左右する手段を持ち出されたことになります。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

have を、「持っている」ではなく、「手配して、その状態にしてもらう」と読み替えてみましょう。髪を切ってもらう have my hair cut と同じ型で、自分の手ではなく、別の誰かの手を通して結果を起こす道筋です。そこに fired が付くと、「解雇された状態」を、誰かの手を通して作ることになります。

ポールの場面では、「大学に電話して」「二人の関係を知らせて」と手順を並べたあとに、have you fired と結んでいます。言葉の順序が、そのまま「働きかけて、結果を起こさせる」道筋になっているところが、この表現を覚える手がかりです。誰かの手を経由して、最後に「クビ」という結果に着地する。そんな流れを思い浮かべると、have + 人 + 過去分詞の型もすっと頭に残ります。

例文で覚える「have someone fired」

誰かに働きかけて結果を起こす場面で使われる have someone fired を、3つの例文で確認していきましょう。

If you keep ignoring the safety rules, your manager could have you fired.
(安全規則を無視し続けたら、上司にクビにされかねないよ。)
職場で、ルールを守らない同僚に警告する場面です。could を添えると、断定しすぎずに「そうなりうる」という警告になります。

I’m not going to have anyone fired over one mistake.
(たった一度のミスで誰かをクビにさせるつもりはないよ。)
上司が部下をかばう場面です。否定文で anyone を使うと、「誰一人としてそうしない」という意思がはっきり伝わります。

A: Are you really going to report him?
B: If he does it again, I’ll have him fired.
(A:本当に彼のことを報告するの?)
(B:次にやったら、クビにさせるよ。)
職場の問題行動について話す会話です。相手が第三者なので、you ではなく him が入り、have him fired の形になります。

あわせて覚えたい関連表現

fire someone
(人)を解雇する
have someone fired が働きかけて解雇に至らせる言い方であるのに対し、fire someone は解雇するという行為そのものを指します。

let someone go
(人)を解雇する、辞めてもらう
let someone go は解雇をやわらかく言い換えた表現です。have someone fired は「クビ」にあたる語をそのまま使い、働きかけの手順まで含んだ響きになります。

get someone fired
(人)がクビになるようにする
どちらも「クビにさせる」を表しますが、have は手配して起こさせる響き、get は「そうなるように持っていく」響きがあります。

Note|「してもらう」「される」を have で言い分ける

今回の have you fired は、have + 目的語 + 過去分詞という型です。この型は、日本語に訳すと「してもらう」「される」「させる」と、文脈によって表情が変わります。

型の中身は、目的語のほうが「〜される」関係にあることです。have my hair cut は、髪が切られる状態にすることで、「髪を切ってもらう」と訳せます。have my bag stolen は、かばんが盗まれる状態になることで、「かばんを盗まれる」と訳せます。have someone fired は、誰かが解雇される状態にすることで、「誰かをクビにさせる」と訳せます。形はどれも同じですが、頼んでそうなる場合は「してもらう」、望まないことが起きる場合は「される」、働きかけて起こさせる場合は「させる」と、日本語では訳し分けます。

この型と紛らわしいのが、have + 目的語 + 動詞の原形の型です。I’ll have him call you. なら、「彼に電話させる」「彼から電話してもらう」で、目的語の him が動作をする側にいます。一方、過去分詞が付く型では、目的語が動作を受ける側にいます。動詞の形が原形か過去分詞かで、目的語の立ち位置が入れ替わります。

ポールの have you fired では、you が解雇を受ける側です。ロスが動作をする側に回ることはなく、解雇という結果を受けるのは、ロス自身になります。

原形か過去分詞かを見れば、人の立ち位置がわかります。

まとめ|働きかけて結果を起こす、have + 人 + 過去分詞

have someone fired は、解雇する権限のある人や組織に働きかけて、誰かを解雇に至らせる言い方です。fire someone が行為そのものを指すのに対し、こちらは手配して結果を起こさせるところに焦点があります。

作中では、ポールがロスに向けて、大学に電話して関係を知らせるという手順を並べたうえで、have you fired と結んでいました。手順を先に示すことで、脅しの筋道が具体的になっています。

have + 人 + 過去分詞の型は、髪を切ってもらう場面から職場の話題まで、広く応用がききます。目的語が「〜される」側にいるかどうかを確かめながら、日常の表現にも取り入れてみてください。

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