「win someone back」の意味と使い方|『モダンファミリー』S06E09で学ぶ英会話

「win someone back」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

郵便受けに誰かが何かを置いていく、という出来事が続いて、家族の会話がいつのまにか推理の時間に変わってしまう。そんな瞬間が、ドラマにはあります。

そこで出てくる「win someone back」を、『モダンファミリー』シーズン6第9話の冒頭、ヘイリーとクレアのやり取りに加わったフィルが、ある人物の名前を挙げて推測を口にする一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「win someone back」の意味とニュアンス

win someone back
意味:(離れていった人を)取り戻す、よりを戻す

win someone back は、いったん離れてしまった人の気持ちや関係を、もう一度自分のほうへ引き戻すときに使う表現です。win は「勝つ」よりも「努力して手に入れる」に近い動詞で、back は「元の場所や状態へ」を表します。この2つが合わさって、「働きかけて、もう一度こちらに戻してもらう」という意味になります。

いちばんわかりやすい場面は、別れた恋人との復縁です。ほかにも、離れてしまったお客さんや、疎遠になった友人、失ってしまった信頼を取り戻す場面でも使えます。共通しているのは、その人がもともとは自分の側にいたという前提があることです。

語順にも特徴があります。目的語が代名詞のときは、win her back や win you back のように、win と back の間に入ります。名詞のときは、win back the customers のように back の後ろに置く形も使えます。

もう1つ押さえておきたいのが、try to を付けた形です。win someone back だけなら「取り戻す」という結果を含みますが、try to win someone back なら「取り戻そうとする」という働きかけの意味になります。うまくいったかどうかは、この形だけでは示されません。フィルの発言も、ディランが取り戻せたと言っているのではなく、取り戻そうとしているのかもしれない、という推測の形になっています。

【ここがポイント!】

  • 「win someone back」の核は、離れた人をもう一度こちらへ引き戻す動き
  • 代名詞は win と back の間に入れて、win you back のように使う
  • try to を添えると、「取り戻そうとする」働きかけの表現になる

『モダンファミリー』S06E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ヘイリーが「また誰かがうちの郵便受けに置いていった」と言うと、クレアがそれをもう5回目くらいだと気味悪がる場面です。ヘイリーはビクターという名前を挙げて受け流しますが、そこでフィルが口をはさみ、別の名前を出します。フィルの一言で win you back がどう使われているかに注目です。

Haley: Look what someone left in our mailbox — again.
(見て、また誰かがうちの郵便受けに置いていったよ。)

Claire: Wait, that’s like our fifth one, isn’t it? It’s getting kind of creepy.
(待って、それってもう5回目くらいじゃない? ちょっと気味が悪くなってきたわ。)

Haley: Oh, relax — it’s probably just from Victor, that flower-delivery guy I dated.
(もう、落ち着いてよ。たぶんビクターからだよ、前に付き合った花の配達の人。)

Claire: Who’s Victor? We never heard about him.
(ビクターって誰? そんな人の話、聞いたことないわよ。)

Haley: Oh, because I knew you’d never let me go out with an ex-con.
(だって、前科のある人と付き合うなんて、絶対許してくれないでしょ。)

Phil: Hey, maybe it’s Dylan trying to win you back.
(ねえ、もしかしたらディランが君とよりを戻そうとしてるんじゃない?)

Modern Family Season6 Episode9 (Strangers in the Night)

シーン解説と心理考察

会話の前半は、置かれていた物の送り主を探るやり取りです。ヘイリーは「たぶんビクターからだよ」と軽く受け流しますが、クレアはその名前に聞き覚えがなく、「ビクターって誰?」と食いつきます。クレアの「気味が悪くなってきた」という言葉には、同じことが繰り返されることへの警戒がにじんでいます。

ヘイリーは、ビクターのことを話さなかった理由を、「絶対許してくれないでしょ」と説明します。ここで語られているのは、ヘイリー本人の言葉によるビクターの紹介だけで、この場面では本人は登場しません。会話のなかの名前として現れる人物です。

そこに入ってくるのが、フィルの一言です。「ねえ、もしかしたら」と切り出して、ディランの名前を挙げます。断定せずに、可能性として軽く投げかける言い方が特徴的です。クレアが不安を募らせる流れのなかで、フィルの推測はもう1人の候補を持ち込み、話の向きを変えています。

win you back が「ディランがヘイリーとよりを戻そうとしている」という意味で置かれているのも見どころです。trying to が付いているので、すでに取り戻したのではなく、取り戻そうと働きかけている最中だという推測になります。you はヘイリーを指し、直前までクレアと話していた本人に向けた呼びかけです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

win と back を分けて、絵にして思い浮かべてみましょう。景品を勝ち取って、自分の手元にもう一度引き寄せる動きです。手放してしまった景品を、もう一度こちらへ取り戻す。その動きを人に向けたものが win someone back です。

フィルの発言の場合、取り戻す対象になっているのはヘイリーの気持ちです。ディランという人物が、いったん離れた相手をもう一度こちらへ引き寄せようと動いている。そんな絵を思い浮かべながら win you back を読むと、語順と意味が一緒に頭に残ります。

覚えるときは、手元から離れていったものが、勝ち取る動きでもう一度戻ってくる、という往復の絵をセットにします。back は「戻る」の向きを示す語なので、そこに目が向くだけでも意味を取り違えにくくなります。win の側に目を向けて「勝ち取る」と訳してしまうと、勝負をしているように読めてしまいます。back の「戻す」を先に押さえて、そこへ働きかけを足す順番で読むと、自然な意味に落ち着きます。

例文で覚える「win someone back」

恋愛でも仕事でも使える win someone back を、3つの場面で確認していきましょう。

He sent her flowers every week to win her back after the breakup.
(別れたあと、彼は彼女とよりを戻そうと毎週花を送った。)
復縁を望む相手の行動を語る場面です。to win her back と目的を添えると、なぜその行動をとるのかが伝わります。

The company launched a new campaign to win back customers who had left.
(会社は離れていった顧客を取り戻すため、新しいキャンペーンを始めた。)
職場で、離れたお客さんへの施策を説明するビジネスの場面です。名詞の customers を使うときは、back の後ろに置く形になります。

A: Are you still trying to win Ken back?
B: No, I’ve moved on.
(A:まだケンとよりを戻そうとしてるの?)
(B:ううん、もう吹っ切れたよ。)
友人が元恋人の話をする会話です。try to を付けているので、「取り戻そうとしている最中かどうか」を尋ねる形になります。

あわせて覚えたい関連表現

get back together
(よりを戻す、復縁する)
get back together は、2人が再び一緒になった状態や結果を表します。win someone back は、相手を取り戻すために働きかける側の動きに重点があります。

win over
(味方につける、説得して好意を得る)
win over は、それまで自分の側にいなかった相手を味方にする表現です。win back は、一度は自分の側にいた人が戻ってくる場合に使います。

make up with
(〜と仲直りする)
make up with は、けんかや行き違いのあとの仲直りを指します。win back は、関係そのものや相手の気持ちを取り戻す意味で使います。

Note|win someone back の語順、代名詞は win と back の間に入る

win someone back は、目的語を置く位置に決まりがあります。ここでは、作中のセリフの形を出発点に、代名詞と名詞で語順がどう変わるかを整理します。

作中のセリフは、trying to win you back でした。you は代名詞で、win と back の間に入っています。win her back、win him back、win them back も同じ形です。代名詞は、動詞と back のあいだに置くのが基本になります。

一方で、目的語が名詞のときは、2通りの形が使えます。win the customers back のように名詞を間に入れる形と、win back the customers のように back の後ろに置く形です。どちらも意味は変わりません。ただし、代名詞を back の後ろに置いて win back you とは言えない点に注意が必要です。

もう1つ、時制や try to との組み合わせでも形が変わります。過去形なら won her back、進行の意味で「取り戻そうとしている」なら trying to win her back のようになります。作中のフィルの発言は、この trying to の形でした。

代名詞は間に入る、と覚えておくだけで、聞き取るときにも組み立てるときにも迷いにくくなります。

まとめ|取り戻そうとする動きを、ひとことで

win someone back は、離れていった人の気持ちや関係を、もう一度こちらへ引き戻すときに使う表現です。win の「努力して手に入れる」と、back の「元へ戻す」が合わさって、働きかける動きそのものを表します。

恋愛の復縁だけでなく、離れたお客さんや友人との関係にも使えます。代名詞は win と back の間、try to を添えれば、まだ途中の働きかけを表せます。

家の郵便受けに続く謎の届け物をめぐる会話に、フィルが「もしかしたら」の一言で別の名前を加えた場面は、この表現の使いどころがよく見える一場面でした。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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