「up in arms」の意味と使い方|『メンタリスト』S05E10で学ぶ英会話

「up in arms」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分の考えた小さな作り話が、思いがけず相手を本気で怒らせてしまい、電話越しに苦情の声を聞かされて焦った経験はありませんか。

そんな怒り心頭、猛反発している状態を表す「up in arms」を、『メンタリスト』シーズン5第10話、ジェーンがでっち上げた架空の人物の噂に、企業側が本気で反応してしまうシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「up in arms」の意味とニュアンス

up in arms
意味:激怒している、猛反発している、抗議の声を上げている

このフレーズは、個人の一時的な苛立ちというより、集団や組織が何かに対して一斉に強く抗議している状態を表すときによく使われます。be up in arms about / over ~の形で、何に対して怒っているのかを続けます。

arms(武器)という単語が示すとおり、もともとは武器を取って戦闘態勢に入るという物々しいイメージに由来する表現です。実際に武器を持つわけではなくても、それくらいの勢いで怒りや抗議が沸き起こっている様子を、比喩として今も色濃く残しています。

ニュースの見出しから日常会話まで幅広く登場し、住民が新しい条例に反発している、従業員が待遇に怒っているなど、集団としての強い不満を伝える場面で重宝する表現です。

【ここがポイント!】

  • armsが示す「武器を取る」イメージそのままの激しい怒り
  • 個人よりも集団・組織の強い反発を表すことが多い一言
  • be up in arms about/overの形で怒りの対象を続けるのが基本

『メンタリスト』S05E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ジェーンは、殺害された青年が開発していた新種のマリファナの種を狙う架空の買い手「オリヴィエ・ガンズ」をでっち上げ、真犯人をおびき出す罠を仕掛けます。その噂が思わぬ形でたばこ会社側にまで伝わり、電話越しに苦情を受けたリズボンが、呆れ気味にジェーンへ報告する場面です。

リズボン: I don’t know what game you’re playing, but I think you’re getting carried away with this Olivier Gans thing.
(何を企んでいるのか知らないけど、このオリヴィエ・ガンズの件、あなた調子に乗りすぎだと思うわ。)

ジェーン: How so?
(どうして?)

リズボン: I just got a call from the vice president of something or other of JG Allen Enterprises. They’re up in arms about Gans.
(今、JGアレン社の副社長だかから電話があったの。ガンズの件で向こうは猛反発してるわよ。)

ジェーン: Really?
(本当に?)

リズボン: They think he’s trying to steal Turbo Wolf.
(ターボ・ウルフを盗もうとしていると思ってるみたい。)

ジェーン: Well, he hasn’t yet, but he might soon. We should meet at his hotel.
(まだ盗んでいないけど、そのうちやるかもしれないな。彼のホテルで会おう。)

The Mentalist Season5 Episode10 (Panama Red)

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シーン解説と心理考察

リズボンの第一声には、ジェーンの突飛な作戦に振り回されることへの疲れと呆れが、いつものように込められています。それでも彼女は淡々と、受けた電話の内容を報告する冷静さを崩しません。

一方のジェーンは、企業側が本気で反応したという知らせを聞いても動揺するどころか、Really?と軽く受け止めるだけです。むしろまだ盗んでいないが、そのうち盗むかもしれないと、架空の人物の行動まで先回りして予測する余裕さえ見せています。作り話が実際に相手を本気にさせたことは、ジェーンにとって罠が機能し始めた証拠でしかありません。

up in armsという強い言葉で語られる企業側の猛反発と、それを涼しい顔で受け止めるジェーンの温度差が、二人のやり取りの面白さを支えています。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

大勢の人が一斉に武器を手に取り、抗議の声を上げながら立ち上がる光景を思い浮かべてみてください。up in armsのarmsは、まさにその取り上げた武器を指しています。

このシーンでは、たばこ会社の重役たちがまさにそんな勢いでリズボンに電話をかけてきました。個人の小さな苛立ちではなく、組織全体が一斉に反発している規模感とセットにして覚えると、フレーズの持つ迫力が記憶に残ります。

例文で覚える「up in arms」

近所の話題からビジネスの場面まで、集団の強い反発を伝えたいときに幅広く使えます。3つの例文で確認しましょう。

Residents are up in arms about the new parking regulations.
(住民たちは、新しい駐車規則に猛反発している。)
地域社会でのニュース記事にもよく登場する典型的な使い方です。

The staff was up in arms when the company canceled the bonus.
(会社がボーナスを取りやめたとき、社員たちは猛反発した。)
職場での不満が組織全体に広がる様子を伝える表現です。

A: Why is everyone so upset in the group chat?
B: They’re up in arms over the schedule change. No one was consulted.
(A:グループチャット、なんでみんなあんなに怒ってるの?)
(B:予定変更のことで猛反発してるんだ。誰にも相談がなかったから。)
友人同士の会話でも、集団の反応を説明する場面で使えます。

あわせて覚えたい関連表現

furious
(激怒している)
up in armsが集団の抗議行動を含意するのに対し、こちらは個人の激しい怒りの感情そのものを表す、よりシンプルな形容詞です。

outraged
(憤慨している)
不当だと感じたことへの強い怒りを表す表現で、道徳的な不満のニュアンスを含む点がup in armsと共通しています。

raise a fuss
(大騒ぎする、文句を言い立てる)
必ずしも組織的な抗議でなくても使える表現で、up in armsよりも規模の小さい不満やクレームに向いています。

Note|市民が武器を取った時代の名残

up in armsという表現の背景には、市民自身が武装して自らの権利を守るという、かつてのアメリカ社会の現実があります。

独立戦争の時代、アメリカの民兵(militia)は、職業軍人ではなく普段は農民や商人として暮らす市民たちが、いざというときに自ら武器を取って戦う仕組みでした。抗議や反乱の意思表示が、比喩ではなく文字どおり武器を取るという行動そのものだった時代の名残が、この表現には色濃く残っています。

現代では、実際に武器を手にすることはまずありませんが、抗議の熱量を表すときにこの表現が今も選ばれ続けているのは、言葉の奥に一線を越えてでも行動を起こす覚悟というニュアンスが染みついているからかもしれません。企業の重役が電話一本で猛抗議してくる、というだけの場面でも、up in armsという一言を使うだけで、その勢いの強さがぐっと伝わってきます。

ニュース記事の見出しで住民運動や労働争議を伝える際にも、up in armsは好んで使われる表現です。実際の武力衝突とは無縁の場面であっても、この言葉を選ぶこと自体が、単なる不満ではなく組織立った強い反発であることを読者に印象づける効果を持っています。

まとめ|集団の怒りを一言で伝える表現

up in armsは、武器を取って戦うイメージを土台に、個人の苛立ちを超えた組織的な強い反発を伝える表現です。ニュースから日常会話まで、集団としての怒りの温度を端的に示す一言として使われています。

架空の人物の噂ひとつで大企業を本気にさせてしまうという、このエピソードらしい駆け引きの中で使われることで、フレーズの持つ強さがより際立って伝わる場面と言えます。

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