親に裏で決められていたと気づいたら、英語で何と言う?|『モダンファミリー』S09E20で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 親に裏で決められていたと気づいたら、英語で何と言う?|『モダンファミリー』S09E20で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第20話では、ミッチェルの母ディーディーが突然訪ねてきます。やがてミッチェルは、母がキャメロンを通して、キッチンのことから二人の暮らしのあれこれまで決めていたと知ります。

親の口出しに気づいたときに出てくる言葉と、それに対する口を出した側の言い分。この回には、その両方を表す英語が、家族のやりとりの中にそろって登場します。

目次

「manipulate」と「being used」で、操られていたと気づく

母とキャメロンが親しくしていると知ったミッチェルは、キャメロンに二人の関係を問いただします。キャメロンは、質問で返します。

Cameron: Can I ask a question? Is there a chance you’re just kind of making this all about Mitchell?
(ひとつ聞いてもいい? もしかして、全部ミッチェルの話にしちゃってない?)

Mitchell: That’s her.
(それ、母さんだ。)

Mitchell: Your mouth is moving, but that is her talking.
(口を動かしてるのは君だけど、しゃべってるのは母さんだよ。)

Mitchell: Okay, don’t you see what’s happening? She’s manipulating you to manipulate me.
(いいかい、何が起きてるか分からないの? 母さんは君を操って、僕を操ってるんだ。)

Cameron: Don’t you think I’m smart enough to know if I’m being used? I also have a mom.
(利用されてるかどうかくらい分かるって思わない? 僕にだって母親はいるんだよ。)

Modern Family Season9 Episode20 (Mother!)

make ~ all about … は「〜を…のことばかりの話にしてしまう」という言い方です。目の前にいるミッチェルを名前で呼ぶキャメロンの言い回しに、ミッチェルは母の口ぶりを聞き取ります。Your mouth is moving, but that is her talking. は、相手の言葉が誰かの受け売りに聞こえるときに使える組み立てです。

manipulate は「人を思いどおりに動かす」という意味の動詞で、よくない含みを持ちます。manipulating you to manipulate me と重ねることで、母が直接ではなく、キャメロンを通して自分を動かしているという構図を一文で言い表しています。She’s using you to get to me.(あの人は君を使って僕に近づこうとしてる。)のように、use を使っても似た関係を表せます。

キャメロンが返す being used は「利用されている」という受け身の進行形です。I’m being used. は、現在進行中の状況として「いいように使われている」と訴える形になります。I also have a mom. と添えることで、母親との付き合い方なら自分も知っている、と言い返しているのが分かります。

「trick someone into」と「take our lives back」で、線を引く

母がキャメロンを通して、二人の家のキッチンまで決めていたと知ったミッチェルは、こう振り返ります。

Mitchell: It was all so diabolical, and it went deep.
(何もかも本当に巧妙で、根が深かったんだ。)

Mitchell: She tricked us into making every decision in our lives.
(母さんは僕たちをうまく乗せて、人生のあらゆることを決めさせてたんだ。)

Modern Family Season9 Episode20 (Mother!)

trick ~ into …ing は「〜をだまして…させる」という形です。自分で決めたつもりのことが、実は誘導されていたと気づいたときにぴったり合います。talk ~ into …ing(〜を説得して…させる)と同じ形で、into のあとに相手にさせた行動を置きます。He tricked me into paying for dinner.(彼にうまく乗せられて、夕食代を払わされた。)のように使えます。it went deep は「根が深かった」で、影響が思った以上に奥まで及んでいたことを表しています。

上映会の会場で服装について聞かれたミッチェルは、こう宣言します。

Mitchell: Okay, I just found out that my mother has been secretly controlling every decision we’ve ever made, so we are taking our lives back.
(いいかい、母さんが僕たちのあらゆる決断を陰で操ってたって分かったんだ。だから僕たちは、自分の人生を取り戻すんだよ。)

Mitchell: She thinks this color washes me out.
(母さんは、この色だと僕の顔色が悪く見えるって思ってる。)

Modern Family Season9 Episode20 (Mother!)

take ~ back は「〜を取り戻す」で、take our lives back は人に握られていた決定権を自分たちの手に戻す、という決意を表します。wash ~ out は、服の色などが顔色を沈んで見せることを指す言い方です。「洗い流す」という意味もありますが、色や顔色の話では「さえない印象に見せる」の意味になります。母が嫌がる色をあえて選ぶことが、ミッチェルの最初の線引きになっている場面です。

「Forgive me for caring.」と、口を出した側の言い分

ミッチェルは、母が何と言うかはみんな分かっている、と口にします。その予想どおりの一言を、到着したディーディー本人が言います。

Dede: Well, forgive me for caring.
(あら、心配してごめんなさいね。)

Claire: Are you kidding?!
(嘘でしょ?!)

Modern Family Season9 Episode20 (Mother!)

Forgive me for caring. は直訳すると「気にかけたことを許して」ですが、多くの場合は「心配してあげたのに文句を言われるなんて」という皮肉を込めて使われます。Forgive me for ~ing. の形で、Well, forgive me for asking.(あら、聞いて悪かったわね。)のように、責められた側が言い返すときの決まった形として覚えておけます。

上映のあと、クレアは母をかばう側に回ります。

Claire: Instead of blaming Mom for helping you make the right choices, how about thanking her? You know, it’s not so easy to be the one who always knows best.
(正しい選択ができるように手を貸してくれたママを責めるより、感謝したらどう? いつも一番よく分かってる側でいるのって、そう楽じゃないのよ。)

Claire: In fact, it can make you a little tense sometimes.
(実際、ときどきちょっとピリピリしちゃうこともあるしね。)

Modern Family Season9 Episode20 (Mother!)

Instead of ~ing, how about …ing? は「〜するより、…したらどう?」と、別の見方を提案する形です。help ~ make the right choices は、口出しを「正しい選択の手助け」と言い換えています。the one who always knows best は「いつも正解を知っている側の人」で、同じ口出しも、受ける側と出す側とで呼び方が変わることが読み取れます。

まとめ|口出しに気づく英語と、口を出す側の英語

manipulate、being used、trick ~ into …ing、take our lives back は、知らないうちに動かされていたと気づいて線を引く言葉です。Forgive me for caring. や the one who always knows best からは、口を出した側の言い分も見えてきます。

親子の距離をめぐる『モダンファミリー』の会話を、これからも英語と一緒に追いかけていきましょう。

同じ回のほかのコラムでは、家族旅行を抜けたいと切り出す英語や、映画づくりの役割を話す英語も取り上げています。

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