「Then you can’t sleep.」に見る、わがままな要求を相手の理屈で突き放す返し|『ホワイトカラー』S03E04で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Then you can't sleep.」に見る、わがままな要求を相手の理屈で突き放す返し|『ホワイトカラー』S03E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン3第4話から、FBIのセーフハウスに入ったモジーと、そこで見張りにつくダイアナのやり取りを取り上げます。改まった語彙でメロンを求めるモジーに対し、ダイアナは相手の理屈をそのまま使った短い一言で要求を突き放します。

子ども扱いの冗談から、大げさな不満の述べ方、それを受け流す返しまでを、会話の順に見ていきます。

目次

「He behaved.」と「My melon’s late.」:子ども扱いと大げさな不満

エリザベスがモジーを訪ねている場に、ダイアナが加わります。

Diana: I miss anything? He set the bed on fire?
(何か見逃した? 彼、ベッドに火でもつけた?)
Elizabeth: No, no. He behaved.
(ううん。おとなしくしてたわ。)

White Collar Season3 Episode4 (The Dentist of Detroit)

I miss anything? は Did I miss anything? の did が落ちた形で、途中から話に加わるときの軽い問いかけです。続く He set the bed on fire? も、疑問文の語順にせず平叙文に疑問符を付けた形で、「まさか〜したの?」と冗談半分に確かめる響きがあります。

behave は「行儀よくする、おとなしくする」という意味の動詞で、子どもについて使われることが多い語です。大人のモジーに使うことで、手のかかる相手を子ども扱いするようなユーモアが生まれています。

エリザベスが帰ったあとも、セーフハウスではモジーとダイアナのやり取りが続きます。

Mozzie: Any word on Mr. Jeffries?
(ジェフリーズ氏について、何か知らせは?)
Diana: We’ve got agents continually checking the Liberty ferry — nothing so far.
(捜査官が自由の女神行きのフェリーをずっと確認してる。今のところ何もなし。)
Mozzie: My melon’s late.
(私のメロンが遅れている。)
Diana: Yeah, well, we’ve got better things to do than worry about your scheduled feeding.
(ええ、でもこっちには、あなたの餌の時間を気にするより大事な仕事があるの。)

White Collar Season3 Episode4 (The Dentist of Detroit)

Any word on ~? は「〜について何か知らせは?」と進展を尋ねる短い決まり文句で、word はここでは「知らせ、情報」を表します。恩人の行方を尋ねた直後に My melon’s late. と自分の要求に話を移すところに、モジーらしい落差が見られます。be late は人だけでなく、届くはずの物にも使えます。

ダイアナの have better things to do than ~ は「〜するより大事なことがある」という意味で、相手の要求の優先順位を下げて伝えます。scheduled feeding は動物の決まった給餌の時間を思わせる言葉選びで、メロンの時間にこだわるモジーへの当てこすりになっています。

「Then you can’t sleep.」:相手の理屈で要求を突き放す

それでもモジーは引き下がりません。

Mozzie: I need my afternoon respite. I can’t sleep without partaking of melon.
(午後の休息が必要なのだ。メロンをいただかずには眠れない。)
Diana: Then you can’t sleep. Please let that be your melon.
(じゃあ、眠れないわね。あれがあなたのメロンでありますように。)

White Collar Season3 Episode4 (The Dentist of Detroit)

respite は「一時的な休息、ひと息」を表すやや改まった名詞、partake of は「(飲食物を)いただく」という古風で堅い語句です。メロンを食べて休みたいというだけの要求を、格式ばった語で述べるところに、モジーの芝居がかった話しぶりが表れています。

ダイアナの Then you can’t sleep. は、モジーの I can’t sleep without ~ をそのまま受けて、帰結の部分だけを返した一言です。then は「それなら」と前の発言を条件として受ける語で、相手が自分で示した理屈を使うため、反論の余地がほとんど残りません。長い説教よりも、相手の言葉を借りた短い返しのほうが効く場面です。

Please let that be ~ は「どうか〜でありますように」と願う形で、let + 目的語 + be という構造になっています。メロンの話を早く終わらせたい気持ちがうかがえる一言です。

このあと交代の捜査官が到着し、最初の2軒ではカンタロープが売り切れていたと遅れを詫びます。ダイアナは見張りを任せ、最後にモジーへ向けて短く告げます。

Diana: Behave.
(おとなしくしてて。)

White Collar Season3 Episode4 (The Dentist of Detroit)

エリザベスが使った behaved が、ここでは一語の命令文として返ってきます。命令文は主語を置かず動詞の原形から始まるので、一語でも文として成り立ちます。短い命令ほど子どもへの言い聞かせに近い響きになり、モジーへの接し方がこの一語に表れています。

まとめ|大げさな要求と、短く突き放す返し

behave の子ども扱い、better things to do than ~ の優先順位づけ、Then you can’t sleep. の切り返しを見てきました。相手の言葉を条件として受ける then 一語で、要求を退けられることが分かります。

モジーの凝った語彙とダイアナの短い返しの対比も、『ホワイトカラー』を観る楽しみの一つです。

このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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