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今回は『ホワイトカラー』シーズン3第6話の中盤から、スコットを助けると決めたあとのニールとサラの会話を取り上げます。「本当に関わっていいのか」と確かめるニールに、サラが gray area(グレーゾーン)という比喩で答え、二人がその比喩を打ち返したり引き取ったりしていく流れが見どころです。
相手の覚悟を確かめる問いと、比喩の使い回し方を、会話の流れに沿って順番に見ていきます。
「Are you sure you want to ~?」と gray area
命を狙われている若い窃盗犯スコットを助けると決めたあと、ニールは自分の住まいでサラにこう切り出します。
Neal: Are you sure you want to be involved with this? Whatever we end up doing, it probably won’t be legal.
(本当にこれに関わるつもり?何をすることになっても、たぶん合法じゃないよ。)
Sara: All right, what I do occasionally falls in the same gray area.
(いいわ、私の仕事だって、ときどき同じグレーゾーンに入るもの。)White Collar Season3 Episode6 (Scott Free)
Are you sure you want to ~? は「本当に〜したいの?」と相手の意思を確かめる問いで、引き返す余地を残して尋ねるときに使われます。be involved with ~ は「〜に関わる」です。
続く Whatever we end up doing は、whatever(何を〜しても)で結果を問わない前置きを作り、end up doing(結局〜することになる)でまだ決まっていない行き先を表しています。そのうえで probably won’t be legal と見通しを言い切るので、問いの理由がはっきり伝わります。
サラの答えは All right で受けてから始まります。what I do は「私のしていること」という名詞のかたまりで、ここでは自分の仕事を指す主語になっています。fall in ~ は「〜の範囲に入る」で、gray area は白とも黒とも言い切れない領域を指す言い回しです。occasionally(ときどき)を添えているため、「いつもではないが、私も線の近くで仕事をしている」という控えめな認め方になっています。イギリス英語では grey と綴られることもあります。
「This won’t be gray.」:比喩を打ち返し、あとで引き取る
サラの答えに、ニールは比喩の言葉をそのまま使って返します。
Neal: This won’t be gray.
(今回はグレーじゃ済まない。)
Sara: I have stretched more laws than I care to admit.
(認めたくないくらい、法律を拡大解釈してきたわ。)
Neal: That’s what I like about you.
(君のそういうところが好きなんだ。)White Collar Season3 Episode6 (Scott Free)
This won’t be gray. は、gray area から area を外し、形容詞 gray だけで打ち消した一言です。相手が出した比喩の言葉を借りて返すため、短くても「そんな程度では済まない」という念押しが伝わります。
サラの stretch laws は、法律を引き伸ばす、つまり都合よく広げて解釈することを表します。stretch the rules(規則を大目に見る、曲げる)という形でもよく使われます。more ~ than I care to admit は「認めたいと思う以上に〜」が直訳で、care to は「〜したい気がする」の意味です。具体的な数を言わずに、「かなり多い」ことだけを伝えられる形です。
ニールの That’s what I like about you. は、what が「〜なこと」を表す関係代名詞で、「それが君について僕が好きなところだ」という定番の返しです。
この比喩は、別の場面でもう一度登場します。スコットも交えて作戦を練るなかで、ニールはサラにこう持ちかけます。
Neal: How big is that gray area you were talking about?
(君が言ってたグレーゾーンって、どのくらい広い?)White Collar Season3 Episode6 (Scott Free)
that ~ you were talking about は「君が話していたあの〜」と、以前の会話の中身を指し示す形です。相手が口にした比喩を、そのまま次の相談の糸口にしているのが分かります。
まとめ|比喩を受け渡しながら線を確かめる
Are you sure you want to ~? の確認、This won’t be gray. の打ち返し、that gray area you were talking about の引き取りを見てきました。一つの比喩を使い回すと会話にまとまりが出ることが読み取れます。
これからも『ホワイトカラー』を観ながら、言葉の受け渡しを味わっていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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