海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン4第24話には、見かけた男性の特徴を、たずねる側と答える側が短い言葉でやり取りしていく場面があります。顔、服装、シャツの柄へと、確かめる対象が順に絞られていく流れが、短い会話の中に収まっています。
人の特徴を断片でつないで伝える言い方、名詞だけで並べる言い方、柄の有無を絞って尋ねる言い方を、場面の流れに沿って順に見ていきます。
「Got a scar on his face right here,」顔の特徴を断片でつなぐ
見たことを話すよう促されたあと、見かけた男性の顔の特徴が、短い言葉で次々に挙がっていきます。
— Come right by me. Got a scar on his face right here,
(すぐそばを通った。顔のここに傷があって、)
— Little chin beard…
(小さなあごひげで……)
The Mentalist Season4 Episode24 (The Crimson Hat)
Come right by me. は、by が「〜のそばを」、right がその意味を強めて「すぐそばを」を表します。主語を置かず、動作だけを短く言い切る形になっています。Come は口語で過去の意味(came)として使われることがあり、ここでは「通っていった」と過去の出来事を語っています。
Got a scar on his face right here, は、He’s got ~(〜を持っている)から主語と助動詞を落とした形と読めます。口語では、このように Got ~ で始めて特徴を一つ挙げる話し方が見られます。a scar on his face の on his face は「顔の上に」と傷のある位置を示し、right here は「まさにここ」と場所を指す語です。自分の顔を指しながら使われることの多い言い方です。
Little chin beard… は、little(小さな)、chin(あご)、beard(ひげ)を重ねた名詞だけの断片です。動詞がなくても、特徴を一つずつ足していけば、人物の輪郭が相手に伝わります。日本語の「小さなあごひげ」と同じく、大きさを表す語、体の部位、ひげの順に重ねていく語順で、英語でも修飾する語が先に来て、名詞が最後に置かれます。
「Black T-shirt, jeans… White shoes.」服装を名詞だけで並べる
同じ会話のなかで、続けて服装の特徴が挙がります。
— Black T-shirt, jeans… White shoes.
(黒いTシャツ、ジーンズ……白い靴。)
The Mentalist Season4 Episode24 (The Crimson Hat)
Black と white は色を表す形容詞で、T-shirt と shoes の前に置かれて「黒いTシャツ」「白い靴」になります。冠詞の a も動詞もなく、名詞句だけを区切りながら並べているため、上半身、下半身、足元の順に、見たものをそのまま差し出す話し方になっています。
jeans と shoes は、どちらも複数形で使う語です。ズボンの類いや靴のように、二つの部分や左右一組でできている物は、一着や一足を指すときも複数形で表されるのが一般的です。T-shirt は、大文字の T と shirt をハイフンでつなぐ綴りです。
Black T-shirt, jeans… White shoes. は、コンマと「…」で三つの項目に区切られ、一つの文にまとまっています。色と物の名前を重ねるだけで、見た目の情報が一つずつ積み上がっていきます。形容詞が名詞の前に来る語順は、日本語の「黒いTシャツ」と同じです。
「Anything on the T-shirt? Logo? Numbers?」絞り込んで尋ね、短く答える
服装を聞いたあと、今度はシャツそのものに注目が移ります。
— Anything on the T-shirt? Logo? Numbers?
(Tシャツに何かある? ロゴとか、数字とか?)
— Don’t think so.
(そうは思わない。)
The Mentalist Season4 Episode24 (The Crimson Hat)
Anything on the T-shirt? は、Is there anything on ~? の Is there を落とした短い質問と読めます。on は「表面にくっついて」の意味で、シャツの表面に何かあるかを確かめる聞き方です。疑問文で anything が使われているのは、「何かあるか」と有無を尋ねる形だからで、答えが分からない段階で尋ねるときには、このような形が選ばれることが多くなります。
続く Logo? と Numbers? は、名詞一語だけの追加質問です。何かあるかと広く尋ねたあとで、具体的な候補を一つずつ挙げて答えを絞り込んでいます。Numbers と複数形になっているため、一つの数字に限らず、数字が並んでいる場合も含めて尋ねる形です。ロゴと数字という、シャツに入っていそうな要素を順に挙げることで、答えを絞りやすい形になっています。
返事の Don’t think so. は、I don’t think so. の I を省いた形です。No. と言い切るのではなく、「そうは思わない」と控えめに答える言い方で、はっきり見えていなかった場合にも使いやすい返し方です。
まとめ|断片でつなぐ描写と、絞り込む質問
Got a scar on his face right here, のように主語を省いて特徴を挙げ、Black T-shirt, jeans… White shoes. と名詞だけを並べ、Anything on the T-shirt? で絞り込む流れを見てきました。断片でつなぐ話し方と、一語ずつ足す質問が組になっています。
見かけた人の様子を短い言葉で伝える場面に注目して観ると、描写の英語がぐっと身近になります。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面ごとの英語が見えてきます。


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