「use someone as a human shield」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E21で学ぶ英会話

「use someone as a human shield」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰かが責められそうなとき、自分は後ろに下がって、別の人に矢面を引き受けてもらう。そんな立ち回りを目にして、もやもやした気持ちになったことはありませんか。

その立ち回りを一言で言い当てる「use someone as a human shield」を、『モダンファミリー』シーズン7第21話の中盤、クレアがミッチェルに向けて言い放つ一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「use someone as a human shield」の意味とニュアンス

use someone as a human shield
意味:(人を)盾代わりに使う、矢面に立たせる

use someone as a human shield は、自分が責められたり攻撃されたりしないように、誰かを自分の前に立たせて利用する、という意味の表現です。human shield は文字どおりには「人間の盾」で、人を防御のための盾として使う、という像がそのまま意味になっています。

human shield は、攻撃から身を守るために、盾の代わりに立たせられる人を指す言葉です。この意味を比喩に広げて、「批判や責任から逃れるために、人を前に立たせる」という意味でも使えます。誰かが不満や非難を一身に受けるように仕向けて、自分は直接それを浴びずにすませる、という場面です。

use someone as a human shield の someone には、利用される人が入ります。使う側が主語になって、「あの人は、私を盾にしている」「彼は、部下を盾にしている」というように言います。ドラマの台詞では She’s using you like a human shield. となっていて、見出しの as が like に、someone が you になった形です。

日本語に置き換えるときは、「人間の盾」と直訳すると重たくなりすぎます。「矢面に立たせる」「盾代わりにする」「人を盾にする」といった言い方が、日常会話の温度に近づきます。

【ここがポイント!】

  • 「use someone as a human shield」の核は、自分の代わりに人を前に立たせて、責めや批判を受けさせること
  • 主語は使う側で、利用される人は someone の位置に入る
  • as の代わりに like を使うと、「盾のように使う」というたとえの形になる

『モダンファミリー』S07E21のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ミッチェルは、母が乾杯のスピーチ役に自分を選んでクレアを選ばなかったことを伝えてしまったと、クレアに謝ります。そのうえで、自分は母と特別な関係にあると口にします。クレアとミッチェルの母は、ジェイの元妻ディーディーで、一家は彼女の再婚式のために列車でポートランドへ向かっています。クレアの言葉は、ミッチェルが口にした「特別な関係」への返事から始まります。

Claire: Sure, like the one between a witch and her flying monkey.
(そうね、魔女と空飛ぶ猿の関係みたいにね。)

Mitchell: Don’t use “The Wizard of Oz” against me.
(『オズの魔法使い』を僕に向けて使うなよ。)

Claire: Mom manipulates you. She uses you against the rest of us.
(ママはあなたを操ってるの。あなたを利用して、ほかの私たちに対抗してるのよ。)

Mitchell: I have no idea what you’re talking about.
(何の話だか、さっぱり分からないよ。)

Claire: She blew off Alex’s graduation, but she didn’t tell us. She made you do it so we would all dump on you instead of her. And now she bans me from giving a toast, and we’re fighting about it. Come on. She’s using you like a human shield.
(ママはアレックスの卒業式をすっぽかしたのに、私たちには言わなかった。あなたに言わせて、私たちみんながママじゃなくてあなたに文句をぶつけるようにしたの。それで今度は私にスピーチを禁じて、私たちはそのことでもめてる。ちょっと、ママはあなたを人間の盾みたいに使ってるのよ。)

Modern Family Season7 Episode21 (Crazy Train)

シーン解説と心理考察

クレアの Sure, like the one between a witch and her flying monkey. の Sure は、ここでは相手の言葉を本気で肯定するというより、皮肉をにじませて受ける返事です。the one は、直前にミッチェルが口にした relationship(関係)を指しています。魔女とその空飛ぶ猿のような関係、という意味で、映画『オズの魔法使い』のたとえです。

ミッチェルは Don’t use “The Wizard of Oz” against me. と返します。use A against B は「AをBに不利になるように使う」という形です。『オズの魔法使い』のたとえを、自分に向けて使うな、という意味になります。

クレアは Mom manipulates you. と言い、続けて She uses you against the rest of us. と言います。manipulate は「(人を)思いどおりに操る」という意味の動詞です。the rest of us は「私たちのほかの全員」で、ミッチェル以外の家族を指します。ここでクレアも、use … against という形を使っています。

ミッチェルは I have no idea what you’re talking about. と返します。I have no idea は「見当もつかない」で、what you’re talking about は「あなたが話している内容」です。クレアの指摘に心当たりがない、と言っています。

クレアは続けて、母のやり方の例を挙げます。母はアレックスの卒業式をすっぽかしたのに、家族には言いませんでした。blow off は「すっぽかす」にあたる句動詞です。She made you do it の it は、そのことを家族に伝える役を指していて、ミッチェルにそれをさせた、という意味です。so we would all dump on you instead of her は「私たちみんなが、母ではなくあなたに文句をぶつけるように」という意味で、dump on you は「あなたに不満をぶつける」です。さらに、いまは母がクレアに乾杯のスピーチを禁じ、そのことで言い争いになっているとも話しています。

そのうえで Come on. と呼びかけ、She’s using you like a human shield. と言い切ります。クレアの見立てでは、家族の不満をミッチェルに向けさせて、母は自分が矢面に立たないようにしている、ということになります。台詞はあくまでクレアの主張で、ミッチェルは心当たりがないと答えています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

自分の前に誰かを立たせて、その人の背中に隠れている。この絵を一枚、頭に浮かべておきます。前に立たされた人は、飛んでくるものを正面から受けることになります。この構図が、use someone as a human shield の意味です。

クレアの話に出てきた「文句をぶつけられる人」が、まさにこの前に立たされた人です。盾にされる人が前、使う人が後ろ。主語の位置に立つのは、いつも後ろに隠れている側です。

例文で覚える「use someone as a human shield」

use someone as a human shield を、3つの例文で確認していきましょう。

Don’t use your assistant as a human shield every time the client complains.
(客が文句を言うたびに、アシスタントを矢面に立たせるのはやめてください。)
仕事の場面で、上司に意見する言い方です。as の形で、アシスタントに実際にその役割を負わせることを指します。

A: Why did you bring Mike to the meeting?
B: I didn’t mean to use him as a human shield.
(A:なんでマイクを会議に連れてきたの?)
(B:彼を盾にするつもりはなかったんだよ。)
同僚どうしの会話です。didn’t mean to … は「〜するつもりはなかった」で、意図を打ち消す言い方です。

He’s using his little sister like a human shield to avoid his parents’ questions.
(彼は両親の質問を避けるために、妹を盾みたいに使っている。)
兄妹の事情を説明する場面です。台詞と同じ like の形で、妹をまるで盾のように使っている、というたとえになっています。

あわせて覚えたい関連表現

hide behind someone
(人の陰に隠れる)
hide behind someone は、自分から相手の後ろに隠れる動きを表します。use someone as a human shield は、使う側が相手を前に立たせる向きの言い方です。

take the fall for someone
(人の身代わりに責任を負う)
take the fall for someone は、責任を負う側から見た言い方です。use someone as a human shield は、負わせる側から見た言い方になります。

throw someone under the bus
(自分が助かるために人を犠牲にする)
throw someone under the bus は、人を切り捨てる意味合いの強い表現です。human shield は、人を前に立たせて責めを受けさせる点が中心になります。

Note|as と like で変わる、human shield の「使い方」と「たとえ」の違い

見出しは use someone as a human shield ですが、ドラマの台詞は She’s using you like a human shield. と、as ではなく like になっていました。この違いを整理しておくと、どちらの形も迷わず使えるようになります。

as は「〜として」という資格や役割を表す前置詞です。use someone as a human shield は、「その人を、盾という役割で使う」という意味になります。例文の use your assistant as a human shield のように、実際にその役目を負わせていることを述べる形です。

like は「〜のように」というたとえを表す前置詞です。use someone like a human shield は、「その人を、まるで盾のように使う」という意味になります。実際に盾の役をさせているというより、やっていることが盾に似ている、とたとえる形です。クレアの台詞は、母がミッチェルに家族の不満を受けさせるやり方を、盾にたとえたものでした。

もうひとつ押さえておきたいのが、利用される側から言う形です。使う側の主語を立てるのではなく、利用された人を主語にして、He was used as a human shield. のように be used の受け身にできます。盾にされた人の立場で話したいときは、この受け身の形が役に立ちます。

まとめ|責めを引き受けさせる、使う側の言い方

use someone as a human shield は、自分が責められないように、人を前に立たせて利用するときの表現です。as なら「盾という役割で使う」、like なら「盾のように使う」という違いがあります。

クレアは、母がミッチェルに家族の不満を受けさせていると見て、その構図を like a human shield と言い切りました。

盾にされた側から話すなら、be used as a human shield の受け身の形に切り替えられます。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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