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気になる相手に声をかけられるかどうか、あるいは挑戦してみる価値があるかどうか。「自分にもチャンスはあるのかな」と心の中で計算してしまう瞬間は、誰にでもあるのではないでしょうか。
そんなときに使える「have a shot」は、恋愛や挑戦の見込み・勝算があることを表す表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン3第6話、女性を追いかけて友人を置き去りにしたハワードと、それを責めるラジが車中で言い合うシーンから、一緒に見ていきましょう。
「have a shot」の意味とニュアンス
have a shot
意味:(成功・恋愛の)見込みがある、チャンスがある
shot は「射撃」や「シュート」のように、一回きりの試みを表す言葉です。そこから have a shot で「うまくいく見込みがある」「勝算がある」という意味が生まれました。後ろに with someone を続ければ恋愛的に「脈がある」、at something を続ければ「(達成の)チャンスがある」と、前置詞で対象を切り替えられます。
否定形の don’t have a shot になると「まったく望みがない」と、見込みのなさを強く打ち消すニュアンスになります。have a chance とほぼ同じ意味ですが、shot のほうがくだけた響きを持ち、賭けや勝負のような一発勝負の感覚がにじむのが特徴です。日常会話で恋愛や勝ち目の話をするときに、軽やかに使われる一語です。
【ここがポイント!】
- 「have a shot」の核は、一発のシュートを打てる状況=チャンスがあるというイメージ
- with なら恋愛の脈、at なら挑戦の勝算と、前置詞で狙う相手が変わる表現
- 否定形にすると「望みゼロ」を強く言い切れる、勝負感のある一言
『ビッグバン★セオリー』S03E06のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。凧合戦の最中、ハワードは通りすがりの女性を追いかけてラジを置き去りにし、ラジの大切な凧を失う原因を作ってしまいます。怒りの収まらないラジが、車の中でハワードの「モテるという思い込み」を容赦なく突くやり取りです。
Raj: You always do this, you know? You ditch me for a woman you don’t have a shot with.
(いつもこうなんだ。見込みもない女のために、僕を置いていくんだ)Howard: I totally had a shot.
(完全にチャンスはあったね)Raj: With a woman you were chasing through a park? That’s not a shot, that’s a felony.
(公園で追いかけ回した女に?それはチャンスじゃない、犯罪だよ)The Big Bang Theory Season3 Episode6(The Cornhusker Vortex)
シーン解説と心理考察
このやり取りでは、自分の魅力を過大評価するハワードと、現実を冷静に見るラジの落差が会話の温度を変えています。ハワードは had a shot と言い張ることで、振られた事実から目をそらしてプライドを守ろうとしている様子が伝わってきます。
対するラジの切り返しが見事です。追いかけ回しただけの相手を「チャンスがあった」と呼ぶハワードに対し、それは「犯罪(felony)だ」と言い換えることで、見込みなどゼロだったことを笑いに変えながら突きつけています。have a shot という表現が、二人の認識のずれをくっきりと浮かび上がらせる軸になっているのが見どころです。このすれ違いは一度きりではなく、エピソード全体で繰り返されるハワードの空回りの伏線にもなっています。
『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ
バスケットゴールに向かって、たった一本シュートを放てる状況を思い浮かべてみてください。ゴールが目の前にあって、ボールを手にしている――その「打てる状態」が have a shot です。入るかどうかは別として、少なくとも試みる余地はある、という感覚がつかめます。
ハワードが「俺にはチャンスがあった」と胸を張り、ラジが「それは犯罪だ」と即座に打ち返すこっけいな対比とセットにすると、過信した have a shot の響きが記憶に残ります。with のあとには人、at のあとには出来事と、シュートで狙う相手と狙う的の違いとして整理しておくと、使い分けにも迷いません。
例文で覚える「have a shot」
恋愛から仕事の勝算まで、幅広い場面で使える have a shot。3つの例文で、その使い方の幅をつかんでいきましょう。
Do you think I have a shot with her?
(彼女に脈があると思う?)
気になる相手のことを友人に相談する、ごくカジュアルな場面です。with のあとに人を置くと、恋愛的な「見込み」を尋ねる定番の言い方になります。
With your experience, you’ve got a real shot at this job.
(その経験なら、この仕事に十分チャンスがあるよ)
転職や採用の見込みを後押しする場面で使えます。a real shot とすると、見込みの確かさをぐっと強調できます。
A: I’m thinking of asking her out, but I’ll probably get rejected.
B: Come on, you definitely have a shot. Just go for it.
(A:彼女をデートに誘おうと思ってるんだけど、たぶん断られるよな)
(B:何言ってるの、絶対チャンスあるって。やってみなよ)
自信のない相手を励ます会話での使い方です。have a shot が「望みはあるよ」と背中を押す一言として機能しています。
あわせて覚えたい関連表現
have a chance
(見込みがある、チャンスがある)
have a shot とほぼ同じ意味ですが、より中立的で標準的な言い方です。フォーマルな場面でも使いやすく、shot のくだけた勝負感がないぶん、落ち着いた印象になります。
stand a chance
(勝算がある、見込みがある)
競争や対決で「勝てる見込み」に寄った表現です。否定形の don’t stand a chance(まるで歯が立たない)が定番で、have a shot よりも勝負の文脈で使われます。
take a shot (at)
(ダメ元でやってみる、試みる)
have a shot が「見込みの有無」を指すのに対し、take a shot は実際に「試みる行為」そのものを表します。同じ shot を使いながら、状態と行動という違いがあります。
Note|shot が「射撃」から「チャンス」へ広がるまで
have a shot の shot は、もともと銃やボールの「一発」を指す言葉です。なぜ「一発」が「チャンス」を意味するようになったのでしょうか。
鍵になるのは「一回限りの試み」という発想です。銃を一発撃つ、ボールを一本シュートする――どれも、やり直しのきかない一度きりの機会を表します。その「貴重な一回」というイメージが、「うまくいくかどうかの好機」へと比喩的に広がっていったとされています。同じ発想から、give it a shot(試しにやってみる)、long shot(成功率の低い賭け)、big shot(大物)といった shot を核にした表現が数多く生まれました。いずれも「一発」のイメージが土台にあり、それが成功・挑戦・地位といった意味へと枝分かれしているのが見てとれます。
このつながりを知っておくと、have a shot が単なる「チャンス」ではなく、「貴重な一回を狙える状態」という重みを帯びていることが感じられます。
一発に込めた手応えが、この短い表現を支えているのですね。
まとめ|ハワードの空回りから学ぶ「チャンス」の一語
have a shot は、恋愛でも挑戦でも「うまくいく見込みがある」ことを、肩の力を抜いて伝えられる表現です。have a chance よりもくだけていて、一発勝負の手応えがにじむのが持ち味と言えます。
with のあとに人、at のあとに出来事を置くだけで、恋愛の脈にも仕事の勝算にも応用できます。否定形にすれば「望みはない」と、きっぱり言い切ることもできる便利な一語です。
ハワードのように自分を過大評価する使い方もあれば、落ち込む友人を励ます温かい使い方もあります。勝ち目を語りたくなったときの選択肢として、表現の引き出しに加えてみてください。


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