「get ripped off」の意味と使い方|『モダンファミリー』S05E06で学ぶ英会話

「get ripped off」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

支払いを済ませたあとで、その金額が相場よりずっと高かったと気づいて、悔しい思いをした経験はありませんか。

そんな悔しさを一言で言い表せる「get ripped off」を、『モダンファミリー』シーズン5第6話の中盤、500ドルの請求の話を聞いたフィルが「ぼったくられたんじゃないかな」と口にするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「get ripped off」の意味とニュアンス

get ripped off
意味:ぼったくられる、不当に高い金額を払わされる

get ripped offは、商品やサービスに見合わない高い代金を払わされたときの口語表現です。rip(引き裂く、はぎ取る)とoff(取り去って)の組み合わせで、必要以上のものをはぎ取られるイメージがあります。get+過去分詞の形なので、「ぼったくられた側」から言う受け身の表現です。

能動の形のrip someone offは、「人をぼったくる」という意味になります。get ripped offは、その受け身にあたり、だまされた側の悔しさや怒りが混ざります。

I think you got ripped off.のように、相手に向けて「それは払いすぎだよ」と伝える使い方もできます。この言い方には、金額が高すぎるという評価に加えて、相手の側に立って残念がる気持ちも含まれます。自分自身の経験を語るときは、I got ripped off.のように、主語を自分にして使います。

【ここがポイント!】

  • 「get ripped off」の核は、払うはずのない分までまとめてはぎ取られたイメージ
  • 受け身の形で、だまされた側の悔しさや、相場より高いという評価がこもる表現
  • 自分にも相手にも向けられるので、主語をyouやIに置き換えて使うのがコツ

『モダンファミリー』S05E06のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

フランクが、請求された現金の話を打ち明け、フィルがその金額に反応する場面です。やり取りの途中で、請求した女性本人のジーニーも会話に加わります。

Frank: She’s not gonna leave until she gets the cash.
(あの人は、現金を受け取るまで帰らないつもりなんだよ。)

Phil: $500? I think you got ripped off.
(500ドル? それは、ぼったくられたんじゃないかな。)

Jeannie: Hey, can I have a hit of that coffee?
(ねえ、そのコーヒー、ひと口もらえる?)

Phil: Oh, that’s fine.
(ああ、いいよ。)

Jeannie: Trust me. He did not get ripped off.
(信じて。この人はぼったくられてなんかいないわよ。)

Modern Family Season5 Episode6 (The Help)

シーン解説と心理考察

フランクが「現金を受け取るまで帰らないつもりなんだよ」と打ち明けると、フィルは「500ドル?」と金額に反応します。「それは、ぼったくられたんじゃないかな」という一言には、フランクの側に立って、金額の高さに驚く率直さが表れています。

そこへ当の女性が加わり、「そのコーヒー、ひと口もらえる?」と頼みます。フィルは「ああ、いいよ」と応じます。金額の話をしている最中に、コーヒーをひと口もらえるかという頼み事が差し込まれ、話の流れが少し横にそれます。

続くジーニーの「信じて。この人はぼったくられてなんかいないわよ」が、この場面のいちばんの見どころです。フィルが使ったget ripped offを、そのまま否定の形で返しています。「ぼったくられた」という評価に対し、「ぼったくられてなんかいない」と真正面から返す形です。

同じフレーズを、肯定と否定で受け渡す構図が、会話の温度を変えています。フランクの支払いをめぐる話が、金額を評価する側のフィルと、その評価に異を唱えるジーニーとの間で、一往復のやり取りになっています。金額の高さをめぐる話題であっても、本人が会話に入ってくることで、気まずさとおかしさが同時に生まれています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

財布の中身が、ビリッとはぎ取られる様子を思い浮かべてみましょう。rip(引き裂く)とoff(取り去る)を分けて考えると、「本来払うはずのない分まで、はぎ取られた」という感覚がつかめます。

フィルの「500ドル?」は、はぎ取られた量に驚いた反応でした。そこから出てくる「ぼったくられたんじゃないかな」は、その量が多すぎるという評価を、そのまま言葉にした一言です。

ジーニーの「ぼったくられてなんかいない」は、そのはぎ取りを否定する言い方です。同じ動作の絵に、「していない」という否定を重ねる形で、get ripped offの意味が一段と鮮明になります。財布から何かをはぎ取られる絵を持っておくと、肯定でも否定でも、意味の向きが取りやすくなります。

例文で覚える「get ripped off」

不当に高い金額を払わされる場面で使えるget ripped offを、3つの例文で確認していきましょう。

I think we got ripped off at that tourist restaurant.
(あの観光客向けのレストランでは、ぼったくられたと思う。)
旅先の食事を振り返る場面です。自分たちの経験を語るときは、主語をweにして、got ripped offを添えます。

Don’t buy it from him. He’ll rip you off.
(彼から買っちゃだめだよ。ぼったくられるから。)
友人に忠告する場面です。能動のrip you offを使って、ぼったくる側を主語に置いた形になっています。

A: How much did you pay for this?
B: Two hundred dollars.
A: You got ripped off. It’s only worth fifty.
(A:これいくらで買ったの?)
(B:200ドル。)
(A:ぼったくられたね。50ドルの価値しかないよ。)
買い物の値段について話す友人同士の会話です。金額を聞いたあとに、You got ripped off.と評価を返す流れが、フィルの言い方とよく似ています。

あわせて覚えたい関連表現

be overcharged
(実際より高く請求される)
be overchargedは、請求額が高すぎるという事実を言う中立的な言い方です。get ripped offは、だまされたという悔しさや怒りが混ざる口語という違いがあります。

get scammed
(詐欺にあう)
scamは、だます意図がはっきりした詐欺を指します。get ripped offは、詐欺までいかない、単に高すぎるケースにも使えるのが違いです。

a rip-off
(ぼったくり)
「That’s a rip-off!」のように、代金や商品そのものを名詞で評する言い方です。get ripped offは、自分がぼったくられたという受け身の出来事を言う点で違いがあります。

Note|get ripped off、rip someone off、a rip-offの使い分け

「ぼったくり」を英語で言うとき、誰を主語にするかで形が変わります。

ぼったくる側を主語にするなら、rip someone offです。The shop ripped me off.のように、「その店は私をぼったくった」と、した側の行動を言う形になります。ぼったくられた側を主語にするなら、get ripped offです。I got ripped off.と言えば、「私はぼったくられた」と、された側の出来事を言う形です。名詞にしたa rip-offは、That’s a rip-off!のように、代金や商品そのものを評する形になります。

フィルとジーニーの2つの発言は、どちらもget ripped offの形です。フィルのI think you got ripped off.は、主語がyouで、フランクを「ぼったくられた側」に置いています。ジーニーのHe did not get ripped off.は、did not getの形で、否定の意味を表しています。否定文でも、get+過去分詞の受け身の形は変わらず、didとnotがgetの前に入るだけで、「ぼったくられなかった」という意味になります。

主語がされた側か、した側か。名詞にするのか。この3つを頭の中で整理しておくと、場面に合った形が選びやすくなります。

同じ「ぼったくり」の話でも、視点の置き方が違えば形も変わります。ジーニーのように否定の形で使うときも、この受け身の形を土台にすれば、言いたい内容を組み立てやすくなります。その違いに気づくと、英語の言い方が身近になります。

まとめ|はぎ取られた側から言う「ぼったくられた」

get ripped offは、商品やサービスに見合わない高い金額を払わされたときの口語表現です。受け身の形なので、ぼったくられた側から言う形で、悔しさや相場より高いという評価がこもります。

フィルは「500ドル?」と驚いたうえで、「ぼったくられたんじゃないかな」と口にしました。ジーニーは、その同じ表現を否定の形で受け取って、「ぼったくられてなんかいない」と返しています。同じフレーズが肯定と否定で行き来するところが、この場面の見どころでした。

買い物の値段を振り返る場面や、友人に忠告する場面を思い浮かべながら、表現の引き出しに加えてみてください。

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