海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第18話から、fall for it と be in on it の違いを取り上げます。ペニーがビル・ゲイツに会うと聞いたシェルドンは、エイプリルフールのいたずらだと決めつけ、その後も疑いを捨てきれません。
だまされる側とたくらむ側では、英語の言い方がはっきり分かれます。疑い深いシェルドンの台詞から、その立ち位置の違いを見ていきます。
「Nice try」と「fall for it」はだまされない側の言い方
仲間が集まる場面で、ペニーは仕事でビル・ゲイツの案内役をすることになったと話します。到着は日曜日だと聞いたシェルドンの反応です。
Sheldon: Oh. He gets in on Sunday, April first? Nice try, Penny.
(おや。到着は日曜日、4月1日か?惜しかったな、ペニー。)Penny: What’re you talking about?
(何の話?)TBBT Season11 Episode18
Nice try. は「うまくやったつもりだろうが、見抜いたぞ」という返しです。直訳は「いい試み」ですが、相手の作戦を失敗と判定する皮肉として使われます。
ペニーが否定すると、シェルドンは去年、写真が添付されていないメールが届いた件を持ち出します。ペニーが「間違えただけ」と言うと、こう返します。
Penny: That was a mistake.
(あれは間違えただけ。)Sheldon: Messing with me? Yes, it was. And this year, I am not falling for it.
(僕をからかったことがか?ああ、確かに間違いだった。そして今年は、その手には乗らない。)TBBT Season11 Episode18
シェルドンは mistake を「僕をからかったのは間違いだった」という意味にすり替えています。mess with someone は「〜をからかう」、fall for it は「それに引っかかる」です。fall for は「〜を真に受けてだまされる」側を表す句動詞で、主語にはだまされる人が来ます。I’m not falling for it. のように進行形にすると、「今回は引っかからないぞ」という構えが前に出ます。
別の場面で、シェルドンはペニーに「本当のことを言ってくれ」と頼みます。
Sheldon: I just need you to tell me the truth. This is driving me crazy.
(とにかく本当のことを言ってくれ。このままでは頭がおかしくなりそうだ。)Penny: Sheldon, he is really coming.
(シェルドン、彼は本当に来るの。)TBBT Season11 Episode18
ペニーが本当だと繰り返しても、最後には now I don’t know what to believe!(もう何を信じればいいのか分からない!)と叫びます。疑いすぎると、本当のことまで信じられなくなる様子が伝わってきます。
「be in on it」と「trick」はたくらむ側の言い方
後の場面で、レナードはビル・ゲイツに会ったとシェルドンに伝えます。
Leonard: Actually, I met Bill Gates.
(実はさ、ビル・ゲイツに会ったんだ。)Sheldon: I see. You’re all in on it.
(なるほど。君たちはみんなグルなのだな。)TBBT Season11 Episode18
be in on it は「事情を知っていて、たくらみに加わっている」という意味です。it はいたずらや秘密の計画を指します。fall for it が引っかかる側なら、be in on it は仕掛ける側に回っている人を表します。all が入ることで、「全員がグルだ」という疑いの広がりが出ています。
レナードはこのあと「本当にホテルに行って会った」と言い、本当だと知ったシェルドンにホテル名を教えます。しかし教えた直後に April fools.(エイプリルフールだよ)と口にします。
さらに別の場面では、戻ってきたシェルドンに、ハワードが別のホテル名を口にします。
Sheldon: Aha! Wait. How do I know you’re not tricking me?
(はっ!待て。君たちが僕をだましていないと、どうして分かる?)Howard: We probably are.
(たぶんだましてるな。)Raj: But what if we’re not?
(でも、だましてなかったら?)Sheldon: You think you’re so smart. You think I’m going to fall for it again, don’t you? Well, I won’t.
(自分たちは賢いと思っているのだろう。僕がまた引っかかると思っているのだな?だが、そうはいかない。)TBBT Season11 Episode18
trick someone は「〜をだます」で、主語はだます側です。ハワードとラージは、本当か嘘かをわざとぼかして返しています。
| 表現 | 立ち位置 | 意味 |
|---|---|---|
| fall for it | だまされる側 | それに引っかかる |
| be in on it | たくらむ側 | 事情を知って加わっている |
| trick someone | だます側 | 〜をだます |
| mess with someone | からかう側 | 〜をからかう |
主語が誰になるかに注目すると、4つの使い分けがつかみやすくなります。
まとめ|だまされる側とたくらむ側
今回は、引っかかる側の fall for it、グルになっている側の be in on it、だます側の trick と mess with、見抜いたときの Nice try. を見てきました。主語の立ち位置で表現を選べるようになると、冗談やいたずらをめぐる会話を正確に追えるようになります。
疑い深いシェルドンとそれをからかう仲間たちのやり取りを、これからも英語で楽しんでいきましょう。
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